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英語ができない僕が外資のカントリーマネージャーになったら 7
Frithとのミーティングは土曜日の朝でした。
年間での契約の目標数と私のコミッション、目標達成ごとのインセンティブが提示されました。月次ごとのリードの数、ミーティングの数の目標値も。
これに関しては何の疑問も質問もなかった。
こんなのやってみないと分からないと思ったからです。
年間で数十件の継続も含めた契約、というのが目標値でした。
ただ気になったことが1点。
2月スタートの目標値でした。
2月?もう12月も下旬に差しかかるこの段階で2月?
今の会社にももちろん伝えていないし、この怒涛の展開の中あと1ヶ月ちょっとでこの環境に身を置く心の準備が全くありませんでした。
ミーティングの後、3月か4月スタートで考えている、というメールを送りました。
すると、
日本でのマーケティング活動を遅らせたくない、愛さん(私の後輩)が3月までマーケティング活動を手伝ってくれることになった。だからあなたの要望に合わせることができます。
という旨の返信が返ってきました。でも他にも候補者はいるんだ、という若干嫌味なことも言われました。
とにかく、次は投資家のアレン・マイナー氏との面談です。
アレン・マイナー氏は、今は投資家として活動しているが、元々は日本オラクルの初代代表だった方です。
そしてこれは神戸新聞の記事で知ったことですが、彼はかつてモルモン教の普及活動で日本に来て日本語をマスターしたということでした。その外国語マスターの方法とNEIの方法が似ていて、外国語を学ぶために理に適った方法だという共感もあって出資を決めたそうです。
アレン・マイナーの著書「わたし、日本に賭けてます」も一応事前に目を通しておきました。
そしてアレンに会う月曜日の朝、私は待ち合わせの東京ミッドタウンにあるオークウッドプレミアの1階にいました。本当にこんなところに住んでいる人いるんだ、みたいな気分でした。芸能人とかIT企業経営者とか、、。アレンも投資家だからここに住んでいても当然か。
とにかく初めて訪れたオークウッドの1階で待っていると、Frithも到着してアレンさんを待っていました。アレンさんは他の人とミーティング中のようだったのですが、少し待っていたらこちらの席にやってきました。
にこやかに挨拶を交わすと、日本語でいろいろ質問されました。今までどんな仕事をしてきたのか、どうやってこのサービスを拡大させるか、何を強みとしていくか、などでした。
それらの質問に澱みなく答えて、私の考えである英語の新しい指標を作るべき、その指標を示すのがNEIであるという認識を広めることが大事だということを彼に話したのです。
彼は、流暢な日本語で自分が日本語を学んだときのこと、モルモン教を布教するために日本語を学び、日本にやってきて日本人のパートナーからさらに日本語を教えてもらったことを話してくれました。
そして、英語の新しい指標についても共感してくれて、慶應大学の〇〇先生に権威づけをお願いしてみようか、ということも言ってくれました。
とにもかくにも、私がNEIにジョインすることは認めてくれたようでした。
ただ、最後に「なぜ2月からできないんだ?始めるなら早いほうがいいだろう?」と。
もしやり残したことがあるなら、2月以降も続けたらいい、どこに所属してもやれないことはない、とも。
実はこの怒涛の展開に悩んでいた私に、妻は
始めるなら早いほうがいいでしょ
と言っていました。
もう、返事は
YES
しかありませんでした。
こうして私は年の瀬も押し迫ったこの段階で、来年2月からの今まで経験したことのないことをスタートすることを決めたのでした。
ええい、なるようになれ、です。
後輩から連絡をもらい、代表のFrithと会って、クリスティーナと会って、植木さんと会って、アレンさんと会って。。
NEIのセールスマネージャーとして働くのを決めるまで、狐につままれたような、雲の上でふわふわしているような、不思議な感じのまま2020年の年末を迎えました。
2021年からの展開はまた次回。