東京の銭湯81箇所巡って良かった銭湯とその感想。あなたの好きな銭湯はどこですか?
訪問した期間:2022年9月下旬~2023年1月中旬までの期間のほぼ毎日
対象の銭湯:東京都浴場組合の銭湯(入浴料500円(2023年1月現在))、主に西部エリア中心(但し、一部例外箇所もあり)
行った銭湯(順不同):
訪問済み銭湯一覧
訪問したエリア地図 (金:★5,銀:★4、銅:その他)
簡単な自己紹介:
銭湯のライトユーザーで3~4ヶ月に一度ぐらいの頻度で銭湯を利用していた。
サウナに関しての特別な好みはない。あってもなくても構わない。(*サウナーの方はこれ以降読まなくてもいいかもしれない)
これから銭湯をもっと楽しみたいと思っていた矢先、2022年9月頃に銭湯クーポンの存在を知り、さらに、10月15日~11月末まで期間に行われた銭湯七福神のスタンプラリー開催で、銭湯心に火が付き、銭湯を巡ろうと思い立った。
個人的な銭湯の好み:
・施設の年季は気にならないが、衛生的で清掃が行き届いている。(・・・大前提の最低条件かつ、絶対条件)
・天井を遮らない露天とその周りの雰囲気。(・・・これがあると何度も通いたくなるぐらいのプラス要因)
・温泉のある銭湯。(無色透明の湯よりも明らかに温泉と分かるぐらいの色・匂い・味がする方が好み)
・体にまとわり付くぐらい強力な高濃度炭酸泉。(但し、炭酸設備を謳っているところでもほとんど出ていない所は考慮外)
・すばらしい壁画。ペンキ画であろうとタイル画であろうと重要視はしないが、稀に見るすばらしい作品に巡り合った場合はプラス要因
・欲を言えば、遅くとも15時には開店している(・・・午前中からの開店だとさらにプラス)
ランキング参考(考慮)外:
・サウナ(無料の場所以外は利用せず)
・客層、及び、混雑具合(時間帯などでも異なると思うので、ランキングに関しては考慮しない)
・自宅からのその銭湯までの距離 (但し、公共機関の駅・バス停からのアクセスのし易さは考慮)
結果:
かなり劣る★1 :3箇所 ・・・銭湯名非公開
やや劣る★★2 :5箇所 ・・・銭湯名非公開
平均的★★★3 :48箇所・・・銭湯名非公開
良かった★★★★4 :22箇所
特に良かった★★★★★5:3箇所
当然ながら、星の数はそれを保証するものではなく、あくまで自分観点での評価である。
ランキング:
(良かった★★★★4:22箇所)
第25位 鳩の湯 国立
高濃度炭酸泉・シルキー風呂、綺麗で室内の雰囲気もいい
第24位 妙法湯 豊島
綺麗。シルキー風呂がよい
第23位 みどり湯 西東京
異なる2つの露天風呂の開放感がよい(定期的に入れ替え)
第22位 はすぬま温泉 大田
全体的に綺麗で、1つ1つのクオリティーが高い。接客が心地良い。
第21位 ふくの湯 文京
小洒落た感じ。水風呂のつぼ湯との交代浴がいい。弁天の絵もいい。
第20位 松見湯 立川
リニューアル直後で、新しくスッキリしていて綺麗。シルキー・炭酸ともにいい
第19位 ときわ健康温泉 板橋
2つの外気浴(露天)・打たせ湯・歩行湯・内湯が広い
第18位 寿湯 台東
ドライヤー無料がありがたい
第17位 梅の湯 立川
露天風呂・つぼ湯。お店の雰囲気もいい
第16位 やすらぎの湯 ニュー椿 豊島
露天が広い。2種類の打たせ湯がダイナミック
第15位 栄湯 新宿
半露天風呂の空間全体の雰囲気が最高に良い(入れ替えで片方のみ)
第14位 小杉湯 杉並
若者からも支持されている印象。コラボ風呂。国の有形文化財で風情あり
第13位 御谷湯 墨田
薄い黒湯温泉。和の雰囲気がよい。
第12位 庚申湯 西東京
露天風呂の雰囲気・つぼ湯がよい。(入れ替え制で片方のみに露天)
第11位 湯の森 深大湯 調布
富士山も見える見渡し最高の露天がGOOD。
こんなにも遠くまで、辺り一帯を一望できる露天があることが奇跡のようだ。
第10位 アクア東中野 中野
更衣室のロッカーの大小がある。浴室に入ると、真正面にテレビが“どーん”と鎮座。サウナ室以外にテレビがあったことに驚き。外のエリアには、プールがあるといったインパクトも他の銭湯を圧倒。(プールで泳いでいる人がいた・・・(笑))。露天風呂の薬用の湯が濃く、効能がありそうないい香りで、癒やされた。
