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クリプト合宿を開催しました!


はじめに


こんにちは、ひかるです!
7/7~9にかけて、那須高原にてクリプト合宿を行いました。
今回はその実施内容と参加者の感想、クリプト合宿を通して生まれたものやそのシナジー等を書きたいと思います。

さて、今回の合宿はANGOさんのご支援によって生まれました。
ANGO NASU1という那須高原になる物件をANGOのとしこさんからお声がけ頂き、貸して頂ける運びとなりました。
としこさん初め、ファウンダーのクリスさんや当日対応をしてくださった松井さんには大変感謝しております。本当にありがとうございました。

ここで、合宿が誕生した経緯を紹介したいと思います。
昨年(2022年)、コロナによる規制が無くなり、私は所属する部活動の合宿であったり、有志によって開催される合宿に参加できる機会が6回ありました。みんなで1つのことをやり通す雰囲気だったり、応援しあったり、先輩やOBOGさんに練習方法や現役時代の思い出などを聞いたり、そのスポーツだけでなくその人についてよく知れる機会であるため、私にとって合宿はとても好きなイベントでした。
クリプトの分野でもそんな経験ができればと思い、合宿を開催したいという意向のTweetしたところ、ANGOさんにお声がけをしていただいた次第です。

実施報告・内容

概要

7/7(金)17時〜7/9(日)9時頃まで、那須高原にあるANGO NASU1にて、ゆうきさんによるZK講義、Chainlinkの記事を用いたグループ学習、BBQ、ネットワーキングイベントを行いました。
今回の参加者は11人(7~8にかけては11人、8~9にかけては10人)で、そのうち学生は私含め4人、大人はエンジニアの方が大半で、Web3.0の教科書を執筆されたのぶめいさんも参加されました。

参加者は最初に自己紹介を行い、普段の活動やお仕事、趣味等を話しました。

1日目の夕方はゆうきさんによるZK講義を行いました。参加者の一人が一泊で帰る予定であるため、急遽2日目に予定していたBBQを1日目の夜に行いました。予定を変えて、1日目にみんなでBBQができてとても良かったと思っています。

2日目は、午前中にChainlinkのEducation分野の記事の中でテーマにそってピックアップした記事を個人で選択し、1時間ほどの時間を取り、記事を読み込みました。そこで任意の3つのグループに別れ、インプットした内容をグループ内で自分の言葉でアウトプットしたり、質問し合ったりと選択したテーマを深めました。

お昼休憩を挟んだ後、グループのメンバーを変えて、再びグループ内でのアウトプットを行いました。ここでのアウトプットは、個人的には一回目よりもかなりうまくできたと思います。自分の中でMEVが落とし込め、通貨の相互運用性を例に説明したり、分散的な思想を持つ純度の高いものは、そのほとんどが机上の空論だと感じたことも伝えました。

ここで、一度グループ内で話あったことを深めるため、再び自分でリサーチを行う時間を一時間ほど取りました。
最後に、最初のグループに戻りそのグループで共有した話やリサーチ後の深めた内容などを話し合いました。

以上でプログラムは終わりです。


最後の夕食には、SARAHさんが提供してくださった絶品のカレーを頂いたり、みんなで楽しく歓談を行いました。Switchもしてたっぽいです。(その時には力尽きて寝てました)

3日目は朝食を取った後に、有志で周辺をお散歩しました。
気温が東京と5~10℃ほど低く、マイナスイオンに満ちていたため空気がとても美味しく、朝のお散歩はとても気持ちよかったです。

小川

チェックアウト時刻が朝の9時だったため、そこで解散となりました。その後は鈍行で東京まで帰るグループや那須サファリパークに行ったグループもありました。
参加者同士とても仲良くなり、継続的な素敵な関係を構築できたと思います。
この合宿を開催できてとても良かったと思っています。

内容

合宿のスケジュール概要は以下の通りです。実際は、スケジュールどおりには進みませんでしたが、時間配分の目安、参加者に合わせた当日の柔軟な動き等は実際にやってみてわかるという側面が大きかったため、事前の細かいスケジュールは作成して良かったです。

1日目のスケジュール
2日目のスケジュール
3日目のスケジュール

Telegramにて事前にグループを作成し、合宿のアナウンス等を行っていました。今回車でいらっしゃった方はいなかったため、駅から参加者同士がタクシー等を相乗りして現地まで行きました。

