蛙化現象の次は蛇化現象
「蛙(カエル)化現象」って知ってますか？
先日、TikTokを何気なく見ていたら、10代の女の子が「蛙化現象」
のエピソードを語っている動画が流れてきました。
アラフィフのおじさんからしてみると信じられない話ばかりで、
ある意味恐怖を感じてしまいました。
簡単に言うと、好きだった相手のことが、
あることがきっかけに一気に嫌いになってしまう、という現象のことを
「蛙化現象」というようです。
私が10代のころはどうだったかというと、
確かに少なからずそんな話もありました。
ただ、こういうエピソードに「蛙化現象」って名前がついちゃうくらい、
今では当たり前のことになっちゃってるんですね。
今回は、蛙化現象がなぜ起こるのか、
その理由やエピソードを紹介していきましょう。
また、「蛇(ヘビ)化現象」という新しいものまで登場してきています。
なぜ今度はカエルではなくヘビなのか。
後半では蛇化現象についても紹介していきますので、
最後までお付き合いくださいね。
蛙化現象とは？
好きだった男性と両思いになった途端に、相手のことが嫌いになったり、
苦手意識を持ったりすることを「蛙化現象」と言います。
この言葉の由来は、グリム童話の「カエルの王子様」だと言われています。
では、「カエルの王子様」とは一体どんな話なのでしょうか？
「カエルの王子様」のあらすじ
ある国の王女の話です。
王女がある時、金の毬を泉に落としてしまいました。
すると泉から醜いカエルが現れました。
カエルは「一緒に過ごしてくれたら、毬を取ってあげるよ」と言い、
王女は同意してカエルに毬を取ってもらいました。
しかし、王女はカエルとの約束を破り、お城に帰ってしまいます。
翌日、カエルはお城に現れて、王女に約束を守るよう求めます。
王女は父親である王にも叱られたので、
仕方なくカエルと一緒に寝室に入りました。
しかし王女は、カエルに対する嫌悪感を拭うことができず、
カエルを壁に投げつけてしまいました。
すると、カエルにかかっていた魔法が解けて、
元の立派な王子の姿に戻ったのです。
王女は王子になったカエルと恋に落ち、やがて結婚しました。
なんだか不思議な話ですが、この物語では、嫌悪感のあったカエルが、
最終的に素敵な王子様になっています。
でも、蛙化現象の場合は逆ですよね。
憧れていた王子様のような存在の相手が、
カエルのような嫌悪の対象になってしまうわけです。
物語とはまったく逆ですが、おそらく
「相手への気持ちが正反対に変わってしまう」ということに
フォーカスして、「蛙化現象」というようになったのでしょう。
蛙化現象を引き起こす原因
ではなぜ、「蛙化現象」が起こるのでしょうか？
考えられる原因は６つあるようです。
１、過程が楽しい
一般的に、男性はものごと対して「結果」を求める傾向にあり、
女性は「過程」を重視する傾向にあるといわれています。
同じく恋愛についても、女性は両思いになるまでの
「過程を楽しみたい」という感情があるようです。
そのため、両思いになれたとしても、「想像していたより嬉しくない」と
思ってしまうことがあるのです。
２、次の目標がなくなった
片思いをしている間は、
相手に振り向いてもらうことが目標になっています。
目標を成就させるために一生懸命になります。
しかし、ようやくその思いが通じて、両思いになった途端に
目標がなくなってしまいます。
次の目標が見つかればいいのですが、見つからない場合はいわゆる
燃え尽き症候群のような状態になって冷めてしまうのです。
３、理想と現実のギャップ
理想が高いと、些細なことで幻滅してしまうようです。
相手を追いかけている間は、
相手を美化してしまう傾向が強いと言われています。
「アイドルはトイレに行かない」
なんて勝手に想像してしまうのと似ていますね。
しかし、付き合い始めてみると、今まで気付かなかった欠点が
いろいろと見えるようになってきます。
そこにギャップが生まれ、理想と現実についていけずに
幻滅してしまうのです。
４、自分を好きになった相手に失望
自己肯定感が低い女性は、
「彼は素晴らしい人なので自分のような人間とは釣り合わない」
「自分は愛されるような人間ではない」
という思考に陥ってしまいがちです。
そして、なぜこんな私を好きになったのか意味が分からないと
考えるようになり、相手に魅力を感じなくなってしまうのです。
５、自分が傷つかないようにしたいから
相手に振り向いてもらえたとしても、
もしかしたらいつかは別れが来るかもしれません。
相手にフラれたり別れたりするのを恐れて、
無意識に相手を嫌いになってしまうのかもしれません。
６、恋愛を受け身に考えているから
恋愛は、受け身でいたら発展しません。
恋愛を受け身で考えていると、
相手が期待どおりの行動をしてくれないときにがっかりしてしまいます。
それが、蛙化現象の原因になっているのかもしれません。
恋愛は「自分は相手に何をしてあげられるか」