第9位 三の輪湯 新宿
素晴らしいタイル画。遠近感が不規則サイズの小さなタイルで表現できているのが芸術的。霧状のお風呂の中での昔の歌謡曲が聞けるのもいい。もう一つのタイル画も見たいので入れ替え制にしてもらえるとうれしいのだが・・・。
第8位 富士見湯 昭島
(訪問当時は)サウナ無料(12/21からは200円)、ドライヤー、マッサージチェア、赤ちゃん用のベッドや、多種の週刊少年漫画、コミック単行本漫画、複数社のスポーツ新聞まで無料の至れり尽くせりのサービス。エンタメ性のある壁画やおもちゃを浮かべたお風呂、室内の飾り付けまで凝っていて楽しさを追求した配慮にも頭が下がる。露天も良かった。
第7位 一の湯 中野
多種に渡る無料アメニティーの数々。細部にも心遣いを感じる店内。ミストサウナも魅力、露天もある。しかし、番台のおかみさんがとても優しいのがここの銭湯の一番の魅力ではないだろうか?他の方の口コミ高評価がうなずける。
第6位 井草湯 杉並
清潔感に溢れている。強めの高濃度炭酸泉が好み。露天もある。何度も通いたくなる(実際、何度も行った)魅力ある銭湯の1つ。店主は物腰がやわらかく、お人柄が出ていて好感度大。口コミで評価されているのに納得。
第5位 湯どんぶり栄湯 台東
露天のつぼ湯とそこに広がるシルキー風呂がよい。つぼ湯で「ざぶ~ん」のちょっと贅沢な感じを体験できる。まさに狙い通りの設計となっているのではないだろうか?
第4位 天然温泉 久松湯 練馬
塩分豊富の開放感のある露天温泉が魅力。午前中から開いているのもよし。ここはすでにリピーターになっているぐらい何度も通っている銭湯の1つ。露天の素晴らしさ・駅近・午前開店の好条件が揃っている。
上位1~3位(特に良かった★★★★★5)
第3位 千代乃湯 三鷹
露天に関して、広くて天井も遮るものもなく、開放感抜群。訪問した中で一番よかった。特に良かったのは、露天のつぼ湯と、藤棚。満開ならもっと素晴らしい景色だろうなぁと想像しながらお湯に浸かった。(お風呂は月替り。男性偶数月のつぼ湯のある方が好み)若い従業員さんの「いらっしゃいませ」の訪問歓迎の挨拶も元気で気分の良いものだった。
第2位 ひだまりの泉 萩の湯 台東
銭湯の中では都内最大規模。個人的には、ここの熱湯と高濃度炭酸風呂が好み。アメニティーも充実していて、綿棒・ティッシュ・乳液・ドライヤー・スマホ充電が無料であるのもありがたい。また、毎月発行しているオーナーのコラムのチラシを読むのも結構好きかも。銭湯に対する気持ちなども時折、垣間見れて、共感できる内容もある。
第1位 武蔵小山温泉 清水湯 品川
銭湯の常識を覆すかのような施設。2種類の温泉が露天で楽しめる。黒湯もいいが、療養泉となっている源泉かけ流しの塩分強めの黄金湯もかなり温泉気分を味わえる。周りの雰囲気も贅沢な配置と小物で総合的な空間が演出されている。内湯も水風呂含め黒湯。エントランスも浴場・露天も、どこか地方の温泉旅館に行ったかの様な雰囲気。
番外編: いい意味でインパクトのあった銭湯
たつの湯 練馬
12台駐車できる建物正面から全体を見渡し、その迫力にしばし感動を覚えた唯一の銭湯。その堂々としたたたずまいは畏敬の念すら感じた。どこよりも大きく高い煙突、正面左には燃料の薪や木材が大量に置かれている。室内に入ると、昔ながらの番台と大きな風呂が1つ。まさにトラディショナル。伝統的な銭湯のスタイルを貫いている。ナカジマ絵師による赤富士の迫力にも感動した。現存する東京にある3軒全ての国定有形文化財の銭湯に行ったが、この銭湯の迫力は、それらを遥かに凌ぐ、厳かな建物であったし、この銭湯こそ有形文化財に指定すべきと思った。唯一無二、どことも比較対象にならない程のインパクト。普段ほとんど写真は撮らないのだが、記憶だけでなく記録にも残しておきたく再訪した。
改良湯 渋谷
