敗北力|人の心を動かす失敗|PRESIDENT-SHIPS
若い頃は沢山失敗を重ねてきたものですが、後輩ができ、部下ができ、役職がついて会社の中でも年齢が上の方になってくると、失敗や敗北をする自分を受け入れられなくなってきませんか?完璧な上司になろうとしている人に、ぜひ読んでみてほしいお話です。
■人は年齢を重ねるほど失敗が怖くなる
「論語」には、孔子が一生を回顧して、その人間形成の過程を述べた有名な言葉があります。
さて、これを自分に当てはめた時、自分はそんなに秀でた人物になれるのだろうか…と一抹の不安を感じる一方で、社会人としてこうありたいとも思うわけです。
だからこそ、後輩や部下ができた時、あるいは自分に役職がついたとき、「失敗してはいけない」「敗北するような姿を決して見せてはいけない」というプレッシャーを感じてしまうのではないでしょうか。
■成功し続ける人生は楽しいのだろうか
それでは、仮に「全く失敗せず、全く敗北を感じることもなく、全ての事が成功し続ける」という人生だった場合、それは楽しく充実したものになるでしょうか?
想像してみてください。
うわぁ・・・面白くなさそう・・・!
と思ったのは私だけではないはずです。笑
ここで、改めて「人生を充実させること」や「人間味あふれる部分」は、成功とは別の物であるということを考えることができるのではないでしょうか。
■成功から学ぶことはほとんど無い
実際に全く困難も失敗も敗北もない人生を歩み続けていたら、「新しい気づき」や「臨機応変な対応」、あるいは「何があってもくじけない根性」みたいな部分は全く得られないはずです。そういった局面になったことが無い人は、学びようがないからです。
つまり、これまでの人生の中で何度「悔しい思い」や「敗北感」を味わったか。その回数の多さが、学びの多さでもあり、人間味にもなり、他者への寛容性を生み出していくのではないでしょうか。失敗や敗北感から、私たちは多くのことを学ぶことができます。
しかい大人になると「かっこ悪いから」「良い年齢の大人が失敗なんて…!」「部下にそんな姿を見せられない」と、失敗や敗北を回避したり隠したりする人生になっていませんか?
本当に、もったいないことです。
■失敗や敗北を受け入れる
2022年9月19日で私は会社設立10周年を迎えていました。10年間自分で会社を経営していると、本当に沢山の失敗や敗北をします。
ほんの一部をご紹介。
さあ、私の人生は失敗や敗北だらけです。
でも、だからこそ、私は大きな学びを得て、本当に強くなりました。
■失敗や敗北を人に言う
私は、これらの失敗や敗北の体験を、声を大にして多くの人に言ってきました。なんなら、2020年4月に2店舗閉鎖せざるを得なくなった時は、その前後をずっとテレビ番組「ガイアの夜明け」で密着していただき、私が泣きながら従業員に頭を下げているシーンが全国放送されたぐらいです。
そう思いますか?
私は、これらを公開することは恥ずかしいことではなく、私の失敗は人に勇気を与えることだと感じています。
人の失敗や敗北を先に知れると、周囲の人は自分が直接的に失敗をしたわけでは無いのに学ぶことができます。だからこそ、周囲の人が、同じ失敗を繰り返さないための事例として、私は自分の失敗や敗北したことを伝え続けてきました。
すると、周囲の人はどう思ったと思いますか?
と思われたと思いますか?
実は、反対だったのです。
こういった、応援の声が想像の何十倍も届きました。その声は、私の心を大きく救ってくれました。
失敗は人の心を動かし、失敗こそが感情やモチベーションに影響するのだと私は実感しました。
漫画やドラマの主人公は、だからこそ一度敗北したり、失敗したりするのではないでしょうか。
■人は迷惑をかける生き物である
日本では子どもに「人に迷惑をかけることはしてはいけない」と教える親が多いでしょう。「何事においても周りへの配慮を欠かさないこと」が、日本人にとっては1つの美徳となっています。
しかし一方で、インドではこのように子どもに教えるのだそうです。
私たちは生きていると失敗や敗北をし、多くの人に迷惑をかけることが沢山あります。それをしないように気を付けて歳を重ねるのではなく、失敗や敗北をする自分を受け入れ、人の失敗も許すという気持ちが大切なのではないでしょうか。
年齢を重ねて仕事をするうえで大切な「敗北力」で、人間らしさ・自分らしさを遺憾なく発揮していきましょう!
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株式会社minitts
代表取締役 中村朱美
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Thanks!!
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