9:心配されない位がありがたい
引っ越しをして、半年ほど経ちました。
年末年始には実家に帰省するのかと
皆が口を揃えて聞いてきます。
帰ってもいいけれど、距離があるし
雪で交通機関が麻痺しているかもだし
(普通に暖かそうだった)
と色々言い訳をして言葉を濁しています。
こちらへ来てから、母親とは数える程しか
やり取りをしていません。
手紙は2回ほどもらったけれど電話は1回で
LINEも月に一度くらい。
東京で一人暮らしをしていた時のほうが
頻繁に帰っていたし、連絡もよくしていました。
親御さんは心配しないのかと言うことも
よく聞かれます。
心配しているのかもしれませんが、
それは僕の知るところではなく
冷たく聞こえるかもしれませんが
正直心配されないくらいが
丁度よかったりするのです。
もう子供ではないし、
自分で生きていくだけの力も
必要に応じて他人を頼ることもできます。
僕には僕の生活があり、
また親にも親の生活があるのだということは、
実家を出て生活するようになってから
わかるようになったことです。
離れてみてからわかるようになることもある。
というのは、ある意味真実かもしれません。
今までたくさん苦労をかけてしまった分、
これからは親には若い頃のように
自分だけの時間を楽しんでほしいと思います。
お互いに時々思い出して、
無事にやっているよ
と報告しあうくらいの距離感が
今の僕にはありがたかったりするのです。