を考えることが大切なのです。
蛙化現象の特徴
蛙化現象の症状や特徴にはどのようなものがあるのでしょうか。
相手を「気持ち悪い」と思ってしまう
蛙化現象の特徴として、
相手を「気持ち悪い」と思ってしまうことがあります。
ただ単に相手に対して興味がなくなったり気持ちが冷めてしまったり、
というだけでなく、生理的に受け付けない、嫌悪感を抱いてしまう、
といった感情になることが多いようです。
顔を見たくない
同じ空気を吸いたくない
一緒にいるだけでイライラする
というように、相手に強い不快感を持ってしまうケースもあります。
自己嫌悪感に陥る
蛙化現象では、相手に対する嫌悪感だけでなく、
自分に対しても嫌悪感を持つケースもあるようです。
蛙化現象が起きてしまった時、
自分から好きになったのに自分から相手を嫌いになるなんて、
自分はひどい人間だ、相手に申し訳ない、と考えてしまい
自己嫌悪に陥ってしまいます。
そうなってしまうと罪悪感を感じて、
自分に対しても恋愛に対しても自信をなくしてしまうのです。
蛙化現象は女性だけに起こる？
主に女性に蛙化現象が起こりやすいようです。
もちろん男性でも、付き合い始めた途端に気持ちが冷めてしまう、
という人はいます。
しかし、男性の場合は、相手に生理的な嫌悪感を持つことは
ほとんどないと言われています。
そのため、この「蛙化現象」は女性特有のものなのかもしれません。
蛙化現象は深刻な悩み
もちろん「蛙化現象」は病気ではありません。
しかし、本人にとっては大きな悩みになる可能性はあります。
何度も蛙化現象を繰り返してしまう人は、
「自分に恋愛はできないのかも？」
と悩んでしまうこともあるかもしれません。
また、この現象は若い世代に特に多い傾向があるようですので、
「一生結婚できないかも？」と不安を感じる人が
これから増えてくるかもしれません。
実際にあった蛙化エピソード
蛙化現象は、実際どんな例があるのでしょうか。
こんなことで！？と信じられないようなエピソードもありますので、
みていきましょう。
転んだのにすまして歩き続ける姿を見た時
ICカードで改札を通るときに、残高不足でピピってなって通れない姿を見た時
お盆を持ってフードコートで、きょろきょろ探してるの見て
「ふわふわ卵のとろーりオムライスください」と長いメニューを全て読んだ時
レストランで彼の方に先に食事が届いた時、気を遣って「先に食べていいよ」って言ったら、本当に食べちゃった時
自転車のギアを1で必死に漕いでいる姿を見た時
カラオケの時、マイクの持ち方が独特
会計の時、支払いがもたついている姿を見た時
彼女から会いたいって言ってきたので、俺も会いたいってLINEしたら、「え、きもっ」って言われた
それは引かれても仕方ないよねっていうものもあるけど、
意味不明だなっていうものもたくさんありましたね。
あまりに理不尽だと、
言われた方は恋愛するのが怖くなっちゃいますよね。。。
意味不明に蛙化されたら、それこそこっちが蛙化しちゃうよって感じです。
ほんと恋愛って難しいですよね笑
蛙化しないための対処法
お互い良い関係でいるためには、自分をしっかり持って、
相手を尊重することが大切ですよね。
蛙化しないために、
まずは自分自身の行動や考え方に目を向けてみましょう。
交友関係を広げる
いきなり好きな人と付き合うとなると、戸惑うことがあるかもしれません。
そのためにも普段から異性との交流を増やしておきましょう。
恋愛関係にならずとも、異性と交流することで、
異性の考え方や行動を知ることができます。
まずはいろいろな人とのコミュニケーションを大切にしていきましょう。
友達から発展させる
相手に対して最初から恋愛対象として意識しすぎると、
ギャップを感じてしまうかもしれません。
まずは友達になることを意識してみましょう。
もちろん友達から恋人に発展することもあります。
友達として付き合っているうちに、
相手がどういう人なのか少しずつ見えてきます。
その上で好きな感情を持ち続けることができる相手なら、
付き合うことになっても、それほど大きなギャップは
感じないかもしれません。
コミュニケーションに慣れる
先ほど、まずは交友関係を広げようとお伝えしましたが、
それは恋人を作ることだけが目的ではありません。
たくさんの人と交流することによって、
コミュニケーション能力が向上します。
コミュニケーション能力が上がれば、
人間関係を円滑にすることができますので、恋人ができた時でも、
うまく付き合っていくことができるようになるでしょう。
自分を認める
「自分は相手に相応しい人間ではない」などと思っていると、
いつかフラれるのではないかと不安になったり、こんな自分を好きになった相手を変わり者だと思ってしまったりする可能性があります。
そうならないためにも、まずは、自分は恋愛するのに十分素晴らしい
人間なんだと、自己肯定しましょう。
自分を磨く
自分を肯定できない人の多くは、自分に自信がない人です。
