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2040年…すでに確定した未来 [くま日誌]154号
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昨日、岸田首相が少子化対策「ラストチャンス」ということで児童手当などの拡充を発表されていましたね。
ラストチャンスもなにも、ドラッカーも言っていますが、人口構造についてのはすでに未来は確定しており予測可能なことですよね。
「人口、年齢、雇用、教育、所得など人口構造にかかわる変化ほど明白なものはない。見誤りようがない。予測が容易である。リードタイムまで明らかである」
変化は機会である。それに備える十分な時間もある。
ところが、多くの人びとが人口構造の変化を機会とするどころか、事実としてさえ受け入れていない。その結果、少数の通念を捨てて現実を受け入れる者、新しい現実を自ら進んで探す者は、長期にわたり果実を手にする。競争相手が人口構造の変化を受け入れるのは、変化が顕在化した頃だからだ。
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今から約17年後の2040年には以下のようになると予想というか確定されています。
・生産年齢人口の急速な減少
2025年から2040年という僅か15年間において、現役人口(20歳ー64歳)が約1,000万人も減少します。
・高齢者の急激な増加
2040年の65歳以上の人口割合は、35.3%と予測されています。
・これによる社会保障の問題
2040年には1.5人の現役世代(生産年齢人口)が1人の高齢世代を支えるかたちになります。また、4人に1人が要介護となります。2040年の社会保障給付の総額は、190兆円で、121兆円であった2018年の1.6倍になります。
・さらに85歳以上の超高齢が高齢人口の3割近くになります。高齢世代がさらに高齢化するわけですね。
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暗澹たる気持ちになってきますが、、これは事実で確実に起こる未来ですので、予め想定しておく必要があるのではないでしょうか。
このような社会変化は所与の条件です。これに不平不満を言っていてもなにも始まりませんよね。私たちはこの事実を受け止めて、粛々と未来に備えていくのみですよね。
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そのためには、多方面から様々な学びを意識的にしていく必要があると考えています。
知らぬが仏じゃないですけど、知らなければ、今回の岸田首相の少子化対策についてもピンとこないと思うんですよね。しかも仮にこの対策が奏功したとしても、2040年にはなんの影響もしないわけですしね。
事実を事実として知ってしまったら、未来に思いを馳せ、シミュレーションせずにはいられないですよね。
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すくなくとも、生産年齢人口の減少以上に生産性を爆裂に上げていく必要があるわけですし、生産性を上げるためのテクノロジーにそっぽを向いているわけにはいかないですよね。