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【三幕構成の実例】関東無宿

▶ 「三幕構成」を詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ😁 → シド・フィールドの「三幕構成」をバッチリ説明するぜ!!


作品概要


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三幕構成


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補足①


本作のストーリーを大雑把にまとめると、「クソみたいな親分、子分に対して、主人公・勝田は仁義を貫いた。しかし、彼が報われることはなかった」となります。

悲劇的と言うか、何と言うか……まぁ、救いのない話です。


補足②


本作のストーリーを理解するには、「辰子」に意識を向けていただくのがいいでしょう。


そもそも……勝田は、仁義を重んじる男です。

しかし彼は、ヒロイン・辰子と出会い(インサイティング・インシデント)、道を踏み外しかける(ファースト・ターニングポイント、第2幕前半)。

というのも、辰子は吉田組(ライバル関係にある組)の縁者です。ヤクザたるもの、そんな女とくっつくわけにはいかぬ。

しかし、恋心は抑えがたい!勝田は、「仁義の道を捨てて、この女と旅から旅へと流れてみたい」とまで考えます。


そんな時、彼は辰子の情夫と偶然遭遇する。そして、博打勝負を挑んだ(ミッドポイント)。

ご注目いただきたいのは、この時、辰子が情夫の味方をしたということです。

辰子は、ファースト・ターニングポイントで勝田と結ばれて以降、物語の最後まで勝田に恋心を抱いている。ところが勝田と情夫がぶつかった時には、情夫の側に立ったのです。


勝田はショックを受けた。辰子が、自分よりも情夫を選ぶとは!チクショウめ!

彼はこれをきっかけとして、冷静さを取り戻します。そして仁義の道を踏み外すことなく、最後まで突き進んだ(第2幕後半~第3幕)。


つまり辰子は、「勝田の心をかき乱したキャラ」であり、同時に「勝田が仁義の道にとどまるきっかけを作ったキャラ」でもあるのです。


ところで……「どれほど勝田に恋い焦がれようとも、情夫を見捨てられなかった辰子」は、「最後まで仁義の道を進んだ勝田」とよく似ていますよね

まぁ、それでは「道」を踏み外さなかった2人が幸せになれたかというと、ちっともなれていないわけですが……。


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(担当:三葉)

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