とある日曜日、開店前に並んで入った銭湯。驚いたのはその客層であった。その9割は20代(一部は30代かも)であろう男性客で占めていた。この比率は、他の銭湯のどこよりも違っていた。店を出た際には、入浴待ちができていた。そこにも多くの若い男性客だった。客層のインパクト大。
全体の感想:
東京の西部地域(市部)は銭湯所在密度が23区内よりも圧倒的に低く、軒数もそれ程多くはない。基本、1日に1軒までの訪問であったため、移動時間等の為81箇所巡るのに日にちを要した(銭湯お遍路には不参加)。銭湯を巡っていなければ、来なかったであろう土地での新しい発見などがあり新鮮であった。
当初88箇所を訪問するのを目標にしていたが、訪問場所の範囲をある程度、西部地域に限定していたので、60軒目ぐらいからは正直、もう行きたいような銭湯を選ぶのが難しくなってきた。趣味として未訪問の銭湯を巡るよりは、これまでに見つけて良かった銭湯をリピートする方が満足感を得られると感じたからだ。
訪問軒数が少ないのであまり参考にならないかもしれないし、サウナブームに乗らない視点からのランキングなので他の方とは意見が異なる点もあるかもしれないが、概ね、支持を集めている銭湯は万人受けするのだろうというオーソドックスな結果となった。
あとがき:
まず、コロナ・燃料費高騰で苦境にある銭湯を助けるため、銭湯クーポンによる喚起策を提案、予算を付けてくれた都議会議員の方に感謝を申し上げる。1点だけ意見を言わせてもらえるのなら、各銭湯への売上の振込が2023年2月以降との事のようなので、2022年7月末から行われていたこのキャンペーンの直接の売上がすぐに入らないのだけは良くない点だと思う。また、せっかく良いアプリを開発したので、今後は紙の銭湯回数券と併用して、有料版の回数券として使えるようにしてもらえると利便性が増すのではないかと思う。店側、客共に操作の周知も図られているので良いと思うのだが・・・?いかがだろうか?
また、いいタイミングで銭湯七福神スタンプラリーを実施された東京都浴場組合の方々にもお礼を申し上げたい。
銭湯運営の提言:厳しさを増す銭湯業界ですが、各銭湯で出来うる色々な施策・戦略の提案をまとめてみた。
キャラクター・マスコットエンブレム戦略:お店独自のキャラクターを作る。 ゆるキャラでも何でもいい。ある程度可愛い目の方がいいかも。アメリカの各大学でもあるように、その大学をすぐにイメージできる動物なりのキャラクターを作り、店名と共に拡散していく。銭湯における具体的なイメージ例としては、蒲田温泉のライオンマスコット。成功すれば栄え写真のための訪問、関連グッズ(Tシャツ等)の売上が期待できる。
100円玉リターン式の下駄箱・ロッカーの廃止:キャッシュレスの時代にもはやそぐわない。硬貨で手を汚したくない・すでに現金を持ち歩かない客層が今後増えると予想される。新規購入の入れ替えではなく、現状のリターン式のものをちょい改造で対応出来ないだろうか?また、今後入れ替えを検討しているのであれば、硬貨リターン式は避けるべき。
着替えロッカーの表面の鏡張り:スペースの有効利用として、全てのロッカーでなく、1部のロッカーの扉の表面を鏡にする。見姿にできるぐらいの大きさ。導入済みの銭湯があり、これはいいなぁと感じた。
タトゥー・入れ墨フレンドリーポリシーへの変更:10年、20年前であれば、「入れ墨客お断り」を謳えば、そこの温泉や銭湯はよく管理していると思われ、また、他の客からの賛同を得たかもしれない。しかし、時代の認識は変わってきているので、全面受け入れにしてはどうだろうか?
ととのい椅子の設置(増設):アクア東中野ではカランの一部エリアを潰してでも、椅子を置いていたり、萩の湯も昔に比べて、椅子の数を増やしたりている。時代の変化に柔軟で感心した。真似てみるのはどうだろうか?
最後に、銭湯文化を後世まで続けてほしいと願っている。最後までお読み頂きありがとうございます。
終わり
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2022年3月1日 地図画像をGoogleマップへ変更
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