映画「米軍極秘部隊 ウォー・ピッグス」のプロファイルと三幕構成!!
【本記事のまとめ】プロファイルシート
※本記事全体をコンパクトにまとめました。
概要
▶作品概要
・タイトル:米軍極秘部隊 ウォー・ピッグス
・監督:ライアン・リトル
・制作年:2015年
・制作国:アメリカ
▶作品のテーマ・テイスト
・<ならず者を鍛え上げてナチスドイツをぶち殺す>系作品。
▶舞台
・時代:1944年(ノルマンディー上陸作戦後)
・戦争名:第2次世界大戦
・場所:フランス(連合国軍の支配地域/ドイツ軍の支配地域)
▶キャラ(主人公)
・名前:ジャック・ウォシック
・所属、立場1:アメリカ陸軍の大尉(序盤、大尉から中尉に降格するが、最後には大尉に戻る)
・所属、立場2:「ウォー・ピッグス隊」の隊長として隊員7人を率いる
・特徴1:戦場の大ベテランで、精神的にも肉体的にもタフ
・特徴2:「もう誰も死なせたくない」という思いが強い(冒頭シーンで部下を失い、それがトラウマになっているため)
▶キャラ(副主人公)
・1:ハンス・ピコー(フランス外人部隊の大尉。ジャックと共にウォー・ピッグス隊を率いる。ジャック同様に戦場のベテランで、知恵もあれば戦闘にも秀でている)
・2:オーガスト・チャンバー(ウォー・ピッグス隊の軍曹。同隊の中でも特に反抗的)
・3:ウォー・ピッグス隊のその他の隊員たち
▶キャラ(敵対者)
・1:ドイツ軍
▶主人公の目標
・1:ならず者集団として知られるウォー・ピッグス隊の隊員たちを鍛え上げる。
・2:「ドイツ軍の新兵器・ムカデ砲が配備された」という情報の真偽を確かめるべく偵察する。
・3:ドイツ軍に連行された部下を救出する。
三幕構成で分析
以下、三幕構成に沿ってストーリーを整理します。
※注1:「三幕構成」を詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ🎥 → シド・フィールドの「三幕構成」をバッチリ説明するぜ!!
※注2:以下の文中の「○分」という表記は、映画開始からの経過時間を意味しています。
第1幕
<1>
舞台はベルギー。ジャック大尉率いる部隊にとある命令が下った【オープニング/0分】。
だいぶ無茶な命令だが……ジャック大尉はどうにか任務を遂行しようとする。だが、やはり無理があったようだ。任務遂行中にドイツ軍から攻撃を受け、ジャック大尉以外は全滅。
さらに!上層部はすべての責任をジャック大尉に押しつけた。かくして彼は中尉に降格となる。
<2>
ジャック中尉はフランスに異動になる。
なお、彼は部下を死なせてしまったことを気に病んでいる。
ある日ジャック中尉は、新しい上官から命令を受けた。曰く……①フランス外人部隊のピコー大尉と組んで、②ならず者集団「ウォー・ピッグス隊」を鍛え上げよ。③しばらくしたら特別任務に就いてもらうつもりだ。
<3>
ウォー・ピッグス隊の隊員6人は噂通りのならず者で、ジャック中尉とピコー大尉に反抗的な態度を取る【インサイティング・インシデント/14分】。特にオーガスト軍曹はひどい。
<4>
翌朝からトレーニングが始まった【ファースト・ターニングポイント/19分】。
第2幕前半
<1>
ジャック中尉とピコー大尉は山中を走らせたり、通信機の使い方や地雷処理の方法を教えたり、隊員たちを徹底的にしごいていく。
特にジャック中尉は厳しい。彼は「もう2度と部下を死なせたくない。そのためには鍛えねば」と考えているのだ。
隊員たちは相変わらず生意気だが、ジャック中尉とピコー大尉が若造の扱いに慣れていることもあり、次第に一同打ち解けていく。
<2>
ナイフ格闘術のトレーニングで、ジャック中尉とオーガスト軍曹が試合をすることになる【ピンチ1/33分】。
オーガスト軍曹は「前からあんたが気に食わなかったんだ!いまこそぶちのめしてやるぜ!」と全力で向かってきた。だが、戦場の大ベテラン・ジャック中尉の敵ではない。ジャック中尉は楽々勝利。
オーガスト軍曹はジャック中尉の強さに驚く。しかし負けない。ボコボコにやられながらも立ち向かってくる。そんなオーガスト軍曹に、ジャック中尉は言った「それでいい!」(ジャック中尉とオーガスト軍曹がお互いを認め合ったシーン)。
<3>
しばらくして、ジャック中尉とピコー大尉は上官から命令を受けた。
曰く……①ドイツ軍は射程距離が150kmを越える大砲、通称「ムカデ砲」を実戦配備したようだ。②諜報によると「現在ジャック中尉らがいる駐屯地から17.6km先の山中にドイツ軍は拠点を構えており、そこにムカデ砲が設置されている」とのこと。③それが事実かどうか探ってきてほしい。
敵陣の奥深くまで潜入する危険な任務だ。
第2幕後半
<1>
ジャック中尉ら8人は車で出発【ミッドポイント/43分】。
<2>
しばらくして、ドイツ軍の拠点があるとされる場所の傍に到着した。
ジャック中尉、オーガスト軍曹、そして新人のヨークは偵察に出発。一方、ピコー大尉ら5人は周囲で待機することになる。
<3>
やがて、ジャック中尉ら3人は丘の上に設置されたムカデ砲を視認した。よし、これで任務完了だ!