ANGO NASU1


3日間一緒の屋根をともにする参加者のことをよく知れるように、最初に一時間の自己紹介タイムを設けました。少し長いと思いましたが、参加者の前職や得意なこと、趣味などを具体的に共有しました。また、ラフに質問もし合う雰囲気も作れました。
参加した学生は私と同じサークルで活動するメンバーで、ヒッチハイクや野宿経験がある人たちなので、彼らの話に大人が食いついているのが面白かったです。
自己紹介の際に皆さんが前職のお話をしてくださったのですが、その経験が今にも生かされているということが面白かったです。例えば、ユウキさんであれば前職でも自主的に勉強会を頻繁に開催していたり、のぶめいさんは前職から社内向けにメルマガを執筆されていたり、今の活動に繋がっていました。

自己紹介後の穏やかな雰囲気の中でゆうきさんによるZK講義が行われました。

ユウキさんによるZK講義

今回扱った分野は、ZKEVMです。
実際にZKSynkEraのコントラクトを作成し、オンチェーン上で手を動かす機会もありました。
ZKEVMとは、イーサリアムのスケーラビリティ問題を解決するために提案されたソリューションの1つです。

ユウキさんの講義のノートをこちらに貼らせて頂きます。

隣に座っていた(通称)ぽんちゃんが普段使用しているメタマスクがPC上で開けず、ASTARトークンを受け取れない際に、「一緒にやりますか」とお声がけしました。ぽんちゃんは「いえ、スマホで頑張ります!」と答えた際に、実際に手を動かすことに重きを置いているエンジニア魂(勝手に名付けた)を感じました。普段はオフチェーンでばかり活動している私にとっては、実際にオンチェーン上で手を動かしいるエンジニアの心粋に触れた気がしました。

続いて、皆さんお待ちかねのBBQの時間になりました。
やっぱり合宿にはBBQはつきものだなと思いました。(普段はガチ合宿なのでBBQしたことなかったです!)今回は、Amazonでお肉を宅配してもらい、ANGOのBBQセットをお借りして外で楽しみました。野菜は現地のスーパーで調達しました。
マシュマロを焼いたり、焼きおにぎりを作ったりと楽しいひととき。


ぽんちゃん撮影①
ぽんちゃん撮影②

2日目

2日目の朝は雨が降っていたため、予定していたトレイルランニングは行いませんでした。

朝食を食べてから作業開始。
その前に、昨日行う予定であったZKPsに関するキーノートスピーチを行ってもらいました。テーマは”Beyond ZKPs”
これは私の所属する本郷Web3バレーが定期的に行っている輪読会からの内容になります。ZKPs以外のプライバシーを守るソリューションの紹介です。
詳しくはこちらのノートに記載しています。

今回みなさんが選択したテーマは、
MEV, Oracle, ZKPs, Multi-chain, NFT-Fi, Liquid Staking

MEVとOracleが人気でした。暗号学を自主的に調べている学生もいました。
以下のScrap-Boxでは、皆さんが調べた内容を記載されています。

1時間ほどの時間を取り、記事を読み込みました。
そこで任意の3つのグループに別れ、インプットした内容をグループ内で自分の言葉でアウトプットしたり、質問し合ったりと選択したテーマを深めました。
お昼休憩を挟んだ後、グループのメンバーを変えて、再びグループ内でのアウトプットを行いました。ここで、一度グループで話あったことを深めるため、再び自分でリサーチを行う時間を一時間ほど取りました。
最後に、最初のグループに戻りそこで共有した話やリサーチ後の深めた内容などを話し合いました。
計グループ学習を3回、リサーチを2回行いました。
以上のプログラムを都合上全員が行えたわけではなかったので、少しダレてしまったり、緊張感がなくなってしまったというのは今回の反省点です。

私のグループでは、MEV、暗号学、オラクルについて話し合いました。
個人的な感覚としては、それぞれの分野はその人による15分ほどのプレゼンによって網羅できる、もしくは自分の中で落とし込めるといった内容ではないため、正直表面的な理解しかできなかったです。
ただ、自分でプレゼンする内容については、ここで扱った内容を他コミュニティでプレゼンをした際の感覚から、理解が深まったと強く感じました。
まず、表層上の事柄は理解をした上で、それを抽象化したり、リアルと結びつけたりできて。そういうのは結構好きなので楽しかったです。


