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【出会いから3回目で迎えた結婚式】 ~人生における予想外の出来事を、流れに身を任せながら楽しむレシピ~

こんにちは!100歳図書館の事務局メンバー【ライター担当】えっちゃんこと柴田 惠津子です!

今回ご紹介する人生最高の1枚の写真
出会いから3回目で迎えた結婚式
~人生における予想外の出来事を、流れに身を任せながら楽しむレシピ~

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こちらは、今から60年以上前に撮影された結婚式の集合写真です。

持ち主は……
中央に写っている花嫁、馬場 督子(ばば まさこ)さん

督子さんは、2021年現在、84歳。結婚式が行われたとき、23歳でした。

なんと、ご主人と出会って3回目が結婚式当日だったとのこと。今でいう、スピード結婚、電撃結婚、ということでしょうか!?

突然の結婚から始まり、ご主人の転勤で全国各地を15回以上引っ越しながら、ご主人とお子さんを支えてこられた督子さん。

人生における予想外の出来事を、流れに身を任せながらどのように受け止め、人生を豊かにされてきたのか、お聞きします。

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かわいらしいニコニコ笑顔がチャームポイント。ご主人やご家族、ご友人、100歳図書館のみんなを優しく包み込んでくれる督子さん。

お写真に込められた想いを2021年2月21日 「つながる100歳図書館」で語っていただきました。
この記事では、そのエッセンスをまとめてご紹介していきます。

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両家のお父さんが決めた突然の結婚

- 督子さん、こちらは結婚式のお写真ですね!

そうです。何十年かぶりに見ました。

真ん中は、新郎新婦の主人とわたし。それから、両隣には仲人さんと、主人とわたしのお父さんとお母さんが写っていますね。


- ご主人との結婚は突然決まったんですよね。馴れ初めを聞かせてください!

今から60年以上前のことになりますが、主人のお父さんが、結婚の仲立ちをする仲人をしていまして、ある日わたしの家に来られたんです。わたしの父とも仲がよかったもので。

わたしはお茶出しをしていたのですが、なんと、主人のお父さんが「うちの息子の嫁にくれませんか?」と仰ったんです。

わたしの父も「ぜひ、もらってくれ」という感じで、いきなり結婚が決まってしまいました。


- 結婚をお父さん同士で決めてしまったのですね。督子さんはどんなお気持ちだったのでしょうか。

正直、まだ結婚なんて……と思いました。

当時は、洋裁や編み物が流行っていて、わたしも洋裁学校に通ったり、お洋服を作っている方のところへお手伝いに行ったりしていたんです。

そういったことに夢中になっていたので、結婚については考えていませんでした。

でも、お父さんたちが「今から3か月くらいのうちに結婚式だ!」と言うので、従うしかありませんでした。

わたしのことなのに、って思いましたけどね……。

それから、まもなくして主人のお父さんが「息子が大阪から帰ってくるから、駅まで迎えに行って会いなさい」と仰いまして、主人の顔写真をくださいました。

わたしはその写真を握りしめて、1人で駅に行って、初めて主人と会いました。


- 顔写真を頼りに、お1人で会いに行かれたのですね。ご主人と初めてお会いしたとき、どんな印象を持ちましたか?

第一印象がどうだったかというよりも、お会いできただけでやれやれ、という感じでしたね。

わたしは中学も高校も女子校で、これまで男性と交流する機会がほとんどありませんでしたから、お会いするだけでも新鮮でした。

その後、主人とわたしと両家の親族で1回だけお茶会をしまして、その次が結婚式当日でした。なので、お相手のこともよくわかっていませんでしたね。

出会って3回目が結婚式当日だなんて、きっと今だったら信じられませんよね……。

- いやぁ、すごい。現代のように、本人の意思で結婚を決めたり、お付き合いやデートをしたりすることもなく、親同士の取り決めで、しかも出会って3回目で結婚式当日を迎えるという……!!でもきっと当時の督子さんとしては、ご自身の結婚への意思や、洋裁をやりたいといった本当の気持ちを聞いてほしかったのではないでしょうか。言葉にできなかったお気持ちもあったこと、お話をお聞きしながらなんとなく伝わってきました。

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15回以上の全国各地への引っ越しが人生を豊かにしてくれた

- 突然の結婚から始まった新婚生活はどうでしたか?

