web3領域のソフトウェアテスト事業「ダイジョウブ」のサービス内容・価値とは!?
こんにちは!web3領域に特化したソフトウェアテスト・品質保証事業を行うDAIJOBU株式会社 代表取締役のふぇねです。
最近、いろんな人に会うたびに
など、色々ご質問をいただくことが増えたのですが、「そういえばダイジョウブの事業内容を1度も説明したことがないな」と思い、今やっている事業内容をnoteにまとめることにしました!ちょっと長くなってしまいましたが、ぜひお読みください。
DAIJOBU株式会社とは?
DAIJOBU株式会社は、数あるテスト会社の中でもweb3領域に特化したテスト・品質保証に関するナレッジ・人材を保有する会社です。
それらを活かしたテストメソッドで、あらゆるお客様のニーズを満たしたテスト・品質保証を上流から下流(戦略、計画、設計、実行)までを一気貫通で行い、プロダクトから不具合を除くだけでなく、ユーザーから愛されるような魅力的な品質を、お客様と伴走しながら作り込んでいきます。
まだ創業半年のスタートアップではありますが、非常に経験豊富なメンバーが集まってきてくれていて、導入実績も10社を超えました。
国内だとNTT Digital様などエンタープライズを始めとして、受託開発のx2y2様や、ブロックチェーンゲームのSNPIT様など業界TOP tierのクライアント様から継続的に発注を頂いています。顧客層でいうと、エンタープライズ・受託開発会社・ブロックチェーンゲーム会社に同じ割合くらいでご利用頂いていまして、スタートアップがやや少なめです。最近はweb3以外の物流や金融系のテストの相談も増えてきています。
ナイジェリアとの関連性
ダイジョウブ社は創業者がナイジェリアに関するツイートをすることが多いので、普段Xを見てくださっている方からするとナイジェリアのイメージが強いかもしれません。
全部テストをナイジェリアでやってるの!?とよく聞かれるのですが、実はそんなことはありません。
現在ソフトウェアテスト事業は日本事業部ととグローバル部の2軸で展開しておりまして、ナイジェリアチームはグローバル事業部に配属しており、英語の海外案件を担当してくれています。
現在だと顧客の8割は日本顧客なので、実際はほとんど日本チームで稼働していることになります。ナイジェリアメンバーはテクノロジーに明るく、web3のアプリを日常的に使用していることもあり非常に優秀なのですが、どうしても超えられない言語の問題があるので、海外案件だけに集中してもらっています。
とはいえ長期的にはグローバル顧客を8割くらいにしていきたいと考えていて、なぜナイジェリアで事業をするのか、将来展望などについてはまた別途noteにまとめたいと思います。ナイジェリアのポテンシャルについてはこちらの記事がまとまっているのでぜひお読みください。
そもそもソフトウェアテストとは?
そもそも事業内容であるソフトウェアテストに馴染みがない方もいらっしゃるかもしれないので、簡単に説明しておきます。
ソフトウェアテストとは、あえてシンプルに説明すればソフトウェアのバグや不具合を事前に見つけ出し、ユーザーにとって使いやすく魅力的なプロダクトにしていくプロセスのことを言います。
実際にバグを治す業務は含まないことが多いので、「客観的かつプロフェッショナルな視点からステークホルダーに品質を向上させるための情報を提供する」ことにフォーカスして価値を提供しています。(QAエンジニア、第三者検証会社としてどういう価値を発揮していくべきかを書くと本当にベリーロングになってしまうので別途書きたいと思います)
実は、開発工程の約30%はテストだと言われていまして、テスト会社やQAエンジニアは縁の下の力持ちとして欠かせない存在なのです。
テスト・品質保証をしないとどういうリスクがあるのか?というと、不具合が多いせいでユーザーが離脱してしまったり、バグを治すのに時間がかかってしまってローンチが伸びてしまったりと、なかなかダイジョウブではない事態が発生してしまいます。
特にトークンをダイレクトに扱うweb3領域においては、それが直接ユーザーの金融資産流出につながってしまったり、不具合がプロジェクトのトークン価格に大きく影響していまうという怖さがあり、ソフトウェアテストの重要性は非常に高いのです。
よく聞かれるので書いておきますが、現在コントラクト監査(Audit)事業は展開していません(相談されたら頼れるパートナーを紹介しています)。
僕たちはあくまでソフトウェアテスト・品質保証の専門会社として、プロダクトの仕様や提供価値を把握し、リスク分析やQCDのトレードオフを押さえたテスト戦略を立て、テスト観点やスケジュールを整理したテスト計画を立て、テストケースを実装し、最後はそれに沿ってプロダクトのフロントエンドを触りまくって不具合やUI/UXの改善要望を起票する、そんな流れのサービスを提供しています。
web3領域で高い品質を担保する難しさ
そのような背景でテスト・品質保証は開発プロセスにおいて非常に重要なプロセスなのですが、実はweb3領域において高い品質を担保していくには高いハードルがあるのです。
大別して、テストをどう進めていくかのやり方は以下の3通りあるのですが、それぞれにハードルが潜んでいます。