自信を持つために手っ取り早いのは、自分を磨くことです。
おしゃれに気を遣ってみたり、本を読んで知識を蓄えたり、
健康を意識してみたりなど、自分を成長させる行動をとってみましょう。
自分の成長を感じることができれば、
少しずつ自信を持てるようになっていきます。
相手任せにしない
人間関係はギブアンドテイクが大切で、
もちろんそれは恋人関係でも同じです。
相手に対して「この人は私に何をしてくれるのか？」
と期待ばかりしていると、がっかりしてしまうことになります。
お互いが「私は相手に何ができるのか？」という気持ちを持っていれば、
相手に対して感謝の気持ちが生まれます。
その気持ちがあれば、相手から何かしてもらった時、
もっと大きく返してあげたいと思うようになります。
これを「返報性の法則」といいます。
相手任せにするのではなく、
自分から相手にしてあげることを意識しましょう。
なんと「蛇化現象」も登場
このように「蛙化現象」という言葉が若い人たちの間で流行っていますが、
なんと、新たに「蛇(ヘビ)化現象」という言葉まで登場してきました。
今度は「かえる」ではなく、「へび」らしいです。
蛇化現象とは「蛇化現象」とは、好きな相手だったら
どんな行動でもよく見えてしまう、というものです。
例えば、
デート中に転ぶ
食事に行った時に財布を忘れる
鼻毛が出ている
などは、一般的に考えれば「ダサイ」し「カッコ悪い」ですよね。
でも、蛇化現象が起こった人は、こういうダサイ部分や抜けている行動も
「可愛い」とか「カッコイイ」と感じてしまうのです。
ちなみに名前の由来は、
「へび」は「かえる」の捕食動物ということからきたようです。
TikTokから生まれた
この「蛇化現象」という言葉を生み出したのは、
フォロワー12万人のクリエイター「こちゃもちゃ」さんです。
TikTokで「こちゃ」さんと「もちゃ」さんカップルが、
4月5日に「蛇化現象」についての動画を投稿しました。
内容は、彼氏が鼻毛や鼻くそを出していても、彼女は
「まったく目立ちたがりやさんなんだから」
と、受け入れているというものでした。
嫌悪感を抱くどころか可愛さを感じているので、
まさしく「蛙化現象」とは真逆の状態ですよね。
蛇化現象エピソード
蛇化現象にはどんなものがあるのでしょうか？
実際に「こちゃもちゃ」さんのエピソードや、
他のSNSで発信されているものをいくつか紹介しましょう。
鼻毛が出ていても「目立ちたがり屋さん」と言って褒める
会計の際、お金を出すのに手間取っていても「可愛い」と感じる
寝ぐせがついた状態でデートに来ても「かっこいい」と感じる
お箸の持ち方が下手でも「可愛い」と思う
恥ずかしいほどの失敗をしても「可愛い」と感じる
赤ちゃん言葉を使っても可愛い、愛おしいと思う
ちょっとしたことで泣いてしまうところが可愛い
太っているお腹が、プクプクして可愛いと思う
夫がおならをすると嗅ぎたいと思う
朝の口臭を嗅ぎたくなる
変顔を見ると余計に愛しくなる
マッチョの彼氏がぬいぐるみを抱いて寝ている姿を見て、赤ちゃんみたいでかわいいと思う
ジェットコースターに一緒に乗った時、降りる時にずっと歯を食いしばったまま涙目だったのをみて可愛いと思う
好きな人がする仕草や選ぶもの、もはや誕生日や星座までもがかわいいと感じる
私はとても共感できるものが多いですが、蛙化現象を起こしてしまう人だったら、一瞬にしてアウトなものばかりです。
しかし、オナラを嗅ぎたいというのはかなりの上級者ですよね笑
こうやってみると、
蛇化現象はとても平和でほのぼのとした気分にさせてくれます。
全人類に蛇化現象が起これば、戦争はなくなるかもしれませんね。
まとめ
「蛙化現象」は、相手に対して瞬間的に冷めてしまうという状態で、
時には共感できないほど理不尽なエピソードもありましたね。
しかし、本人はわざと嫌悪感を持とうとしているわけではないので、
ある意味仕方がないことなのかもしれません。
それに対して「蛇化現象」は、
相手に対してすべてを肯定している状態です。
肯定してもらえた相手も、自分のことをそんなにも好きなんだ、
と思えるので、よりパートナーのことを好きになって
相乗効果が生まれますよね。
SNSで「蛇化現象」がバズり始めているのも、そんな関係のカップルに
憧れる人たちが多く、みていて幸せな気持ちになれるからでしょう。
あなたは「蛙化」「蛇化」のどっちですか？
私は間違いなく「ヘビ」ですね。
妻の頭に白髪が見つかった時とか、
買い物に出掛けて妻がスマホを忘れてきてしまった時とか、
妻が料理していてお鍋を焦がしちゃった時とか、
本人は嫌がっていたけど、私はなんだか愛おしく感じちゃいます。
「ママはほんとドジだよね〜」と子どもたちはからかっていますが、
そんな時私はいつも「蛇化」するので、子どもたちに呆れられてます笑
蛇化はハッピーを引き寄せます。
全人類が蛇化する世の中になりますように。