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青年と赤いドレスの女

ある村に裕福な家庭に育った娘がいました。
娘は結婚適齢期になったので、両親は良い婿はいないか探していました。

隣村には笛職人の青年がいました。
笛職人の青年は裕福ではありませんでしたが、真面目な両親に育てられており、勤勉に笛作りの仕事をしていました。
娘の両親は青年と出会い、気に入り、結婚話がまとまりました。

娘の両親は婚礼道具の家具を買うために、青年に300万円を渡しました。
青年は婚礼道具を買うために、町に買い出しに行きました。

町に買い出しに行く途中、とても美しい音色が聞こえてきました。
音色が聞こえる方に行ってみると、赤いドレスの女が笛を吹いていました。
青年「ぜひ、そのメロディーを教えてください。」
女「いいですよ。100万円です。」
青年にとって100万円は大金でしたが、旅人に100万円を払って
そのメロディーを教えてもらいました。

町で買い物をしようとしたところ、青年は先ほどのメロディーを忘れていることに気づきました。
青年は、赤いドレスの女のいる場所に戻り
青年「もう一度、メロディーを教えてください。」
女「いいですよ。100万円です。」
青年は100万円を払って、メロディーをもう一度教えてもらいました。

100万円の婚礼道具の買い物の帰り道で
赤いドレスの女があのメロディーを吹いていました。
青年は、赤いドレスのメロディーを聞いていると
赤いドレスの女は、あのメロディーの続きを吹き始めました。
あのメロディーには、続きがあったのです。
青年「教えてもらったメロディーの続きを教えてもらえますか?」
女「いいですよ。100万円です。」
しかし、青年は100万円を持っていませんでした。
青年「100万円の代わりにこの100万円分の婚礼道具を差し上げます。」
女「いいですよ。」
青年は、赤いドレスの女に曲の続きを教えてもらいました。

婚約者の家に戻ると
娘の両親「どんなものを買ったのかい?」
青年「メロディーを買うためにお金を使い果たして、婚姻道具は買えませんでした。」
と、説明すると・・・

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