①自社の開発エンジニアやPM、CxO人材でなんとかするパターン
②自社でQAエンジニアを採用するパターン
③第三者検証会社にアウトソースするパターン
ここでは、それぞれのパターンで発生してしまう課題を説明していきたいと思います。
①自社の開発エンジニアやPM、CxO人材でなんとかするパターンの課題
これはよくあるパターンなのですが、テスト設計を開発エンジニア、テスト実施をPMやCxOが実施しているパターンです。
テストは大別してQAエンジニアとテスターと呼ばれる2つの職種が必要な、いわば労働集約型のビジネスモデルなのですが、web3に明るいQAエンジニアを採用するのはかなり難しく(絶対数が少なすぎる)、テスターもトークンやウォレットに慣れていないとコミュニケーションコストが高かったり、正確にテストができないなどいう問題がおきてしまいます。
その結果、スタートアップを中心としてテストを開発エンジニアやPM、CxOが実施せざるを得ない状況になりがちなのですが、ここでは、開発エンジニアやPM、CxO人材が本来集中すべき業務にテストのせいで取り組めないという問題が発生してしまいます。ここを社内外問わず、専門性の高いQAエンジニアに任せることができると、新規機能開発やマーケ、経営など集中しもっと付加価値を追求していき組織としてもっと魅力的な状態になります。
本当は誰かに任せられるとすごくいいものの、ドメイン知識やプロダクト理解が高いCxO人材が大変で時間のかかるテスト実行をやらざるを得ないケースが発生してしまっているのです。
開発エンジニアがテスト設計をするパターンは結構あると思うのですが、実は、開発エンジニアとQAエンジニアでは求められるスキルや性質が全く異なります。イメージしやすいようにあえて単純化すれば、開発者は自分でコードを書いてガンガンプロダクトを作っていくのが好きで、QAエンジニアは一歩引いて客観的にプロダクトを守っていくのが好き という感じでしょうか。
開発エンジニア : 創造的思考、問題解決志向。機能の実装やパフォーマンスの最適化に注力。
QAエンジニア: 批判的思考、エッジケースや例外を想定する能力。バグの発見やユーザー体験の向上に注力。
(開発が好きな人でテストが好きな人はかなり稀だと思っていますw)
その対策として、次の紹介する「自社でQAエンジニアを採用するパターン」に移れると最高なのですが、それもなかなかハードルが高いのです。
② 自社でQAエンジニアを採用するパターンの課題
次は、自社でQAエンジニアを採用してしまうパターンです。
①であげた、以下の問題はこのパターンだと解消できます。
自分で開発したプロダクトなのでどうしても主観的なテストになってしまう問題
本来集中すべき業務に取り組めていない問題
そもそも求められるスキルが全く異なる問題
最近のスタートアップでは1人目QAを採用して初期から品質に向き合う体制を整備することが流行っているのですが、web3業界においてはまだその採用が難しいようです。理由はシンプルで、テストに明るくて、かつweb3にも明るい人材が希少すぎるからです。
おまけに、採用コストを数百万円かけて維持コストとしての人件費もかかってしまうので、コンスタントにテストが発生している場合でなければ採用する選択肢は自ずと削られてしまうでしょう。
社内でQA体制を構築するのはかなり難しいことがわかりました(できている企業さんももちろんいらっしゃいます。本当にすごいです…!!!)。
そこで導かれるソリューションとして、次に紹介するソフトウェアテストの外注・アウトソースがあります。
テスト業務を外注し、コア業務に集中して効率化を測る時代になったのですが、実はweb3領域においてはここにも課題があります。
③第三者検証会社にアウトソースするパターンの課題
テストを専門にしている第三者検証会社さんはテスト・品質保証においては素晴らしい価値を発揮してくださるのですが、Dog year of dog year(※)と呼ばれるクリプト業界の進化の速さや複雑な用語についていけず、コミュニケーションコストが発生してしまうケースが多いようです。(すくなくとも構造的には難しいはず)
※ Dog yearとはIT業界の技術進化の早さを、犬の成長が人と比べて速いことに例えた俗語。犬の1年は人間の7年に相当すると言われている。つまりDog year of dog yearとは、現実世界に比べて7*7の49倍の速度で進行しているほど早いという比喩。
テスターも第三者検証会社ではアルバイトやパートの方を採用しているケースが多いのですが、まだまだマスアダプションしていない複雑なUI/UXのweb3のアプリだと理解が難しく、品質に自信が持てません。
今まで見てきたように、社内でQA体制を整備するのも難しいし、外部に出すとしてもなかなか最先端のクリプトにキャッチアップしている企業が少なくコミュニケーションコストが高い… といった課題が業界に存在していました。
近年、ソフトウェア業界の発展とともにQAエンジニアの数は増加傾向にありますが、まだまだ開発エンジニアと比べると数が少ないです。特にweb3領域でいえば、開発エンジニアの絶対数も少なく、web3に明るいQAエンジニアはもっと少数だと言えます。
そこで登場したのが web3領域に特化したソフトウェアテスト・品質保証のダイジョウブです。
