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『長ぐつをはいたネコと9つの命』

・大雨。雨の日は何となく調子が悪い、そんな気がする。

・気になっていた映画を観る。アニメーションが凄いらしい。

・あらすじは以下の通り。
 9つの命を持ち、あらゆる冒険を重ね、英雄と呼ばれるまでになった長ぐつをはいたネコ:プス。剣も美貌も持ち合わせる彼にも、不穏な影が近づいていた。9つあった命もラスト1。謎の刺客にも追われる彼は、「何でも願いが叶う」という願い星を探しに、仲間と共に最後の冒険へと出かけるのだった。

・見始めてから気づいたけれど、どうやらシュレックのスピンオフ的立ち位置の作品らしい。世界観もシュレックそのままに、おとぎ話をモデルにした仲間達が多数登場する。

・初めに触れた通り、アニメーションが素晴らしい。ちょこまか動くプスに合わせて縦横無尽に駆け回るカメラワーク。キャラクターのアクションの小ささをカメラを寄せることで回避。最小で最大のアクションシーンが実現している。

・他に特筆すべき点があるとすれば、魅力的な悪役が登場することだろう。その名も『ウルフ』。

・プスを狙うボロ頭巾を纏った狼。両手に鎌刀を持ち、戦闘能力も異様に高い。そして何より吹き替え版の声優が津田健次郎。滅茶苦茶暗い音楽を口ずさみながら登場するシーンは、大人だから耐えられたけど、子どもだったら耐えられないだろう。
 正体が明かされるシーンもかなり良かった。このウルフ、実は『死の概念』なのだ。その具現化なので『死神』といった方がいいかもしれない。誰にも必ず訪れるもの、最大の恐怖。今まで8回雑に死んできたプスの敵としては一番いい。

・正直、他の作品で『死の概念』と言われても納得しにくかったと思う。でもこの作品はおとぎ話が土台となっているので、そういうのもあり得るか、と納得してしまう。子供向けのようで丁寧に作り込まれた作品だった。

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