
死ぬまでに話したい100人 「パイロット」「自衛官」
画像はAIによるイメージです(かっこいいですね)
6人目は、「航空自衛隊の輸送機のパイロット」を務めていた方にお話を伺いました。今回の「パイロット」枠は、シリーズの中でも難易度が高いとされていたため、インタビューできるとわかり大変ワクワクしました。現在は退官され別のお仕事に就かれていますが、当時の経験を振り返ってお話をしていただきました。
この仕事を選んだきっかけは何ですか?
少年時代、近くに米軍基地があり、そこで女性米軍パイロットを目にしたことが非常に印象的で、「パイロットを目指そう」と思ったのがきっかけでした。
思い出深いエピソードは
米軍のアフガニスタン撤退に伴い、日本人をはじめとする在留邦人らを救出するミッションに参加したことが特に印象に残っています。
将来的にこの職業はどのように変化していくと思いますか?
戦闘機のパイロット業務はAIに置き換えられる可能性があります。一方、旅客機に関してはパイロットの人数が減るかもしれませんが、“命をAIに完全に任せられない”との考えから、人間のパイロットは引き続き必要になるでしょう。
この仕事を目指す人に一言アドバイスをお願いします。
「嘘にはとにかく厳しく、絶対につかないこと。」そして「人生は一度きり。パイロットになりたいという思いを絶やさずにいてほしい」。
余談で、航空自衛隊のパイロットというと「戦闘機」のイメージが先行しがちですが、なぜ輸送機のパイロットを選んだのか、といった話にも触れることができ、非常に興味深いインタビューとなりました。ご協力いただきありがとうございました。
航空自衛隊の輸送機のパイロットとはこんな仕事です
航空自衛隊の輸送機パイロットは、国内外への人員・物資輸送を担う重要な役割を担っています。日々の業務は、飛行前点検、詳細な飛行計画策定、航空交通管制との連携から始まります。 大型輸送機を精密に操縦し、状況に応じた判断で安全運航を徹底。 飛行後は機体点検や報告書作成も行います。
主な任務は多岐に渡ります。 自衛隊員の輸送はもちろん、災害派遣時には救援物資や人員を被災地へ運び込みます。国際協力活動においては、海外への物資輸送や人員派遣も重要な任務です。 時には、パラシュート降下による人員・物資の投下、患者空輸(メディバック)なども実施します。 これらの任務は、高い操縦技術に加え、刻々と変化する状況への迅速な対応力、他部署との連携能力が求められます。
輸送する物資も、食料、医療品、車両、時には人命に関わるものまで様々であり、その責任は重大です。 そのため、常に最新の知識・技能を習得するための訓練が欠かせません。 シミュレーター訓練や実機訓練を繰り返し、緊急事態への対応能力も磨きます。 また、気象、航空法規、機体構造など、幅広い知識も必要とされます。
輸送機パイロットは、チームワークを重視する仕事です。 機長を筆頭に、副操縦士、整備員、ロードマスターなど、多くの専門家と協力して任務を遂行します。 円滑なコミュニケーションは、安全なフライトを実現する上で不可欠です。 強い責任感と使命感を持ち、国民の期待に応えるべく、日々任務に励んでいます。 彼らの活動は、日本の平和と安全、そして国際社会への貢献に大きく寄与していると言えるでしょう。