サービス内容と提供価値
ここからは、ではダイジョウブはどんな価値を提供しているのか!?という話に移ります。
ダイジョウブは、以下の3つの価値を軸にサービスを展開しています。
①開発リソースの最適化
②品質向上、ユーザー目線でのUI/UXの改善
③web3における3大リスク削減
① 開発リソースの最適化
全工程の1/3を占めるといわれるテスト工程をアウトソーシングすることで、開発スケージュールが安定し、プロダクトローンチまでのスピードを向上させることができます。
社内の開発チームは、テスト工程から解放されることで、新規プロダクトの設計・開発など、本来の専門性に沿った高付加価値な業務に集中することが可能になります。
② 品質向上、ユーザー目線でのUI/UXの改善
ダイジョウブでは、標準的なwebサービス向けのテスト観点に加えて、web3プロダクトの特殊な仕様に合わせて作成したテスト観点を活用しています。
さらに、テスト実施者を、web3プロダクトを日常的に使用するユーザーで構成することで、UI/UX観点での充実したフィードバックを可能にしています。
エンタープライズの参入やアプリケーションの充実、ユーザー要求の向上から、ますます高い品質が求められるようになっていると感じています。そこで僕たちは当たり前品質はもちろん、魅力的品質についてまでもを追求して、お客さんのプロダクトをより魅力的なものにするお手伝いをしています。
③ web3における3大リスク削減
トークンやNFTを扱うweb3プロダクトでは、ソフトウェアの不具合が金銭的なトラブルと結びつきやすく、①炎上リスク ②トークン下落リスク ③ローンチ延期によるコミュニティ熱の低下 といったリスクと隣り合わせにあります。(詳細はこちらを参照ください)。
ダイジョウブは、web3×品質保証のプロフェッショナルとしてのナレッジを凝縮した「web3特化のテスト観点」で、これらのリスクを取り除きます。
他社には実現できないダイジョウブの強み
では、ダイジョウブではこれらのサービス価値をどう実現しているかというと、以下の3つになります。
業界屈指の採用力でソフトウェアテスト・品質保証のプロフェッショナルを採用
web3領域に特化した徹底的なweb3オンボと組織の強み活用
よくある不具合や標準観点・ケースなどナレッジの徹底的な蓄積と再利用
それぞれ簡単に説明していきます。
① 業界屈指の採用力でソフトウェアテスト・品質保証のプロフェッショナルを採用
これはすごくシンプルでして、もともとテストやQAに対する知識や経験が豊富なメンバーだけを採用していますよ、ということです。
実はダイジョウブ社は採用力がかなり高い組織になってまして、続々と優秀なメンバーが参画してくれています。
そもそもQAエンジニアとして超優秀な、大手第三者検証会社や事業会社で長年の経験を積んでいるメンバーだけを採用することで、サービス自体の品質を担保しています。
▼ ダイジョウブなメンバーのインタビュー記事
② web3領域に特化した徹底的なweb3オンボと組織の強み活用
もう1つの強みとして、web3領域に特化している点が挙げられます。この背景として、web3領域に特化したオンボーディングを徹底的にやっていることが挙げられます。
また、Dexや超複雑なアプリケーションに関しては、dexやwalletなどの開発経験がある開発エンジニアのサポートを受けつつ進めるという組織の強みもあります。営業やQAマネジャー(PM)はそもそもweb3畑の人間が多いので、その点でもコミュニケーションコストは低く押さえられます。
③ よくある不具合や標準観点・ケースなどナレッジの徹底的な蓄積と再利用
僕たちは属人性排除・仕組み化に徹底的にこだわっています。その結果、よく発生してしまう不具合や標準観点・ケースなどのナレッジが組織(スプシ)に蓄積していて、再利用することで網羅的にプロダクトのリスクを低減することができます。
特にweb3ドメインに特化していると、大体テストするプロダクトはウォレット・マケプレ・取引所・ゲームの4種類が中心です。
いろんな案件を複数こなす中でドメイン特有のナレッジもどんどんと蓄積されています。これは、特定のドメインに特化しているテスト会社の強みだと思います。
その結果、高い満足度(継続率)を頂いています!
これらの強みのおかげで、ほとんどのプロジェクトで継続的な利用をいただいています。
中にはスピード感や求める期待値に合うことができず契約終了してしまったケースも数件ありますが、そこのニーズにも応えていけるように随時改善していきます…!!!
今後も更なる顧客価値の向上に力を入れていきます。
最後に
今ダイジョウブでやっている事業内容や、どういう価値を発揮しているかについて整理しました。
最近はweb3以外にも、物流や金融領域などのお客様も増えてきていて、そもそもソフトウェアテスト・品質保証サービスとしてのクオリティが高まってきていることを感じています。
少しでもダイジョウブのサービスにご興味を持たれた方は、ぜひ1度お話しさせてください!!サービスの導入は考えていなくても、無料で30分でテスト・品質保証周りの相談にも乗っていますので、お気軽にご連絡ください。
お気軽にXのDM または HPのお問い合わせフォーム からご連絡ください…!!!