一緒にやろうよの魔法
「今年度は部員が少ないから、勧誘してきてね。」
保護者代表や、監督が一声いえば、従うしかない。
入っただけで大変なのに、部員集めまで任されるんですか、聞いてないですよ。魅力があれば、勧誘なんてしなくても、入ってくるでしょうよ。これが保護者の本音。
これに対して、子供は純粋で、自然に誘えちゃうんです。子供同士での会話の中の、一緒にやらない?は魔法の言葉で、それまでそんなに仲良くなかった子同士でも、誘われたことが嬉しくて、川の流れに乗るように、大して考えもなしに見学に来ますね。ちょっとでも褒められれば、いい気になって、すぐに試合に出られるなんて思って入っちゃう。
うまい子、レギュラーの子が誘うことがよくありますね。そりゃあそうです。自分の地位が確立されてますから。反対に補欠や、ベンチの子は誘いません。誰かが入ることで、自分の活躍できるところが減るからです。
部員が増えれば、確かにいい面もあります。たまたま運動神経抜群の子が入った。たまたま経験者の子が入った。たまたま背の高い子が入った。となれば、監督コーチは選手を選び放題です。勝てるメンバーを揃えて、試合に出してやるだけです。ただ、そんなラッキーなことは、そう簡単にはおこりません。
私は当時保護者として、小学生が試合で活躍できることが、狭き門なことを全然分かってなかったです。お遊び程度かとなめてたら、本格的にリーグなんてものがあり、勝敗にこだわる大人たちの目がギラギラしている中で、真剣に戦うことが求められるのです。
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