新宿に住む都民の生活を僕は知らないでいた
コロナパンデミックのせいで、なかなか連れの実家に行くこともできないでいるけれど、夏ごろに行ったときに思ったこと。
神楽坂に一軒家を持っている人は、田舎に移住なんかしないで、神楽坂での生活を大切にした方が良い。
ひとたび路地裏に入れば、大型トラックひしめく田舎の国道沿いの街よりも全然静かちゃんだし、表通りに出たら、食から職まで、何でもそろっている。
例えば上田城に行くまで、僕の実家であれば、延々と一時間も自動車を飛ばさなければたどり着かないけれど、神楽坂なら、家から出て5分でメトロに乗り、公共交通機関だけで上田まで来れてしまう。
屋上から街中を見渡す。
屋上?
人間は産まれながらにして不平等であると、つくづく感じたのであった。僕がもし大学卒業とともに上場企業に就職して、順風満帆な人生をおくっていたとしても、神楽坂に一軒家を買って普通の都民としての生活をおくるような人生は無かっただろう。
新宿での生活を体験してみて、田舎の人々はつくづく幸せであると感じた。無知であるということ、知らないということが、どれだけ幸せであるか。
住めば都とはよく言ったもので、信州の中でも特に僻地として知られる某田舎村に生まれ育った僕は、田舎の生活が特段不便だとは思ったことが無かった。それが当たり前だと思っていたからだ。
世の中には知らなければ幸せなことが、星の数ほどある。その一つが神楽坂という街の住人になるということだと、僕は30代も半ばに差し掛かり、アラフォーの仲間入りをしてから知った。
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