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12星座もしもシリーズ42(獅子転校危機編1)

JRから学園への接続バスの待合所。
実家から戻って来た、双子。
待合室に座っている二人を見つけた。

双子「お~~!牡羊ぃ!」
牡羊「おーーー双子、久しぶりぃーー。」
魚「双子君、こ、こんにちは・・・。」

ぶんぶんと手を振る牡羊の横で、ちょこん、と頭を下げる魚。
双子「魚さんも、お久~!」
二人とハイタッチする双子。

双子「隣、座っていい?」
牡羊「魚ちゃん、いい?」
魚「・・・全然構わないよ?」

双子からみて、なんとなくギクシャクしている、二人。
妙な空気が二人の間に漂っている.
が、牡羊はその事を無視なのか感じていないフリなのか、いつも通りに振舞おうと無理して双子に応対している感じだ。

双子「帰省、楽しんだ?牡羊が彼女連れていって、家族の皆、テンション上がってなかった?」
牡羊「ああ・・・。そりゃ、魚ちゃんみたいな子を連れて行っただけで、両親や姉ちゃんのテンション上がりまくりで大変だったよ・・・・。」

いつになく歯切れの悪い牡羊。
牡羊が話している間、じっと黙っている魚。

双子『なにがあったんだ???』

「皆!!!おひさ~~!!」
と、その場の雰囲気をぶち壊してくれたのは、蟹だった。

蟹「皆、お土産買って来た?私は、実家で売ってる一押しの温泉饅頭持ってきたから!これ食べたら、他の温泉饅頭なんんか、温泉饅頭じゃなくなるくらい、美味しいんだから!!」

そういいながら、その場にいた3人に温泉饅頭を配る蟹。
蟹「バス来るまで、食べてよ?」

魚の隣に座って、荷物からペットボトルのお茶を出し、皆に配る蟹。
魚「蟹ちゃん、私達と会うって予測してお茶用意してきたの?」
蟹「そんなの気にしないで、食べて飲んで!」

ことん、と蟹の肩に頭を乗せる魚。
蟹『なんか、大変だった?後で話聞くね、魚ちゃん。』
優しい目で魚の髪をゆっくり撫でる蟹。

それを横からじっと見ている牡羊。
牡羊『俺、なんか魚ちゃんに嫌われたのかな・・・・。そうだよな・・・・。』
その牡羊を見ている双子。
双子『何があったんだ?って、俺ってワクワクしちゃってるよぉ。友達のトラブルを面白がってる?早く真相が知りたい!!』

「コスモ学園前~~、コスモ学園前~~。お降りの方は、決済ボックスへカード、スマホをかざし決済してから降車をお願いいたします。次のご利用をお待ちしております。」

学園前に降り立った4人。
校門にはいかつい感じの黒づくめグラサンの人達が並んで立って居る。

思わず蟹にしがみつく魚。
さすがの蟹も尋常じゃない雰囲気にたじろいでいた。
その横で、牡羊と双子も固まっている。

ゆっくりと歩みを進める4人。
校門の周囲ならず、学園の入り口までも黒ずくめのグラサンの人が並んでいる。

グラサンの人達が並んでいる中央に、巨大な黒づくめの車が停まっている。
車のドアが開き、いかつい長身の男が降りて来た。

その男は鍛え上げられた肉体を持ち、且、全身から燃え滾るようなオーラ―を醸し出していた。

その後から出て来たのは・・・。

牡羊「あ、獅子じゃん!」
思わず駆け寄ろうとした牡羊を停める双子。
双子「なんか、今はやばいって!」

コクコク肯く、蟹と魚。

蟹「なんだか分からないけれど、とりあず、私達は寮に戻ろっか!」
魚「ん・・・。」
蟹にしがみつく、魚。

双子「俺が情報掴むまで、待て。」
牡羊の首根っこを掴んでいる双子。
牡羊「う、了解だ!!」

何事もなかったかのように、寮に戻った4人。

蠍「蟹ちゃん!魚ちゃん!!!」
蠍の姿を見て、猛ダッシュで飛びついた魚。

蟹「蠍ちゃん!!勉強頑張ってた??」
蠍「もっちろーーん!ばっちり!」
魚「ふぇぇぇん・・・・。蠍ちゃんと蟹ちゃんに会いたかっぁ~~~。毎日夢で『会いたい!』って送ってたけど?届いてなかった?」

実家の手伝いで、ほとんど電池切れで寝てしまっていた蟹と、留学のための勉強と留学先で学びたい事を知っておきたい、と、関連する本を片っ端から読んでいた蠍。

蟹、蠍「ご、ごめん・・・。全然届いてなかった・・・。」

蟹『牡羊君たら、何やらかしたのよ?牡羊君のご両親だし、魚ちゃんを振り回した??とか、もう、結婚するとかって話になったとか???気になる~~~!!!

だけど・・・、その前に獅子君の事がもっと、気になる!!何が起こってるの?』

その時、皆のスマホのLUINに一斉にメッセージが送信された。

山羊『獅子君が、この学園から他の学校に転校します。
最後の挨拶をしたい人は校長室に来てください。』

またもや11星座もしもシリーズ?疑惑???
まぁ、そうなったら新キャラ出せばいいだけだし~~。

獅子「俺は絶対負けねぇ!!!」
射手、牡羊「おぉ!!」

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