グループ学習の様子


以下MEVについての私の理解です。
MEVというのは分散的な思想を持ったプロトコルは何も手を付けない状態ではいずれ、中央集権化していく。一見上手くWorkするように思える分散的なプロダクトはそのほとんどが机上の空論であり、走らせてから初めてその複数の問題に直面する。ただし、その問題は中央集権的な思想を持つプロトコルの問題点とは異なり、一回穴を塞げば軌道が修正されるわけではなく、その修正した軌道さえも曲がっているため、再び新たな問題が必ずといっていいほど生じる。Unstoppbaleに問題を解決するコミュニティが存在すれば、分散的エコシステムは成立するが、そのコミュニティを形成し、かつそこに留まるようインセンティブを与え続けることが必要になってくると思われる。
ここで、以前クリプトはUnstoppableとPersistantの思想を持ったものである、という話を聞いたがそれとMEVへの理解が繋がった。
逆に、例えば、国が管理するステーブルコイン関連の思想はかなり中央集権寄りで、エンドユーザーへはP2PやAccessibleといった分散思想の利点が受け継がれているが、事業者サイドでは管理は中央集権的に行われ、国もその事業者が信頼に値するかどうかといった、Web2的アプローチを行っている。
Web3においてもグラデーションの世界が広がっており、やはり世界は白黒で片付けることはできないという通常どおりの陳腐な結論に至りました。

以上の考察は、2回目のプレゼンでようやく落とし込めたため、複数回同じトピックについてプレゼンするメリットを体感しました。

ここで、参加者のグループ学習の感想を共有します。

‐まとまった時間をリサーチに充てることができたので、落とし込めて気持ちがよかった
‐学びたいことを学ばせてくれたのはよかった。グループごとに勉強したのち全体で共有する機会があると少し緊張感が生まれたかもしれません。
‐構成、所要時間共に良かったと思う。

自身の経験や参加者の感想から今回のグループ学習は日程的にも、内容的にも有意義なものになり得たと思っています。
参加者同士のこれからの関係を築くという観点においても、1on1がし易い環境を作ることができたのではと思っています。

以上でクリプト合宿のプログラムは終了です。
この後は、夕食を摂りながら楽しく歓談しました。
SARAHさんからカレーをご提供していただきました。ハウス食品とのコラボだそうです。このカレー、とっても美味しかったです!

ポークビンダルとチキンカリー


最後に

この合宿を通じて私自身学んだことが大きくは2つありました。

まず、実際にイベントを運営するという経験ができました。
今までボランティアやスタッフ等で、City-Tech-Tokyo、DAO TOKYO、3つのサイドイベントにボランティアやスタッフとして手伝ったことがありますが、イベントの運営を通して私達を指示する人の気持ちが分かりました。
自分から課題を発見して動いてくれる人への感謝がとまりません、、。私もそうなりたい!

日程や経費、参加者管理、チェックリストなどは昨年の本郷ハッカソンの運営のテンプレを丸パクリしました。やはり先人から教えてもらうのが吉です。

当初から継続的な合宿の実施を考えていたため、集客方法、アナウンス、予算管理シート等をテンプレ化しました。
私にとってかなりのハードワークでしたが、次回以降のためにも頑張りました。0→1にする大変さを体験できました。一度は経験してみたかったのでかなり満足です。

余談ですが、企画する上で一番大変だったのは食事です。
冷蔵品をAmazonで日付指定宅配したり、リストに漏れていたものを現地調達したりと、考えるのが多く、かつ初めての経験だったため大変でした。車が自由に使えると、とても楽になるなと思いました。(免許取る気が無いため人頼みですが、、)

2つ目は、1on1を通してその人のことを深く知れるのが面白かったです。
普段の生活であったり、クリプトとの接し方などTwitterでは見えないパーソナリティーを知れる貴重な機会でした。
その方が今まで歩んできた人生や考え方、意識に触れられ、実際に今の私のLifeにも影響がありました。
具体的には、Scrapboxを始めてみたり、表題の書き方を知ったり、菜食生活をはじめたり、Social発信を行うモチベをもらったりだとか。
今回の個人的な目標は「クリプトを学ぶ」ということでしたが、クリプト以外のことを学ぶことの方が大きかったように思えます。

