見出し画像

12星座もしもシリーズ54(夏休みリゾート編2)

天秤「お前、また俺に災難降ったな?」
え?なんのこと~~??(笑)てか、回り道ばっかして本題入ってないやんw
さっさと、別荘へ行くべし!!!!

てなわけで、さっさと別荘に来ました。

皆を迎えたリムジンバスにメンバーが乗り込むと、獅子父の挨拶が。

獅子父「え~~、この度はうちの獅子君のコトでご迷惑をおかけした学園の方々にお詫びをしたく、皆さんを我が家の別荘にですね・・・」
獅子母「シャラップ!!長話いらない!獅子君のお友達、うちの別荘で楽しんでくださいね!美味しいものもたっぷり用意してます!わたくし、芸能プロダクションを経営しておりまして、今回うちのタレントたちも慰安も兼ねて参加していますので、仲良くしていただければと思います!」

バス後部座席がやけにキラキラしてるのは、タレントが乗ってるせいだったのだったと納得した学園メンバー達だった。

双子「なぁ、あの後ろのメンバーって・・・・」
牡羊「最近やけにTVに出てるSSってグループメンバーっぽいw」
射手「シューティングスターってやつ?」
天秤「へぇ~。踊りながら歌えるってすごいよなぁ?」
獅子「うちの今一番推してる新人グループなんだ。」
山羊「で、何故あのキラキラと程遠い子があのグループに溶け込んでるのです?」

SS(ミュー)「なな、水瓶、これの攻略法教えてよ!」
水瓶「あ、それね!それ、ここが引っ掛けなんだよね。ここをこうやって・・・。」
SS(シグマ)「水瓶、このアプリ便利なんだけど、ここのところがもっと学習してもらえると便利かも!」
水瓶「そっか~~。分かった!その辺、今度考慮してみるわ。」
SS(アルファ)「俺も聞きたい事が!」
SS(ベータ)「次、俺な!」
SS(ラムダ)「俺も、俺も!!!」

天秤「水瓶のアプリの愛好者達らしい・・・・。」
獅子「し、しかも・・・・、ロデムまであいつにべったりしてるし( ノД`)シクシク…。ロ、ロデム~~ぅ!」

キラキラ集団のど真ん中で、ロデム(獅子が飼ってる黒豹)と一緒に後部座席にいて、うきうきしている水瓶だった・・・。

楽しい車中を過ごしているうちに、あっと言う間に別荘到着!
目の前はプライベートビーチ状態。
バスを降りる前から水着に着替えていたメンバー達なので・・・。
バスを降りた途端海まっしぐら!

牡羊「おぉぉぉ!!!海だぁぁ!!!」
双子「ぃやっほ~~ぅ!!!青いぞぉ!!」
砂浜を猛烈な勢いで走り出す二人。

射手「いつも呑気に構えててお前らに負けてるが、今日は負けないぜ!!!」
獅子「俺もだ!!燃え滾るぜ!!!」
同じく、砂浜を駆ける二人。

天秤「おいおい、準備運動くらいしろよw」
山羊「そういう問題とは違うような?」
と言いつつも、準備運動しながらも負けずと海に行こうと意気込む二人。
が、はた、と・・・立ち止まった。

せっせと、バスから降ろした荷物を別荘に運んだり、ビーチにパラソルを立てたりチェアやら飲み物やらを用意するSSメンバーと水瓶とロデム。

と、天秤と山羊に気が付いた水瓶。
水瓶「天秤、山羊~、遊びに行っても大丈夫!俺たちで荷物運んだり、海辺の休憩所作るから!」
SSメンバー全員「任せてください!」

山羊「えっと、あなた達は遊ばなくても良いの?」
SS(ミュー)「俺たち、日焼け出来ないんですよね(笑)」
SS(シグマ)「そそ。全員ドラマ収録入ってるんで、途中に日焼けしてちゃまずいんですよ。」
SS(アルファ)「これって、社長は慰安って言ってるけれど、実は試されてるんです。」
水瓶「そそ、俺も日焼けしちゃまずいんで、皆と一緒に!」