新婚生活は、主人の勤務先にも近い、大阪府内の4畳半1間の風呂なしアパートで始まりました。

部屋が狭いので、花嫁道具は必要最低限という感じではありましたが、新婚生活でとくにがんばっていたのは、日々のおかずづくりでした。

実家にいたころは、母と兄のお嫁さんがご飯をつくってくれたので、わたしは料理をほとんどしませんでしたから、自分でおかずをちゃんとつくれるように、一生懸命がんばりましたね。

地元の岡山を離れたのはこのときが初めてでしたので、近くに住んでいらした主人のいとこのご家族にはいろいろと助けていただきました。

お風呂がなかったので、主人のいとこのお姉さんと一緒に外のお風呂屋さんに行っていたのですが、自宅以外のお風呂に誰かと一緒に入るのが恥ずかしくて、最初のころは抵抗があったなぁという記憶もありますね。


- 結婚、大阪への引っ越し、慣れない家事、と生活環境ががらっと変わって、きっと大変なこともたくさんありましたよね。督子さんのけなげな姿、素敵だなと思いました。その後、ご主人の転勤で全国各地へ引っ越しされますが、引っ越し先でのエピソードや気づきなどもぜひ教えてください!

主人の転勤で、大阪の羽曳野、吹田、滋賀の彦根、そのほか、愛知、茨城、千葉など、全国各地を15回以上引っ越しました。

とくに羽曳野の団地に引っ越したときは、冷蔵庫もテレビも掃除機も買えて豊かな生活を送ることができたので、最高に嬉しかった記憶があります!

それから、全国各地にお友達ができるのも、転勤族ならではのよさです。

行く先々では、生け花を一緒にさせていただいたり、アートフラワーを教えていただいたり、籐を編む先生を目指している方にお稽古をしていただいたり、主人の仕事関係の方々の奥さまたちと集まってお料理を教え合ったり……という感じで、引っ越し先で出会った皆さんが、いろんなことを教えてくださいました

引っ越しによって出会えたお友達は、わたしの人生の財産です。わたしにとっては、1か所にずっと住んでいるよりもいろんな場所で生活できてよかったのかもしれません。


これからも毎日の食事を自分でつくりたい

- 督子さんは、2021年現在84歳。80代を謳歌するために、目標はありますか?

これからも毎日の食事を自分でつくって、健康を維持していきたいですね。

心がけているのは、5色をつかって食事をつくることです。5色というのは食材の色で、たとえば、赤ならトマト、という感じ。

赤、黄色、緑、黒、白といった5色を意識して、バランスのいい食事をつくって、毎日を健康的に過ごせるようにがんばっていきたいと思います。


- 実は、ご主人の吟次郎さんも100歳図書館に登壇してくださいました。よかったらここで奥さまに向けたメッセージをお願いできますか?

(ご主人の吟次郎さんより)

よくテレビで観るやつですよね?(笑)では、せっかくなので……

わたしも日々の食生活が大事だと思っていますので、妻にはいつまでも元気で食べさせてほしいですね。

この歳になると、心で思っていてもなかなか表面に出てこないですが……

妻がわたしをどう評価しているかわかりませんけどね。でも、わたしは妻に対して日常的に最善の努力をしているつもりですが、ちゃんと感じ取ってくれているかどうか、逆に聞きたいような気もしますけど……

これからも……よろしゅう頼みます。

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- 吟次郎さん、照れながらも奥さまへのメッセージありがとうございます(笑)督子さん、結婚は突然でしたが、素敵なご主人と出会えたんですね!人生を流れていくように、出会いや出来事を積み重ねながら人生を豊かにしていく生き方、おもしろそうだなと思いました。これからもご夫婦で元気にお過ごしください!!

執筆:柴田 惠津子

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プロフ馬場督子さん

馬場 督子さん プロフィール

座右の銘 「健康第一」
1936年12月22日生まれ、岡山県岡山市在住。84歳(2021年現在)。夫の転勤で、大阪、滋賀、愛知、茨城、千葉など全国各地へ15回以上の引っ越しを経験。現在は岡山市内で夫の吟次郎さんと2人暮らし。音楽サークル活動、英会話、絵手紙、ご主人とのゴルフなど趣味を満喫しながら生活している。2021年2月21日、100歳図書館に登壇

ご夫婦で登壇してくださいました。
ご主人の馬場 吟次郎さんの記事もぜひご覧ください!

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