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おかしな「怒り・立腹・憤り」 ~マンガ「邪神ちゃんドロップキック」の場合

邪神ちゃん「てめーっ!何余計なことしてくれてんだーっ!」「あと一歩でこいつをぶっ殺せるところだったんだぞーっ!」「どんだけ苦労したと思ってんだーっ!」「このクソ堕天使!!」
ぺこら「醜い……なんと醜いのでしょう……」

マンガ「邪神ちゃんドロップキック」(第6巻)


◆概要

【おかしな「怒り・立腹・憤り」】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。


◆事例研究

◇事例:マンガ「邪神ちゃんドロップキック」(第6巻)

▶1

本作の主人公は邪神ちゃん。

彼女は悪魔だが……いまは、ゆえあって人間界に滞在中。料理などの家事をする代わりに、ゆりね(人間、女子大生)の住むアパートに居候させてもらっている。


ある日いろいろあって、

・Step1ゆりねをぶっ殺してやろうと画策した邪神ちゃん。

・Step2:彼女の計画は順調に進んだ。

・Step3:しかし、もう間もなくゆりねを亡き者にできるというところで……ぺこら(天使。現在は人間界に滞在中。邪神ちゃんとゆりねの顔見知り)が助けに入った。天使として、悪魔の所業を見すごすことはできぬ!

・Step4:かくして、ゆりねは命拾いした。


一方、

・Step5邪神ちゃんは激昂した。彼女はぺこらに対して怒りを爆発させた「てめーっ!何余計なことしてくれてんだーっ!」。

・Step6邪神ちゃんが喚く。怒りに任せて喚き散らす「あと一歩でこいつをぶっ殺せるところだったんだぞーっ!」「どんだけ苦労したと思ってんだーっ!」「このクソ堕天使!!」。

・Step7邪神ちゃんは狂ったように喚き続けた。彼女は目を剥く。焦点が合っていない。口角からは唾液が垂れている。それでも喚き続ける。


そんな邪神ちゃんを前に、

・Step8:ぺこらは無言だ。抗弁も反論もしない。彼女はじっと邪神ちゃんの顔を見つめる。そう、ぺこらは邪神ちゃんの言葉のあまりの汚さに、そして怒りに囚われて歪んだ顔のあまりの醜さに、ただただこう思っていた「醜い……なんと醜いのでしょう……」。


▶2

怒りに任せて喚き続ける邪神ちゃん。そんな邪神ちゃんを見て、ぺこらは「醜い……なんと醜いのでしょう……」。

「あまりの醜さに呆然としちゃってるよ(笑)」「相手が感情的になればなるほど、こちらは冷静になっちゃうことってあるよねぇ(笑)」「喚き散らす邪神ちゃんは、確かに邪悪で醜悪な顔をしているなぁ(笑)」「心が醜いと顔も醜くなるって言うけれど、まさにそれだ(笑)」「延々と喚き散らす邪神ちゃんと、黙ってそれを見つめるぺこら……この対比が最高だ(笑)」と思わず噴き出してしまった読者は少なくないだろう。


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