【爪が伸びすぎて】薬指と中指が、剣と鞘の関係になる

新年明けましておめでとうございます。31歳のしがない編集ライターのいかり豆太郎と申します。

誰が見るわけでもないと思うので、ここで僕のクズ話を少々。

何を隠そう、僕は極度の面倒くさがり屋であります。タイトルにもありますが、爪を切ることすら面倒臭いんです。まあ一応会社員をやっているので、指の爪にはある程度気を使っています。でも、足の指の爪は伸ばし放題です。彼女の前で裸足になった時に「キモいから切って」と毎回引かれるんで、そのタイミングで切ります。

でも、そもそも足の指の爪なんて意識するもんでしょうか。手の指の爪だったらわかります。タイピングをする時、タバコを吸う時、ささくれを向く時、いやでも目に入ります。さすがに「ああ、そろそろ切るか」ぐらい思います。でも足の指の爪なんて、一日中靴下を履いていたら、存在に気づけるタイミングといったらシャワーを浴びる時ぐらいなもんです。だから足の指の爪を整えている人を見ると、心底尊敬します。できた人間だと思います。電車やバスで高齢者に席を譲ることと同じぐらい、讃えられるべき行為なんです。

というように、僕は足の指の爪を気にすることがないんです。放置していると、木材をかんなで削り出した際のカスみたいな螺旋状になります。世界には爪の長さのギネス記録を持っている人もいますが、もちろんそこには及びません。最長でせいぜい5㎝ほどでしょうか。ただ基礎がしっかりしている3〜5㎝ぐらいがもっとも丈夫。そうなると、足の指のもっとも無防備な部分、つまり横っ腹が長い爪の攻撃にさらされます。足の天敵はみなさんご承知の通り地面です。だから足の裏に防御を集中し、分厚い装甲に覆われています。つまり側面からの攻撃を想定していない。そんな薄っぺらい皮膚が攻撃を受けるわけなので、被害は甚大です。僕の場合、左足の薬指が中指をチクチク攻撃していました。血が出ることが度々ありましたが、「なんか踏んだかな?」ぐらいにしか思っていませんでした。

そして爪切りインターバルを3ヶ月ほど経過したある時、驚くべき光景を目にしてしまったんです。放置していた薬指の爪が中指の横っ腹にめり込んいる。というか、すっぽりと収まっている。そう、長い間攻撃にさらされていた中指は、爪の形に形状を変えていたんです。さながら剣と鞘。人体の神秘というか、兄弟愛を感じざるを得ませんでした。何を思ったかお姉ちゃん指がお兄ちゃん指を鋭利な爪で切りつけ続ける。それも数ヶ月もの間です。お兄ちゃんはそれを黙して受け止めた。僕の左足の薬指と中指の間に起こった事件から、そんな愛憎劇の一端が垣間見得た気がしました。

元日の夕方、こんなくだらないことをカフェでしこしこと書いています。A Happy New Year!

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