13話:ヤスリは手首で削るべし!ヤスリの達人あらわる[5/6:天井のほんの一部完成]
吹抜けが塗り終わったことで、GW内でもしかしたら、リビングは天井も含め完成するのではないか…
という淡い思いを抱きながら迎えたこの日。
正直、朝起きるのもつらくなってきます。筋肉痛もあるし、
「早くGWが終わってほしい」
と、このあたりから10連休を呪いはじめます。
ほぼリアルタイム更新の『塗日記』は……
DIYの知識なし。経験なし。なのに、家の壁から天井まで、全部塗る!
そんな決意をしたもやしっ子夫婦の記録です。
キャピキャピし過ぎて、進まぬ作業
この日は、妻の友達2人と、ボクの女友達1人が参戦。
「ツナギきた〜い」
「私もきた〜い」
と、出だしから浮かれる2人。着替えの時からきゃっきゃ言って、ゲラゲラ笑っている。
根は真面目だから、しっかりやってくれるだろうけど、なんだか不安。今日、どうなるんだろう、って。
壁ひとつ塗るたびに、
「なにこれ〜感触気持ちいいんですけど〜」
楽しんでくれるのはいいんだけど、手よりも口が動く動く。なかなか進まない作業。
「私の過去も塗りこんでしまいたい」
というから、丁重にお断り。人の家の壁に過去は塗り込まないでください。
そんな2人にテキパキ指示を飛ばす妻。みんなが笑う、現場監督感あるたたずまい。
ヤスリのプロ、松尾あらわる
そんな感じで進む中、一人もくもくと作業をする女がひとり。
その名も松尾。いや、松尾プロ。
なんと、ボクらが人にやらせるのはしのびないと思っているヤスリを、率先してやる、と。
いや、やりたい、と。
なんでも、美大時代にダンボールで作品を作ったりしてたから、ヤスリがけが得意とのこと。
と、いうか、各部屋のヤスリのクオリティーを見て、納得できなかった様子。
なんせ、素人のボコボコパテを、素人がこんな感じ?くらいでするヤスリがけ。きれいなはずがありません。
そこで登場、松尾プロ!
マスクの上から、マイバンダナをして、真剣な眼差し。2人とは違い、ほぼ無言で粛々と作業をすすめるストイックさ。
まさに、職人。松尾プロ。
そしてボクらは学びました。
ヤスルってそこまでやらなきゃいけないのね、と。いままで、いかにヤスったつもりになってきたことか。
38年生きてきて、初めてほんとうの意味でのヤスリってやつを知りました。
だって、ホントつるつるなんですもん。
とはいえ、ふつ〜ここまでできません。思えばプロは、デザイン事務所で働くかたわら、革靴をつくっているのでした。
そう、まさに職人。
そして作ってもらったボクのくつ。
って感じで、松尾プロの職人技ときゃっきゃ言いながらも根は真面目な2人のおかげで、楽しく作業ができました。
リビング終わらなかったけど。それでいいの。楽しかったし。
こうして、怒涛のGWが終わり。
壁塗りは終わらず。
Paint It, Black!
Live forever.
DIY経験ゼロなのに、家の全てを塗っております。材料費がハンパなくても…経験はプライスレス!なはず… でも、材料費は必要。もやしの夫婦、育ててください。