その非接触式体温計、体温計じゃなくて温度計かも。今だからこそ知ってほしい体温計の話(2)
この一年ちょっとで、日本中のあらゆる場所で「検温」が当たり前になりました。体温計も「接触」「非接触」や「予測」「実測」など、バリエーションが増えています。なじみはあるけど、知っているようで意外と知られていない体温・体温計について。この時期だからこそ、改めて知ってほしいことをアンケート調査結果とともにまとめました。
<調査概要>
調査対象:ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする全国の15歳-69歳の男女
調査期間:2021年3月11日-3月15日
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
有効回答数:1,000サンプル
実施機関:ネットエイジア株式会社
「新3種の神器」ともいわれる「非接触式体温計」
コロナ禍で「マスク」「消毒液」とともに昨年売れたのが「非接触式体温計」。「新3種の神器」とも言われていました。タニタでも昨年、非接触式体温計を発売しましたが、発表後すぐに品切れ状態に。この状況は誰も予想できなかったと思います。
「10人に1人」が非接触式体温計を持っている
前回の記事で「体温計は一家に1台」と書きましたが、そのうち非接触式体温計は「10人に1人」が持っているという結果に。電子体温計が圧倒的多数といえど、すでに10人に1人が持っているというのは驚異的なことです。
非接触式体温計はすでに多くの方の手に取っていただいていますが、「今後購入したい体温計のタイプ」でもダントツでした。
しかしこの非接触式体温計、ものすごい勢いで世の中に広まっていったこともあり「意外と知られていない」ことも多い商品です。
「体温計には使用可能な温度範囲がある」ことの認知率はわずか1割半
メーカーによって異なりますが、体温計には「使用可能な温度範囲」があります。体温計は室内で使用することを想定して作られているため、「会社の入り口」など”外気に触れやすい場所”だと正確に検温できない可能性があります。これからの暑い時期、そして冬の寒い時期は特に注意が必要です。
タニタの体温計は電子体温計(わきに挟むタイプ)が室温「10℃~40℃」、非接触式体温計は室温「16℃~40℃」となっています。せっかく体温計を持っていても、適切な室温範囲でないと正確な検温ができません。ぜひ今一度、お手持ちの体温計を確かめてみてください。
その非接触式体温計、もしかして「温度計」かも?
私も少し前まで知らなかったのですが、非接触式体温計は「医療機器」「非医療機器」があります。タニタの非接触式体温計は医療機器ですが、アンケートの結果、「非接触式タイプのものには”体温計(医療機器)”と”温度計(非医療機器)”がある」ことの認知率はなんと2割以下。
市場には「体温計によく似た温度計」もあるので非常に紛らわしいところですが、タニタグループとしてはやはり正確に体温をはかるのには「体温計」を使っていただきたいです。
余談ですがタニタの非接触体温計は、人の額の表面から放射される赤外線量を測定し、舌下温度に換算してデジタル表示する「体温測定モード」と、物体の表面から放射される赤外線量を測定し、温度に換算してデジタル表示する「温度測定モード」を搭載しています。
また、非接触式体温計を使うときにもポイントが。測定対象からの赤外線を遮るようなものは誤差の原因になるため「髪の毛、汗や化粧などが、測定する額の表面を覆わないように」すること。また額の状態が通常時と異なるような場合は、正確に舌下温度に換算できないおそれがあるので注意が必要です。
▲タニタHPより
知っているようで意外と知らない体温計あるある。ぜひ正しい使い方で、毎日の検温にお役立てください。
<体温計についてのほかの記事>
一人でも多くの方に健康に関心を持っていただいたり、健康計測機器を購入していただくことはとても大事なことです。しかし”健康をつくる”会社として、それと同じか、それ以上に「正しく使っていただくこと」も重要なことだと思っています。
■「体温計に関する意識・実態調査2021」の詳細はこちら
https://www.tanita.co.jp/cms/press/pdf/2021/thermometer_research.pdf
minami.n