おかしな「励まし・激励・なぐさめ」 ~アニメ「Di Gi Charat」の場合
◆概要
【おかしな「励まし・激励・なぐさめ」】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。
◆事例研究
◇事例:アニメ「Di Gi Charat」(第8話)
▶1
本作の主要キャラの1人・ぷちこ(5歳の少女)。
ゆえあっていまは秋葉原で暮らしているが、彼女の正体は宇宙人。デ・ジ・キャラット星の出身である。
ぷちこには姉貴分がいる。
・Step1:同じくデ・ジ・キャラット星出身のでじこ(10歳の少女)だ。
・Step2:でじこは、目から強烈なビームを放つことができる。その名も「目からビーム」。
ある日、
・Step3:私も「目からビーム」をやってみようと思い立ったぷちこ。
・Step4:ところがなかなか上手くいかない。目に力を込めても、出てくるのは水や煙ばかりだ。嗚呼、ビームが出ない!
・Step5:と、そこに知り合いの木村拓郎(20代頃の男性、ハンサムで声もいい)がやってきた。
・Step6:彼は穏やかな口調でぷちこを励ました。曰く「いいかい、ぷちこちゃん。いまはたとえ『目からビーム』ができなくても、ぷちこちゃんが大きくなっていろんなことを経験したらできるかもしれないね」。
・Step7:しかしすぐに――引き続き穏やかな口調で付け足した「……できないかもしれないね」。
※補足:本エピソード(第8話)はこのセリフで終幕となる。
▶2
姉貴分のでじこのように目からビームを放たんとするぷちこ。しかしまだ幼いせいか、それとも社会経験が足りないせいか上手くいかない。
そんなぷちこを木村拓郎が励ました。曰く「いいかい、ぷちこちゃん。いまはたとえ『目からビーム』ができなくても、ぷちこちゃんが大きくなっていろんなことを経験したらできるかもしれないね。……できないかもしれないね」。
「『できるかもしれないね。……できないかもしれないね』って、お前は結局何が言いたいんだよ!(笑)」「励ましてんの!?それともバカにしてんの!?(笑)」「木村拓郎はせっかくハンサムで、しかも甘い声の持ち主だというのに……この訳のわからぬセリフ(笑)」と思わず噴き出してしまった鑑賞者は少なくないだろう。