天秤「水瓶~~今、どさくさに紛れて海には、はいらんって言った?」
山羊「天秤君、ここまで来ただけで許してあげて!」
天秤「会長!前から気になっていましたが、何故そこまで水瓶に甘いんですか?」
山羊「甘い、というか・・・。もし、水瓶君が日焼けしたらその後どうなるか、という結末を知っているからです!」
天秤「どうなるんです?」
山羊「因幡の白兎状態です。」
天秤「了解しました!」

という事で、海グループと傘グループに分かれたメンバーだったが、それぞれに楽しく過ごしているようです。

こっち、早々とSSメンバー達に立ててもらったパラソル下の保護者二人。
獅子父「んん・・・。獅子君は女子にモテないのかなぁ?女子、1人しか来なかったね?」
獅子母「君のせいじゃない?」
獅子父「え??俺が原因?」

獅子母「女子的には『学園で上半身裸さらした奴が父親って、ないわ~~』じゃない?」
獅子父「じゃ、1人だけ来てくれたあの子、獅子君のコト好きなのかなぁ?」
獅子母「んなわけないじゃないwまったく、人を見る目がないんだから!」
と、獅子父の胸にこぶしを打ち付ける獅子母。

獅子父「げ、げほっ・・・・。ぜぃぜぃ・・・・。え?え?じゃ、獅子君の家庭教師って誰よ?」
獅子母「それはたぶん・・・」きらりん☆と獅子母の目が光った!「あの子ね!」
と、獅子母はとある人物を指さした。

山羊「どぉりゃぁ!!!!!!」
山羊の猛烈なアタックが決まる!
砂浜に埋まった途端爆発するボール。
唖然とするメンバー達・・・。

天秤「会長・・・・。ビーチバレーなんですから、少し手加減てか・・ボール何個つぶすんですかw」
さすがの牡羊、射手も怖すぎて手が出せない状態だった。
獅子にいたっては、ビビってしまってコートから出ているという・・・。
双子「たまには、俺にもボール回してください・・・・。」

せっかく海に来たのだからと、ビーチバレーを始めた面々。

牡羊、獅子、射手のヒーローチームVS双子、山羊、天秤の生徒会チーム。
ヒーローチームが圧勝か?と思われたが・・・・。
山羊の迫力に押され続け、手も足も出ないヒーローチームだった・・・。

牡羊「俺も負けず嫌いだけれど・・・。この試合、勝てる気がしない・・・😿」
射手「うはぁ~~、さっすが会長!ここでもトップじゃなきゃ、なんだ!」
獅子「こ、怖い・・・・。母ちゃんと並ぶレベルに怖いww」

双子「頼もしいっちゃ頼もしいんだけど・・・。俺もそれなりに活躍したいんですけど?」
天秤「お、恐るべしw会長・・・。女子と思わせないその迫力、感服します・・・。」
山羊「みなさ~~ん!!!女子とか思って手加減しなくても大丈夫です!!!!!もっと全力出して行きましょう!」

ビーチバレーなんか誰がやろとしたの?と思ってげんなりした、山羊以外のビーチバレーメンバーだった・・・。

それでも、わいわいと海を満喫したメンバー。
そろそろ日も落ち、別荘へと戻って来た。

傘チームが、帰って来た皆の為にいろいろ用意してくれているようだ。
SS(ベータ)「皆さん!晩御飯の前に水風呂をご用意してます。」
SS(ラムダ)「その後は、外でBBQですよ!」
水瓶「皆お疲れ~!日焼け、しっかり冷やして対処してね!」

山羊「水瓶君、君もちょい日焼けしてる!!」
水瓶「ん?そう?」
SS(アルファ)「山羊様、私共でしっかりと水瓶君のメンテしますので、どうぞお気遣いなく!」
SS(ミュー)「水瓶君、気を付けてたのに日に焼けちゃった?こっちで薬塗っておこうか?」
と、水瓶はどこかに連れて行かれた。