今回は、「外向き」の合宿でした。ネットワークを行い、新たな関係を構築していくもの。と言った、ざっくりとしたイメージを持っていますが、合宿を通しそれが達成できていると思っています。
次回は「内向き」の合宿を行いたいと思っています。会社やサークルなどです。普段、face-to-faceで話す機会がほとんどないインターン先や1on1で話す機会が少ないコミュニティで合宿を行った際、その後の関係性やコミュニティにどう影響するのかが見たいです。


また、合宿を通しイベントが成立したこともシナジーだなぁと。
以下の勉強会は合宿から6日後に開催という超短期スパンで出来上がったものです。本郷Web3バレーが主体となり、Astarチェーンやユウキさんの講義などが盛り込まれたイベントでした。


今回の合宿は、私が個人的に主催をしたのですが、ユウキさんにZK講義をお願いしたり、合宿のお手伝いや補助としてサークルの友達に様々な場面で助けて頂きました。
喜んで講義を引き受けて下さり、合宿に来ていただいたユウキさんには本当にいつもお世話になり、感謝しかありません。
また、サークルの友人もアイデアについて意見をもらったり、文書を校正していただいたりとお世話になりました。
また、ソーシャルでの発信や運営の手伝いを積極的にしてくださった参加者の皆様にも感謝申し上げます。
最後に、ANGOの皆様、素敵な宿をお貸し頂きありがとうございました。

読んで下さりありがとうございました。

ピース✌️✌️✌️

参考文献

ユウキさん講義

https://note.com/standenglish/n/n286ce24a354a
https://note.com/standenglish/n/n6c713dc569e3
https://note.com/standenglish/n/nb1b62870e612

BeyondZKPs

https://review.stanfordblockchain.xyz/p/beyond-zero-knowledge-proofs
日本語訳記事
https://note.com/tokyo_blockchain/n/n46b1890e6ce5

Chainlink記事

▼Defi
What Is a DEX (Decentralized Exchange)?: https://chain.link/education-hub/what-is-decentralized-exchange-dex
What Is Staking? Blockchains, Oracles, and DeFi: https://chain.link/education-hub/what-is-staking-crypto
▼リキッドステーキング
What Is Liquid Staking?: https://blog.chain.link/liquid-staking/ What Is Staking? Blockchains, Oracles, and DeFi: https://chain.link/education-hub/what-is-staking-crypto
▼イールドファーミング
What Is Yield Farming?: https://chain.link/education-hub/what-is-yield-farming
▼NFTFi
What Is NFTFi?:https://blog.chain.link/nftfi/
▼ZKP
Zero-Knowledge Proofs (ZKP): https://blog.chain.link/what-is-a-zero-knowledge-proof-zkp/
Overview of Zero-Knowledge Blockchain Projects:https://blog.chain.link/zero-knowledge-proof-projects/
▼オラクル
How Chainlink Supports Any Off-Chain Data Resource and Computation:https://blog.chain.link/how-chainlink-supports-any-off-chain-data-resource-and-computation/
Oracle Computation: Expanding the Purpose of Oracles to Data Delivery and Off-Chain Computation:https://chain.link/education-hub/oracle-computation
Blockchains and Oracles: Similarities, Differences, and Synergies:
https://chain.link/education-hub/blockchain-vs-oracles
▼MEV
What Is Maximal Extractable Value (MEV)?:
https://chain.link/education-hub/maximal-extractable-value-mev
Market Manipulation vs. Oracle Exploits:
https://chain.link/education-hub/market-manipulation-vs-oracle-exploits
▼L2
What Is Blockchain Interoperability?:
https://chain.link/education-hub/blockchain-interoperability
▼cross‐chain
Cross-Chain vs. Multi-Chain:
https://blog.chain.link/cross-chain-vs-multi-chain/
What Is Blockchain Interoperability?:
https://chain.link/education-hub/blockchain-interoperability
▼Climate
3 Ways in Which Web3 Is Advancing Sustainability Initiatives:https://blog.chain.link/web3-sustainability-initiatives/?_ga=2.156282300.604807101.1687859344-1611851096.1685367252

以上


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