#死ぬまでに見たい画家100人の作品 水戸部七絵
東京都現代美術館「日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション」にて水戸部七絵さんの作品が展示してありました。
<展示作品>
水戸部七絵 MITOBE Nanae DEPTH 2017油彩、鉄製パネルOil on iron panel 160×90×40cm
水戸部七絵(みとべ ななえ)は、神奈川県出身の画家で、ウィーンと日本を拠点に活動しています。2011年に名古屋造形大学を卒業後、長谷川繁や小林正人に師事し、2022年にはウィーン美術アカデミーに留学しました。彼女は油絵を主な表現媒体とし、「顔」をモチーフにした作品で知られています。特に「DEPTH」シリーズでは匿名性の高い顔を描き、絵画の本質を追求しました。
その作風は、大胆な色彩と厚塗りによる立体的な質感が特徴であり、社会的・政治的テーマも取り入れています。例えば、LGBTQや差別問題への抗議を込めた「I am not an Object」などの展覧会では、他者を全人格的に受け入れる姿勢が反映されています。また、2020年には「I am a yellow」が愛知県美術館に収蔵されました。
彼女の制作は、顔というモチーフを通じて人種や性別、社会構造など多様なテーマを探求するものであり、その深い洞察力と独自性が高く評価されています。