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12星座もしもシリーズ22(バレンタイン編2)

蟹「ではでは~~、せっかく調理室を借りれたので、今日はちゃっちゃとチョコつくっちゃいますか!」
蠍、牡牛「は~~い!」

蟹「てか、二人してオカヒロ研の男子にチョコあげたい、なんて以外過ぎ!」
蠍「まぁ、イロイロありまして(笑)」
魚「そそ!でも、蟹ちゃんと違ってこれは友チョコです!」

蠍「蟹ちゃんは、どんなチョコにするの?」
蟹「ホワイトチョコをピンクのバラにして、ザッハトルテに合わせようかと思うの。で、金粉振って。ゴージャス!って感じがスキみたいだし!」
魚「めっちゃ、華やか~~!」

蟹「蠍ちゃんと魚ちゃんは、どんなの作るの?」
蠍「牡羊君と射手君に作ってあげたいのだけれど、どんなのがいいかまだ決まってないの💦占い的に考えると、牡羊君にはスパイシーなのが合いそうなので、唐辛子チョコがいいかな?って。で、射手君は・・・???て、なってて。」

蟹「初めてで凝ったもの作るのも難しいし、ナッツとドライフルーツいれて、適当な感じで作ってもいいかもよ。
射手くんなら、そんなザックリな感じも面白がってくれそうだし。」
蠍「それ!簡単だし、牡羊君のもそれにしよう!」

さっそく作り始める。
面倒な事は一切なし、レンジでチョコを溶かしてしまうという簡単レシピなので、初心者の蠍と蟹でも簡単に出来ちゃう。
もちろん、蟹ちゃんが作るザッハトルテはやや上級なんだけど。

蠍「私みたいな初心者が作っても、美味しい?」
蟹「ダイジョブ!このレシピだと、ほとんど失敗しないから。てか、蠍ちゃん、射手君の事気になってる?」
蠍「まぁ、気にはなってるかも(苦笑)」

はは~~ん、な顔つきで蠍を見る蟹。

ナッツとドライフルーツが入ったチョコを、スプーンで1口サイズに分けて行く。
これが、意外と難しい。
蟹がやると、きれいな形にまとまるのに、蠍や魚がやるとなにやらいびつな形に・・。

手やら作業台やらエプロンやらをチョコだらけにしながら、奮闘する二人。
それでも、なんとか完成!

完成品を見て、少し感動気味の蠍と魚
魚「なんだか、芸術的~」
蠍「いかにも『手作り!』、唯一無二感たっぷり!」

まぁ、物は言いようです・・・・ね。
当人達が納得いってるなら、誰も口は挟めません・・・。

蟹「1個づつ、試食しよ!料理は試食が肝心よ!」

という事で、さっそく蠍と魚が作ったチョコを3人で1個づつ食べてみる。
蟹「ん、まぁ、味は・・・普通かな(笑)」
蠍「モグモグ・・・・・。ですねぇ・・・。」
魚「モグモグ・・。私の作ったパッケージでごまかしましょう!」

蠍「魚ちゃん、パッケージなんて作ってたの?」
魚「チョコでは難しいかも、だけどパッケージなら、牡羊君と射手君向けの物、作れそうだったから」

と言いながら出したのは、テトラパック(三角錐で紙の廃棄量、接着剤の使用量が極めて少なく製造できる包材)

パッケージには牡羊と射手の似顔絵がプリントされていた。
蠍「魚ちゃん!!!これ、すごい!魚ちゃんがこんなの作れるなんて!」

少し照れながら
魚「ネットで可愛いパッケージ見つけて、マネしてみました^^」
蟹「ね、ね、ここに獅子君の似顔絵描いて!」

相変わらず、きゃっきゃっと女子っぽく楽しそうな三人です。

ここは、オカヒロ研の部室。

男子二人が暇そうに、雑誌を読んでいた。

獅子「今日は、誰も来ないな」
射手「牡羊は食堂のおばちゃんとこだろ、たぶん」
獅子「女子達は今日は来ないって言ってたし・・・。もう寮に帰るか?」
射手「賛成~~!」

と言いながら、二人で学校から寮への渡り廊下を歩いていく。

渡り廊下から、寮前グランドが見渡せた。
獅子「ずいぶんと積もったな」
射手「今日の日中も降ってたし、そろそろ1.5メートルくらいになってるんじゃないか?」

獅子「あの雪、ふわふわだな!」
射手「昨日から降り続いているから、まだふわふわだろうな」

獅子「・・・・・」
射手「・・・・・」

獅子「いっくぞ~~!」
射手「ひゃっほぉ~~!!」

寮の2階廊下の窓から飛び降りた二人!

射手「獅子、背面飛びて度胸あるな!」
獅子「射手こそ、頭から突っ込むってすごすぎ!」

射手「いや、1回転しようとしたら高さが足りなかった(笑)」
獅子「意外と雪、硬かったな。」

獅子、むくっと起き上がり、早速雪だらけの手袋で
獅子「行くぜ!射手!俺のスノースクリューブローを受けて見よ!」

敗けじと素早く起き上がる射手。
射手「ふふふ、甘いな獅子!貴様の技はとっくに見限ってるぜ!」

などと言いながらじゃれ合う二人。
とはいえ、深い雪中は動くだけでも半端なくエネルギー消耗しちゃいます。

雪の上に大の字になった獅子
獅子「ふはぁ~~~。ちょい一休み!」
射手「冬場だからって、体鈍ってんじゃね?」
といいながら、隣に横たわる射手。

獅子「・・・・・。」
射手「・・・・・。」
少し荒くなっていた呼吸がだんだん落ち着いてくる。

空は、もう日が落ちたせいか明るい星々が輝き始めている。
射手「あっちに見えるの、木星かな?」
獅子「俺にはそういうの、わからんよ」

射手「俺、学校辞めようと思うんだ」
ぼそっと射手が言った。

蠍ちゃんの占いでも、学校を辞めたい、と相談していた射手君。
一体、彼に何があったの??
学校がつまらない、なんて言ってたけど、そんな程度で辞めちゃう??

本当は、別な理由があるのかも?

そ、それって・・・・も、もしかしていじめ????
真相はいかに?
蠍の占いは、当たっているのか??
射手の運命はいかに?!!


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