彼らはピコー大尉らが待つ場所まで引き返そうとするが……その途中、巡回中のドイツ兵と遭遇!かくして激しい銃撃戦になる。
やがてオーガスト軍曹とヨークは捕まってしまった。2人は拠点に連行される。
一方、ジャック中尉は手榴弾の爆風に吹き飛ばされて意識を失い倒れていたため、運よくドイツ兵に見つからずに済んだ。
<4>
同じ頃、ピコー大尉ら5人もドイツ兵と遭遇、銃撃戦になった。
だがこちらは皆の活躍でドイツ兵を一掃。ピコー大尉が銃創を負うものの、命に別状はないようだ。
<5>
間もなくジャック中尉が意識を取り戻し、ピコー大尉らのもとに戻ってきた【ピンチ2/54分】。
はて、これからどうすべきか?
・選択肢1:もうムカデ砲の情報は得た。何はともあれ、一刻も早く駐屯地に戻ろう!
・選択肢2:オーガスト軍曹とヨークはいまごろ拷問を受けているかもしれない。また、いつ処刑されるかもわからない。至急救出に向かおう!
答えは決まっている。全員一致で救出に向かうことになった。
<6>
6人はドイツ兵の遺体から軍服を剥ぎ取って変装。
そしてドイツ兵が乗ってきた戦車とハーフトラック(半装軌車)に分乗すると、ドイツ軍の拠点に向かって出発した。
しばらく後……ドイツ兵に扮した6人は拠点に潜入した【セカンド・ターニングポイント/60分】。
第3幕
<1>
拠点には多数のドイツ兵がいた。
ジャック中尉らがいくら変装しているとはいえ、いつ正体がバレるかわからない。そして正体がバレたら即刻殺されるに違いない!
そんな中、ジャック中尉はオーガスト軍曹とヨークを探し始めた。怪しまれぬようさりげなく、しかしなるべく顔を見られぬように注意しながら、拠点中を歩き回る。
一方、ピコー大尉ら5人は戦車とハーフトラックで待機する。
<2>
その頃、オーガスト軍曹とヨークは厳しい取調べを受けていた。ドイツ兵が問う「お前らの目的は何だ!」「何を調べにきたんだ!」。
だが2人は口を割らない。ドイツ兵が殴る。それでも2人は耐える。
<3>
しばらくして、ジャック中尉はオーガスト軍曹とヨークを発見した。2人はいままさに絞首刑に処せられようとしていた!(いつまでも口を割らず、また反抗的な態度を取るため、処刑されることになったのだ)
ジャック中尉はその場にいたドイツ兵を見事ぶちのめし、2人を救出した。
<4>
3人はピコー大尉らと合流。さぁこのままこっそり脱出だ……と思ったその時、彼らの正体がバレてしまう。
激しい銃撃戦。ウォー・ピッグス隊の8人は勇ましく戦い、ドイツ兵を一掃した。
さらに去り際、ジャック中尉が命じた「ムカデ砲を破壊せよ!」。かくして戦車が砲撃、ムカデ砲を吹き飛ばした。
<5>
その後……彼らは無事帰還を果たした【エンディング/77分】。
ウォー・ピッグス隊の活躍は高く評価され、ジャック中尉は大尉に昇進、さらに今後も引き続きウォー・ピッグス隊を率いることになる。
最後に、ジャック大尉は冒頭死なせてしまったかつての部下の墓を訪問し、敬礼した【おしまい/81分】。
三幕構成(概要)
・第1幕:ジャック中尉はピコー大尉と組んで、ならず者集団「ウォー・ピッグス隊」を率いることになる。
・第2幕前半:ジャック中尉とピコー大尉がウォー・ピッグス隊を鍛え上げる。隊員たちは当初反抗的だったが、次第に一同打ち解けていく。しばらくして、ウォー・ピッグス隊に任務(ドイツ軍の新兵器を偵察せよ)が与えられた。
・第2幕後半:ウォー・ピッグス隊が出発。彼らは無事偵察を終えるものの、帰り道にドイツ軍と遭遇、隊員2人が捕まり連行されてしまう。ジャック中尉らは救出に向かうことにする。
・第3幕:ウォー・ピッグス隊はドイツ兵に変装して拠点に潜入。見事仲間を救出した。ついでに新兵器を破壊。彼らは無事帰還し、その活躍は高く評価された。
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(担当:三葉)