無痛性甲状腺炎の話
橋本病、甲状腺機能低下症と診断されてしばらく経った頃でした。
突然脈が速くなりました。
最初は脈が速くなっている自覚はなくて、なんか息苦しいし疲れるなと思っていました。
そこで自分で脈を測ってみたら安静時で120回を超えていたのでした。
普段の私の脈は60〜80回です。
なんかおかしい、甲状腺の関係だと思ったので病院に行きました。
すると無痛性甲状腺炎と言われたのでした。
無痛性甲状腺炎は橋本病の人がなりやすいです。
甲状腺の破壊によって一時的に甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで起こります。
甲状腺機能低下症と診断されている人でも一時的にバセドウ病のような症状が出ます。
具体的には脈が速くなる、息が切れる、倦怠感などです。
甲状腺機能低下症でだるくて動けないのもきついですが、無痛性甲状腺炎も相当しんどかったです。
1番辛いのは苦しいのに良くなるにはとにかく待つしかないということです。
治療法がないので、ホルモンが出切るのを待つしかありません。
私は楽になるまで最長で約3ヶ月かかりました。
私の場合は自宅でトイレに行くだけでも息が上がり、ひーひー言っていました。
苦しすぎて5日間お風呂に入れないなんてこともざらにありました。
そんな状態ですから無痛性甲状腺炎が原因で休職したこともあります。
外には出かけられず、どうしてもの時は命の危機を感じながら出かけてました。
息が苦しくて死ぬかもしれないと思ったことも何度もあります。
息を吸っても吸っても苦しくてパニックになったこともあります。
苦しい苦しいってうめきながら泣いたこともあります。
バセドウ病や橋下病と違って馴染みのない病名だけに理解を得ることは簡単ではありませんでした。
見た目は普通の人ですから、辛さを理解してもらえないこともかなり辛かったです。
3ヶ月間地獄でした。
あの苦しみはもう二度と味わいたくないです。
ただ、いつまたなるかは分かりません。
全ては自分の甲状腺の具合なので、自分でコントロールすることはできません。
もし無痛性甲状腺炎で苦しむ人がいて、これを見てくれているとしたら
「いずれ必ず良くなるから焦らないで無理しないで」
と伝えたいです。
私も症状が強い時は寝たきりだったし、何も出来ませんでした。
でも必ず楽になる時がきます。
今は寝たきりでもいいのです。
必ず元の自分に戻れますから安心してください。