オランダでのメディア利用の実情と変化
こんにちは。イチマルイチデザインでマーケティングを担当している松田です。
ここ数年、新型コロナウイルス感染症拡大という未曾有の事態に伴い、企業でのリモートワーク化が進みました。業種業界にはよりますが、どこでも働くことができる時代に突入していることを実感したという方も少なくないのではないしょうか。
世界が徐々に落ち着きを取り戻しつつある2021年12月、私はオランダでの生活を始めました。今回は、オランダ(ヨーロッパ)のメディア利用の実情と変化をご紹介したいと思います。
世界幸福度ランキング上位国でのソーシャルメディアの利用
オランダは世界幸福度ランキングで例年上位にランクインしており、2022年版で報告された総合幸福度ランキングでは5位にランクイン。このランキングで指標となるのは、下記の6項目です。
上記の指標には直接的な明記はありませんが、ソーシャルメディアデータを最適に分析して、人口の感情の有効な測定値を達成することは重要な研究トピックであると述べられています。実際にソーシャルメディアの利用が幸福度に影響を与えるといった学術研究は世界的に進められています。ソーシャルメディアは世界中の家族や友人とコミュニケーションを取り、社会的繋がりを創出する一方、多くのデメリットも指摘されています。
オランダには、個々のデジタルバランス(デジタルの利用状況と心身の健康状態)を明らかにするためのセルフテストを推奨している民間組織もあります。
オランダでのソーシャルメディアを含むデジタルとの向き合い方やその取り組みも、幸福度を高めている要因なのではないでしょうか。
オランダで主流のソーシャルメディア
そしてオランダで主流のソーシャルメディアといえば、ヨーロッパ諸国の大半と同じく『WhatsApp』です。生活インフラとしてWhatsAppが使用されており、警察など行政機関に対してもWhatsAppで連絡をすることが可能です。さらにFacebookも盛んに利用されています。実際、私もオランダでの家探しにはFacebookのグループを活用しました。オランダでは深刻な住宅不足がある一方、不動産屋を介さずに個人間で住宅を借りることがメジャーであるため、このようなFacebookグループが盛んに活用されている現状があります。
オランダを含むヨーロッパ全体での広告の変化
さらに近年、オランダを含むヨーロッパでは持続可能な取り組みの視点から広告の形がどんどん変わってきています。2022年4月にはEU加盟国、欧州議会、および欧州委員会の間の三者間交渉が行われ、デジタルサービス法(DSA)に関する条件が合意されました。
さらに企業のグリーンウォッシング(消費者に環境に配慮しているイメージを持たせ、誤解を与えるようなこと)に対する取り締まりも強化されています。
ヨーロッパでは上記の通り、持続可能な取り組みの視点から広告に対する取り締まりが見直され、透明化が強化されている現状にあります。
ヨーロッパでのメタバースへの関心
持続可能な取り組みの視点として、もう一点。ヨーロッパではメタバースに対する関心も高まっています。日本でもメタバースは注目を集めていますがヨーロッパで注目を集める大きな理由の一つとして、メタバースが環境及び社会の持続可能性を高めるといった点で大きなメリットがあるとされていることが挙げられます。
メタバースは、物理的な商品をデジタルに置き換え、大幅な炭素削減を実現します。建築やアパレルといった製作過程でリソースを大量に消費する物理的な商品をデジタルおよび仮想現実に置き換えることで、持続可能性に大きなメリットをもたらすことができるのです。
最後に
ヨーロッパでの広告の変化やメタバースへの取り組みは、一消費者としては体感しにくい部分ではありますが、サスティナブル先進国オランダでは、持続可能な取り組みの観点で引き続き急速にメディアの変化が起こっていくことでしょう。もちろん国によってメディアに対する意識や使い方は異なりますが、今後のメディアは世界基準として、刹那的ではなく良い循環を生み出すものとして用いられることが重要になると考えられます。
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