SS(シグマ)「山羊様、お風呂、ご案内しますね。」

別荘といっても、旅館?ホテル?並みな広さなので、案内がないと迷うかも?と思う程。
なので、シグマに案内されたお風呂が銭湯程度の広さなので安心した山羊だった。

SS(シグマ)「まだ、お食事までには十分にお時間ございますので、どうかごゆっくりなさってください。」

ゆっくりと水風呂につかる山羊。
山羊「私としたことが、夢中になりすぎて日焼けしすぎw」

「十分に体を冷やしたら、その後の水分補給も忘れずにね。」

山羊が入るよりも先に客がいたようだ。

獅子母「若いっていいわね!そのピチピチな肌!締まった体!あなた、生徒会長というだけあって、只者じゃないわね?」
山羊「え??え?」
山羊の肩に手を載せ背中にべったりとくっついてくる獅子母。
獅子母「山羊さん、あなた・・・・。獅子君のコト、どう思います?生徒会長として、ではなく、一個人として、ですが。」
山羊「獅子君、ですか・・・・。彼、ここの所変わろうと頑張っているようですよね。ですが、それ以上のコトは私では分かりかねますが?」
じっと山羊を見つめる獅子母。

山羊『・・・。何か仕掛けられてます?でも、何故私?』
獅子母「あなたに隠し事してもバレてしまいそうなので、隠し事なしで話しますね。」

獅子母としては、獅子君は落第しない程度に学園生活を楽しんで貰いたいと思っていた。
が、獅子父はというと、すべてにトップで在ってほしいと思っていて、当然勉強もトップになって欲しいと思っていた。。
獅子母「あの人、自分が他の兄弟に劣等感あってね。なんか獅子君には必要以上に過保護だし期待値が高くなっちゃってるのよね。気持ちは分からないではないんだけどねぇ~。」
意外と気さくに話す獅子母に、思わず共感してしまう山羊だった。

山羊「そうですね。学力があって困る、ってコトはないと思うんですよ。でも、獅子君はそんな事望んでいなさそうですよ?」
てな感じで、すっかり獅子母と仲良くなった山羊だった。

山羊がリビングに戻ると、ちょうど夕食が始まるタイミングだった。
水瓶「あ、山羊!ご飯だよーー!山羊の好きなカニもある~~。」
山羊「カニ好きなの、水瓶君じゃんw」
水瓶「え~~?カニ嫌い?」
カニと言うと、・・・だよな・・・・、と思いながらも思いっきり蟹みそをすする山羊だった。
水瓶「カニみそからいくなんて、やっぱ、ツウなんぢゃんw」

射手「な、な、留学行ったら、ここに行きたいと思ってるんだけど、天秤はどう?」
と、スマホでアンギュラー王国観光地のサイトを天秤に見せる射手。
天秤「あ、俺もそこ行ってみたかった!蠍さんは、どうかな?一緒に行けるといいよね。」

双子「牡羊が病院行ってる間に見た夢の話、もっと細かなとこ知りたい~~!今晩、皆に話してよ!」
牡羊「え?・・・・。ん~~~、面白すぎて寝れなくなるよ?特に双子は。」

BBQを楽しんでいるメンバーから少し離れたところで、獅子は、獅子父と話をしていた。
獅子父「獅子君、いい友達いっぱいで良かったね?で、いつ家庭教師の子、紹介してくれるの?」
獅子の側にはロデムが寄り添って、ゴロゴロと喉を鳴らしてる。
獅子『・・・・。うぅ・・・。上手く行くかなぁ?母ちゃんはいいんだけど、父ちゃんがな・・・・。家庭教師が必要って言いだしたのは父ちゃんだし・・・・。』

獅子父「獅子君、君の友達のご両親にはご挨拶してあるんだ。学園に入った時から見知った人もいれば、何かのタイミングで知った方もいる。だけど・・・・。」
獅子「ん?父ちゃん??」
ゆっくりと顔を上げ、とある人物に視線を向ける獅子父。
その視線をたどって行くと・・・。
獅子父「あの子だけは、全く正体が掴めなかったんだ。ご両親の消息どころか親戚縁者も全く分からない。後見人となっているのは山羊祖父のようだ。だが聞けば学費は自分で稼いでいるとか・・・。こんな事は言いたくないが、あの子とは関わらない方がいい。」
獅子父の目線を追ってみる獅子。

