ジョン・サイクスの話
ここ数日調子が悪すぎた。
とにかく不眠と鬱がきつい。
1/21、新作が出ていないか期待しつつたまに近況を検索していたJohn Sykesの訃報。
ぼくは世代的にSykes名義の『Out Of My Tree』(1995年)から入った少数派。
品と色気のある英国の香り方が好きでかなりのファンなのだが、今までJohn Sykesが好きだという人に会ったことがなくて寂しく感じていた。
考えてみればThin Lizzyに在籍していたのが80年代前半、Whitesnakeに在籍していたのが80年代半ば、スーパーロックでの来日も84年なのでけっこう世代がずれている。
90年代はグランジ旋風でキャリアの中でも厳しい時代だったのだろうが、作品の内容は非常に良い。今でも『Out Of My Tree』のオープニングチューン"Soul Stealer"がいちばん好きだな。めちゃくちゃかっこいい曲。
彼には珠玉のバラードが多く、バラードを集めたアルバム『Loveland』の再生頻度も高い。それからキャリアを網羅しているライブ盤もよく聴く。演奏が上手くて安心して聴ける。
ちなみに『Out Of My Tree』『Loveland』どっちもamazonに無くてリンク貼れない。『Out Of My Tree』に至ってはサブスクにすら無い。
ぼくは理想がストーンズとAC/DCだし、速弾きなどのテクニカルなプレイを身に付けることをさっさと諦めた("It's All Over Now"のキースのソロ以上に指が動く必要はない、などとツッパりながら生きてきた)こともあって、いわゆるスーパーギタリストと言われる人たちも曲の良さで聴いてきた。John Sykesのこともギタリストというよりソングライティング、ボーカルも含めたミュージシャンとして評価している。改めてギターソロを聴くと笑っちゃうほど凄まじいが。
ところでJohn Sykesは日本の音楽雑誌で「殿」と呼ばれていたが、キャラと違う気がする。HR/HMシーンで「大佐」「神」「殿」とか呼称を付ける文化があったが、あれなんだったんだろう。けっこう好きだったけど。「牛」というのもあった。「殿」以外はしっくり来る。アルバムタイトルや曲名の邦題もそうだが本人が知ったらNGなのも多そうで、今の時代はできないだろうなと思う。