見出し画像

②学童の保護者会会長になったので、保護者会の会費徴収を廃止にして寄付制度を導入したお話(全3回)

全3回のお話、その②です。
▼前回の記事はコチラからご確認ください▼



■保護者会そのものを無くすという手もあったけど。

近年、全国各地でPTAや保護者会そのものを無くすという地域も増えてきました。今回、私たち保護者会についても、【そもそも無くすこと】についても議論した結果、下記の声が多く出てきました。

★保護者会役員から★
自分の子どもたちの通う学童なので、私たち保護者も何か出来ることはやるべきだと思う。
・保護者会自体は残していきたい

★学童の先生方から★
・保護者会が発足したのは、元々保護者の皆様が学童を盛り上げて子どもたちのために保護者も参画しようと思ったことからと聞いている。これまでも保護者会のサポートのおかげで子どもたちも楽しく過ごすことができてきた。それを全て無くすのではなく、時代に合わせて出来る範囲で柔軟に活動を続けてもらいたい。

こういったことを踏まえ、保護者会の存在自体は残すものの、共働き世帯が主流になっている現代でも持続可能な保護者会にしようと考えました。


■そもそもなぜ立候補が出ないのか?

毎年うちの学童では、3年生が8月に琵琶湖にキャンプに行きます。全員がライフジャケットを付けて琵琶湖で泳いで遊ぶため、サポートする大人の人数が必要です。

3年生の在籍数は40名程度ですが、2023年8月の琵琶湖キャンプに有志でサポートとしての参加を表明した保護者は何人いたと思います?



なんと、
約30人!!!!


保護者だけでバス1台用意するほどの人数が集まったんですよ…。驚きですよね…!

毎年このような状態だと知り、ここから【参加したいと思うこと】と【やりたくないと思うこと】のヒントがあると考えました。

★保護者がやりたいこと★
・自分の子どもを見守る
・自分の子どもと一緒にイベントに参加する
・自分の子どもの成長をサポートする

★保護者がやりたくないこと★
子どもを自宅に置いてきて集まる
・自分の子どもと関係ない仕事をふられる
・【総会】【会計】等、やったことない事をする

保護者会の会費を徴収すると、
 ・会計の記録、領収書の管理
 ・使用用途の報告や予算案の立案
 ・報告をするための総会の開催必須
 ・開催報告書や議事録の作成必須
などの業務が大量に押し寄せてきます。

しかし、保護者会費の徴収を廃止すると、
 ・会計の仕事が不要
 ・予算案も不要
 ・報告することも無いので総会不要
 ・報告書もなし
となり、各イベントのお手伝いのみの仕事となるわけです。

各イベントには、自分の子どもも勿論参加していますので、子どもの様子も近くで見られる特典付き。これなら保護者会の役員をやってもいいよ、という人が現れそうじゃないですか・・・?


■学童の先生たちにヒアリング

ただし、これまで保護者会会費の予算に頼ってきたイベント・モノもいくつかあります。それらを、保護者会からのお金を使わずに、代替案で乗り越えられないかどうか、学童の先生全員と相談しました。

①学童Tシャツの制作補助費
→全員同じTシャツが配布され、イベント時に着用します。

→こちらは、学童の経費で今後制作していけるよう調整くださる、という話でまとまりました。(先生方ありがとうございます!)

②クリスマス会のプレゼント
→1人500円程度の予算で毎年プレゼントが用意されていました。

通常のおやつの予算から捻出していただき、この日だけラッピングしてお菓子ギフトのような形で次年度から渡していこうとなりました。

③3年生の卒所式のお花とギフト
→3年生で殆どの子どもたちが卒所するため、セレモニーがあります。その際に1人ずつお花とギフトを渡していました。

→学童の先生から、「子どもたちは、雨の日も風の日も、行きたくなくても毎日学童に頑張って通ってくれている。そのおかげで保護者の方はお仕事などが出来る部分もあると思うので、このセレモニーでは子どもたちにぜひ【ありがとう】と伝えてほしい」と熱いお言葉を頂きました。
それも踏まえて保護者会で検討(LINEグループとオンラインZOOMにて)した結果、3年生の保護者が自分の子どもにお手紙を書いて渡す、という案にまとまりました。

少しずつ、一つずつ。
みんなの意見を聞き、まとまってきました…!



■あと1つのハードル

最後のハードルは、「市連協ニュースレター」を配信してくださっている、京都市学童保育児童館連絡協議会(市連協)からの脱退です。

うちの学童は市連協に加入しており、全家庭から市連協の会費150円×12か月=1800円/年を徴収していました。(※6600円の中に含まれています)
そのため、市連協から脱退をしなければ、保護者会の会費徴収が廃止にできないのです。

市連協の加入メリットや脱退の方法や支払いの件などについて、保護者会役員の方が市連協問い合わせてくだり、全保護者の過半数(1/2以上)の可決によって可能となることが分かりました。

あとは、保護者の皆様のご判断にゆだねることとなります。


■あとは皆へ問う。保護者会臨時総会開催!

保護者会費を使わずに持続可能なイベント運営をする案の準備、市連協の参加メリットと脱退メリットの情報の精査、保護者会の役員の意思の統一と学童の先生方への事前の周知。

これで、準備は整いました。

これらを元に、全保護者へ問いかける方法。
臨時総会の開催です!

ここで、これまでのことを時系列で分かりやすく下記にまとめておきます。


2023年

4月  保護者会役員決定通知がくる

5月  前年度役員からの引継ぎ(5/13)
    学童の先生から予算の使用についての相談
    保護者会役員へのヒアリング

6月  保護者会会費の徴収廃止案を役員に提案
    学童の先生方に提案→ディスカッション
    オンラインで役員とディスカッション
    市連協への問い合わせ
    方向性の確定、学童の先生と共有
    臨時総会開催の決定   

7月  保護者全員に臨時総会開催の事前告知と情報共有(7/3)
    保護者全員にWEBにて議決権の行使のお願い(7/10)
    臨時総会開催(7/22)
    臨時総会報告書を保護者全員に送る(7/24)



ここで私が臨時総会開催の事前告知の説明資料として作ったデータを下記に添付します。(学童が特定できる部分は黒く塗りつぶしています)

臨時総会の資料は下記の通りです。


はたして、保護者の皆様は回答してくれるのか…?
市連協脱退案は賛成多数になるのか…?
そして保護者会会費の徴収は廃止にできるのか…?


続きは最終回で!


※全国のPTAや保護者会の役員の皆様へ※

今回の私のストーリーは、全国のPTAや保護者会の役員を担当されている皆様に少しでもお役に立てたらと思って、出来るだけ詳細に渡って記載するようにしています。

もし皆様の学校や学童でも流用できる部分があれば、ご自由にアイデアや方法を持ち帰ってください。

仕事と子育ての両立は本当に大変です。その中でも頑張って役員をされている皆様のお役に立てれば幸いです。みんなで持続可能な保護者の会を目指していきましょう!


②学童の保護者会会長になったので、
護者会の会費徴収を廃止にして
寄付制度を導入したお話(全3回)

株式会社minitts
代表取締役 中村朱美

Thanks!!

いいなと思ったら応援しよう!