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"クリエイティブ貴族"「後楽園 流店(1700 元禄13年)」[建築探訪記]
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日本三名園の一つ 後楽園
岡山県にある後楽園は日本三名園の一つで知られ、実際に訪れた方も多いと思います。庭園自体もとても素晴らしいのですが、その後楽園の中に小川に囲まれた流店という小さな建物があります。
建物の内部に水が貫く
後楽園は岡山藩主の別邸ですが、この流店は江戸時代その二代目藩主池田綱政が命じ庭園内の休憩所として造られました。実はこの建物、小川から引き込まれた水が建物の中を貫くというとんでもない構造になっているのです。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/28236611/picture_pc_cd2416232d47ec9feefcdab5b19ee1fa.jpg?width=1200)
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/28235661/picture_pc_7451ffba81acd6cd0dc0a7aca3cb7969.jpg?width=1200)
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/28235640/picture_pc_5a4cb4cb605d497ed5ea49664c75bd9e.jpg?width=1200)
曲水の宴
なぜ、建物の中に水路を通したのか、一説には、この水路の縁に参加者が座り、流された盃が自分の前を通り過ぎるまでに詩歌を詠み、その盃を飲みもう一度流して次に繋ぐ「曲水の宴」という遊びが行われた、とか・・・
事実かどうかは分かりませんがこの建物の構造と重ねるとその想像をすることはできます。
余談ですが、「Change! 和歌のお嬢様、ラップはじめました。」(曽田正人,講談社) の作中で、平安時代の貴族による歌合と現代のHIPHOPのフリースタイルラップバトルの関連性が描かれています。
盃の流れる一定の時間の中で複数人が歌を詠み合う、という行為はまさに現代のサイファーに通ずる気さえします。
ただ、ビートの代わりに水の流れる時間を使うとは、昔の貴族のクリエイティブさを感じざるを得ません。
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