獅子『え??身寄りが全くない???どういう事?え?えええ???本当に宇宙人?』
呆然とする獅子の腕を甘噛みして、こっちへ来いというしぐざをするロデム。

水瓶「獅子~~、さっさと食べないとカニ、なくなるよ~~!」
山羊「獅子君、こんなに色々な種類のカニを堪能できるなんて、夢みたいです!」

牡羊「うほぉ~~!このラム肉、めっちゃ柔らかくて羊独特の臭みもほとんどなくって、すごいわw」
双子「俺、このラムチョップのマスタードソース添えが好き!」

射手「馬刺しなんか用意してあるって、すげぇ!!」
天秤「馬食べるって、ちょい罪悪感!だけど美味!」

ロデムに連れられて、カニを絶賛堪能中の山羊と水瓶の側に来た獅子。

獅子「ロデム、なんだよ?」
山羊「ロデムもカニ食べたかった?」
山羊にすりすりするロデム。
カニをロデムにあげようと、目の前に差し出すと、いきなりバリバリと食べ始めた。
山羊「おw甲羅のまま食べちゃうんだw」
水瓶「獅子はどのカニ食べる?」
獅子「水瓶、ちょい話あるんだ・・・。」
水瓶「ほぇ?」

水瓶と獅子が浜辺に向かって歩いていく。
その様子を見た天秤。
天秤「おい、射手、これから獅子と水瓶の後を追うけど一緒に来てくれる?」
射手「お?なにが始まる?面白そうだな!OK、行こうぜ!」
早速、二人を追おうとした二人だったが、

山羊「少し待って!」
山羊が引き止めた。
山羊「天秤君、獅子君から何か頼まれていたんでしょ?でも、少しだけ待ってみて。獅子君が自分の力で解決したほうがいい問題だと思うから。」

今回、獅子父が学園メンバーを合宿に呼んだのには訳があった。

進級時に追試となって落第の危機に陥ってしまった獅子。
そのせいで、獅子父から勉強に打ち込める学校へと編入させられそうになった。
なんとか学園に残れた獅子はそれからは真面目に勉学へと励んだ。
が、しかし・・・・。
なんとか追試は免れたものの、思うようには成績は伸びていなかった。

今学期にはいってから週末には実家に戻り、家庭教師がついてびっしりと勉強させられていた獅子だったのだが。
獅子父「夏休み中も、びっしり勉強だな、獅子君」
獅子「父ちゃん、俺の友達にすごい奴いるんだ!そいつなら、きっと家庭教師、引き受けてくれるから、そいつが家庭教師なのがいい!」
獅子父「なら、私がその子獅子君の家庭教師としてふさわしいかどうかを見定めるから、その友達をうちに招待しなさい。
直に見て獅子君にふさわしいかどうか見定めよう。」

獅子「一人だけ呼ぶっていうのも変だから、友達皆呼んでもいい?」
獅子父「ん?まぁ、それもそうだな。
だったら、いっその事、別荘で休暇としようか?
丁度、タレントたちの強化合宿もするらしいし。」

そんな思惑のなか、学園メンバーは別荘に招待されたのだった。
獅子は、誰かに家庭教師を頼む気持ちは全くなかったのだが、父がうるさいので適当に学園メンバーに頼む、という話をしてしまったのだった。

なので、学園メンバーにも協力してもらいたかったのに・・・、いつの間にか話が獅子が水瓶のコト好きなんだろネタになってしまい、家庭教師の件を打ち明ける機会を失ってしまった。
ストレートに水瓶に頼んだって、200%断られるに決まっているのは目に見えていた。
なので、どうしようもなくなって、唯一まともに話を聞いてくれそうな天秤に救済を求めるしかなかった。

砂浜をポチポチと歩いている獅子と水瓶。
それを見つめる天秤。
天秤『上手く行くといいな、獅子。
てか、水瓶を知り尽くしている俺が考えた策が失敗するわけがない!!
けど・・・、獅子が作戦通りに上手く話せるか、不安だ~~!』

天秤の不安をよそに、なんだか楽しそうに話している雰囲気の獅子と水瓶だった。

いいなと思ったら応援しよう!