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自分では選ばない

先日大学の同級生がお見舞いに来てくれた。
前に会ったのがいつか覚えていないくらい久しぶりだったけど、相変わらずの訛った口調で話してくるので懐かしいのと色々話せたのとで楽しかった。お見舞いの最大の効果は会話ができることだと思う。どの患者さんもお見舞いに来てくれた人と楽しそうに話している。

同級生はブックオフで小説数冊と進撃の巨人のコミック全巻セットを用意して持ってきてくれた。あいにく進撃の巨人は自宅に全巻持っていたのと、さすがに病室の置き場に困りそうだったので丁重にお断りした(半分くらい自分が読みたかったからダメ元で買った、と言って笑って持ち帰ってくれた。ごめん!)

今回の入院が決まった後、どうやって入院中の時間を使おうかと考えた時にスマホがあれば十分だと思っていた。たまっていた録画ドラマや観たくても観れなかったアマプラを観ていればちょうどいいと。なにせ今どきの病院は病室にWi-Fiが飛んでいる。12年前はペースメーカーなどへの影響?を危惧して病室では携帯使用禁止だったのに変わるところは変わるもんだ、と勝手に感心していた。

大きい月が見えたけど写真だと小さい

が、動画見放題で過ごすのは数日が限界だった。スマホの画面を数時間見ていると目も疲れるし肩も凝る。退院したらこんなに動画見れる機会なんて無いとありがたみを感じながら見ようとしてもつらい時はつらい。

そんな時にお見舞いでもらった小説を読むと没頭して読むことができて驚いた。昔から本を読む習慣が無く気になった本をたまに読む程度だったのが、最近は輪をかけて読まなくなっていた。
それに他人がチョイスしてくれた本というのも新鮮だった。読むことのなかっただろう作家やジャンルを読むのは自分の場合こういうきっかけでも無いとこの先も無かったのではないかと思う。あと人が選んだものをいただけるのは単純に嬉しい。

というようなことに気がつけた今回の入院。痛いのや苦しいのは嫌だけど、入院自体はネガばかりではなく得るものがあったというふうにしたいと思う。退院したらこれまでより少し守備範囲を拡げて新しいことややりたいことをやってみたい。(できたら子供も一緒に)

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