本棚にもなります! 「100年ドラえもん」の専用美麗ボックスを紹介します。
てんとう虫コミックス『ドラえもん』豪華愛蔵版 全45巻セット「100年ドラえもん」の制作現場から情報をお届けしています。今回は、先日Twitterで情報解禁し、大きな反響があった「100年ドラえもん」専用ボックスについてお話を伺いました。答えてくれるのは、ドラえもんルーム編集長の徳山さんと、ブックデザインを担当された名久井さんです。(聞き手:佐藤譲)
15冊ずつの良さ
ーー今日は先日情報解禁された「専用ボックス」についてお話を伺います。
徳山:
「豪華愛蔵版『ドラえもん』に相応しい仕様・デザインで、なおかつ、皆さまのご自宅に長く置いていただくことも想定し、様々な工夫をしています。
箱のデザインは、コミックス同様に名久井直子さんに担当してもらいました」
ーー15冊ずつを3つの箱に分けているんですね。
徳山:
「全45冊だと、持ち上げたり、動かしたりするのが大変ですが、15冊ずつであれば持ち上げることができます」
ーー見本を持ってみましたが、意外に軽いですね!
表面のイラストは金の箔押しで表現しています。
徳山:
「今回、『100年ドラえもん』を購入された方には、タイムふろしきに本が包まれた状態でお届けとなります」
徳山:
「ふろしきを紐解くと、まず最初にこの専用ボックスを目にすることになります。だからこそ、デザインにとことんこだわりました」
ーーとても落ち着いた茶色が印象的です。
名久井:
「最初はもっとポップな感じもあるかなあと模索していたのですが、届いて開けた時だけでなく、長く部屋に置いてもなじむように、シックに作りました。茶色は、ダークウッドの色味とも近いので、あまり違和感なく置いていただけると思います」
ーー金の箔押しがとても美しいですね。
名久井:
「ドラちゃんはじめ、細かいところまでなるべくきれいに箔ででるようにしています。箱の側面に1、2、3が鈴の数で入っていますので、そこも見てください!」
側面に「鈴」の金の箔押しが!
ーー箱に箔押しするキャラクターはどのように選んだのでしょうか?
名久井:
「ひとつめの箱には1〜15巻、ふたつめは16〜30巻、みっつめは31巻〜45巻まで収納されています。コミックス同様、仕様する絵はそれぞれ収録巻の作品から取り出してきました。
ドラちゃんはじめ、主要なキャラクターだけでなく、ひみつ道具もでています。形がおもしろいものがいいなと思って選んだので、意外な道具も入っていますよ。キャラクターの中では、のびちゃんの先生と小池さんを入れることができてうれしいです」
箱を開け、フタ側を本体に重ねると、そのままで棚のように使えます。
ーー専用ボックスから本を取り出すと、内側の鮮やかな色に驚かされます。
一つ目の箱です。
二つ目の箱です。
三つ目の箱です。
ーー箱の内側にも絵が入っていますね。これらはどのように選んだのでしょうか?
名久井:
「蓋の裏側(上記写真の右側)は、箱を置いているときには空側なので、空にちなんだ絵です。
身の裏側(上記写真の左側)は、本棚のように置いて本をだしたとき、チラッと見えて面白い絵がいいなと思って選びました。」
徳山:
「コミックスの表紙のカラーリングに近い色になっていて、非常に鮮やかですね。本を取り出さないと見えない絵があるというのは、ファン心がくすぐられます」
このように本棚のように使えるんです!
名久井:
「蓋を裏返しにすると本棚のように使えるようにしましたので、そのまま置いていただいてもいいと思います。箱の大きさも、本の上部に指が入るくらいのスペースを設けることで、出し入れしやすく、しかしゆるすぎない、というサイズを何度もテストして調整しています」
徳山:
「上部の隙間から見える天金が、とても美しいです。
天金が仕事をしているのはまさにこういう所だな、と思います。それが見えるのも天金の甲斐がある」
ーー天金については以前、詳しくお話を伺いましたね! →こちら
スーッと開く箱です。
ドラえもんルームで「箱を開ける」のを試した動画です。
ドラえもんルームで「箱を閉じる」のを試した動画です。
ーー箱の開け閉めがとても気持ちいいですね。
名久井:
「立派なものを買った時には、立派な箱に入っているなあと思っていて、それは素材だけでなく、開き方にもポイントがあると発見しました。スーッとしずかに開くところをお楽しみください」
ーーこの箱があれば、お部屋のすぐ手に取れるところに置くことも、押し入れやクローゼットなどに大切に仕舞うことも、どちらもできますね。まるで宝箱のようで、とってもわくわくしてきました!
「どこでもドア型本棚」の概要
本棚といえば、「100年ドラえもん」を購入された方には、「どこでもドア型本棚」を購入できる権利が付いてきます。現在、「どこでもドア型本棚」は制作中のため、基本情報をご紹介します。
名称: どこでもドア型本棚
幅: 430mm、奥行き:240mm、高さ:804mm、重量:約20kg
※現在、最終の仕様検討を行っており、寸法・重量は予定です。また、色・仕様などは開発中のため、変更となる可能性がございます。ご了承ください。
価 格:本体63,000円+税(送料別)
製造元:カリモク 販売元:メディコム・トイ 発売元:小学館
※「100年ドラえもん」お届け時に段ボールに同封される専用申し込み書で、小学館に申し込みをする形での販売になります。お届け時期については現在調整中で、申し込み書に記載する予定です。
高級家具にも使われるMDFや調整蝶番を採用しているなど、こだわりにこだわりを重ねて、現在制作中とのこと。
また、「100年ドラえもん」全45巻だけでなく、別巻の3冊も収納できる予定とのこと。
こちらは、「どこでもドア型本棚」の設計図です。
「どこでもドア型本棚」に関する詳細な記事は、9月以降に取材して公開する予定です。楽しみにしていてください!
ドラえもんルームより
全45巻を15冊ずつ3つの箱に分けたことで、藤子・F・不二雄先生が描いた『ドラえもん』を大づかみに掴みやすくなったことが、気づきでした。
例えば、
1箱めは1979年にテレビアニメ「ドラえもん」が放送されるまでの時代。「さようなら、ドラえもん」(6巻)や、「のび太の恐竜」(10巻)など、このなかでものび太は大きく成長しています。
2箱めは、1980年代前半の時代。のび太にとって重要な人物・出木杉が登場し、「のび太の結婚前夜」(25巻)はひとつのクライマックスです。また「まんが家ジャイ子」(24巻)でジャイ子の将来の夢が描かれるようにもなります。
3箱めは1980年代後半からの時代。「しずちゃんさようなら」(32巻)、「ドラえもんに休日を!!」(35巻)など、のび太が自分のためだけでなく誰かのことを考えて行動する姿が垣間見られます。ドラえもんが自分の時間を大事にするようになったり、ミニドラを置いて行ったりするのもこの時期です。
『ドラえもん』は読み切り短編ですから、いつどこから読んでも面白いです。一方で、大人の読み方としては、のび太の微妙な成長や、少しずつ変化して行く人間関係などに注目して「ドラえもん」という大きな物語を、全巻を通して読むのも、面白いものです。
ドラえもんルーム編集長・徳山より