12星座もしもシリーズ51(コスモ学園スクープ編4)
牡羊の手を握り、変化を待ち続ける事3分。
双子の堪忍の緒が切れた。
双子「いい加減、起きろってば!!お前がずっと寝てるなら、魚ちゃんと俺、付き合っちゃうぜ?で、将来、結婚して~~~、子供は3人くらいがいいかな~~。ってか、いい加減、目を覚ませ!!!」
渾身の力を込め、牡羊の手を握る双子だった。
いきなり、牡羊が激しく動き出す。
牡羊「お、王子・・・・。い、いけませんわ・・・・。」
双子「????王子???なんだそれ?・・・・。そういや、良く童話とかだと寝てる姫を起こすとか、別な生き物になった王子を元に戻すとかって、愛する人の口づけ・・・・だよな?」
少しだけ考えてしまう双子。
双子「寝言からすると王子の口づけがあると、生き返るのか??んん~~~。」
ぴろぽろりん・・。
水瓶「誰かのLUINめっせ?」
天秤「あ、俺だ。」
スマホを見る天秤。
天秤、すばやく返信を打ったようだった。
水瓶「どったの?」
天秤「双子からで、『牡羊に目覚めのキスするために、病院に来てくれ』と書かれてあった。てか!!なんで俺が牡羊にキスせにゃいかん??」
獅子「牡羊、天秤のコト嫌ってるように見えたけど、あれって好きの裏返しだったのか?」
射手「でも、それって浮気じゃね?魚さんの事はどうなったんだ??」
山羊「双子くんの情報は鵜呑みにしないように!てか、キスでいいなら私がしてあげましょう。」
水瓶「山羊のキスはいらないと思う。」
天秤、獅子、射手、全力で水瓶を押さえつける。
天秤「か、会長、お気になさらず・・・。」
獅子「ったく、そんなに俺に整体されたいのか?」
射手「キスは世界的な親愛表示だから!」
と、食堂の面々は双子情報でざわついていた。
ここは、蠍ちゃんの部屋。
乙女さんが、カモミールティーを用意して、牡牛さんと二人で訪れていた。
部屋には既に魚ちゃんもいて、少し落ち着いた感じだ。
魚「乙女さん、牡牛さん、ありがとう!」
蠍「さすが、乙女さんと牡牛さん!このハーブティー、とても落ち着くし、このラグも肌触り良くって落ち着きますね。」
乙女「魚さん、大変でしたよね?私、少し前まで多分、好き、なのかどうか分からないけれど気になる人がいたんです。」
牡牛「何故乙女さんが、あいつを~~??て思っちゃいましたぁ!」
魚「乙女さんも、牡牛さんも私のコト、気にしてくれてありがとう!蠍ちゃんもいてくれたし、大分元気!・・・・・。乙女さんも、牡牛さんも同じ人が好きなの??」
牡牛・乙女「え???なんのこと??」
蠍「実らない恋程、燃えるものはない、のかも?」
ヌタヤでの相談を知っている蠍。
なので、少しだけ乙女の今の心が知りたいかも、と思うのだった。
思わず目を合わせる牡牛と乙女。
牡牛、乙女「ぷぷぷ~~っ!」
蠍・魚「??どうされました?」
牡牛「恋なのかもぉ~ですがぁ、別世界の人なんでぇ、推し?的な感情??ですぅ~~!」
乙女「ギャップ萌え!?だったのですが、異星人なんで、それ以上近づくの止めました!」
蠍「納得です。私も彼はアブナイので近づかないようにしています!」
魚「???皆、何話してるの???私、置いてけぼり??てか、乙女さんも牡牛さんも、水瓶くんのコト好きなんですか?」
蠍「魚ちゃん、それ、いきなりすぎw」
乙女「・・・。どうなんでしょ???知れば知るほど、困惑してしまってます。でも、なんだか私が知っている世界とはまったく次元の違う所に連れて行ってくれるのかも?なんて感じてしまうんですよね。」
牡牛「他の男子よりは、話?しやすいのかなぁ??スィーツの話も合うしぃ、なんか、水瓶くんと話してると面白いですぅ!!むかつく事も多いけどぉ~~。」
水瓶「へぶしっ!!」
天秤「うわぁ、どうした?ほら、鼻水垂れてるし!!!」
慌ててティッシュを大量に持って来る天秤。
水瓶の鼻にティッシュをあてて
天秤「ほら、ちん!しろ!!」
水瓶「ち~~ん!」
山羊「天秤君、なんだか水瓶君の扱いに長けてますね?」
天秤「いやいや、会長、気のせいですって💦」
山羊「天秤君、あなた、双子君の扱いにも長けてますよね?」
天秤「いや~~、どうかなぁ?俺、そこまで人の扱い上手くないかも??(笑)」
水瓶「山羊、天秤しか双子の動き止める人いないよ?」
思わず水瓶をにらむ天秤!
獅子「牡羊が起きればいいんだろ?俺が整体してやるよ。」
射手「キスでいいなら、俺が唇、たらこになるくらいしてやるって!」
ぴろぽろりん!
天秤「お!双子からのLUINだ!・・・・って、え???」
水瓶「あ!百合子先生からもLUIN来たよ~~。って・・・・なんなん??」
山羊「なんなんですか?二人とも!」
と、天秤と水瓶のスマホを見る山羊。
山羊「今すぐ、女子も合流させましょう!」
山羊が女子達にLUINを送る。
すぐに、女子達も食堂に集まって来た。
乙女「どうなされたんですか?」
山羊「みなさん、落ち着いて聞いてくださいね。ただの気絶からの睡眠状態と思われていた牡羊君と蟹さんですが、先ほど牡羊君も蟹さんも、意識を取り戻す事が難しい重篤状態と判明され一般病棟からICUに移されたようです。」
魚「・・命に係わるのですか?」
山羊「それは分かりません。ですが、今の私達に出来るのは、蟹さんと牡羊くんが無事に帰って来てくれる事を願うしかないと思います。みなさんの不安を消し去る事が出来ず、ごめんなさい!」
水瓶「山羊のせいじゃないんじゃない?」
天秤「うん、会長が謝るとかは、皆いらないよね?」
女子一同「もちろんです!」
獅子、射手「当たりまえだろが!」
一方、こちらは病院に来ている双子。
ICUに運び込まれる牡羊と蟹を見守るしかない自分に、ふがいなさを感じてた双子だった。
双子「お、俺・・・・。結局何にもお前の役にたってないし・・・。」
百合子「双子君、大丈夫だ!君が一緒に居てくれたこどで、牡羊も心強かったと思う。ありがとうね。」
そういいながら、双子の肩をポンと叩く百合子先生だった。
双子「百合子先生、ありがとう!『でも、俺に出来る事があるなら、なんでも言ってくれ!!!てか、なんで誰もキスしに来てくれないんだ?てか、俺がやれば良かったのか?・・・・・・う~~ん・・・・。それはちょいというかかなり無理だなwふざけて天秤とBLごっことかするけど~~、でもしかし・・・・牡羊にそんな冗談通じないし・・・。あいつ、律儀だしなぁ~~。てか、魚さんがキスしてくれるといいんだよな・・・・。それも難しいか・・・・。』」
今は、祈るしか出来ない、と思う双子だった。