見出し画像

もしものもしも~もしもシンデレラが牡羊だったら~3

と、そこへ。
「美しきレディ、何かお探しでしょうか?」
と、声をかける輩が!
牡羊「んん???」

そこには、かなり身なりがイイ、でも好奇心いっぱいでこちらを見つめるクルクルとした瞳と、思わぜぶりの笑顔を浮かべる人物が立って居た。

牡羊『おおお???こいつって、なんだか双子っぽ??てか、双子だよな?さすが親友!!!!俺の救世主!』

牡羊(シンデレラ)「あら?あなたはどなたです?」
(仮)双子「おぉ、申し遅れました。私、カストルと申しまして王宮のあらゆる情報を収集し、整理させていただいております。」
牡羊(シンデレラ)『おぉ、やっぱ双子ぢゃん!!』「カストルさん!あなたに会えて良かったです!!私、こういったところが初めてで・・・・どうしたらいいのか全然分からず・・・」
カストル「おぉ!お任せください!この宮殿や領土内での事でしたらほとんどは、このカストル、把握しておりますよ!」

カストルのおかげで、この国のコトを把握出来た牡羊。
牡羊「なんか、この国って先行きなさそうな・・・・・」

牡羊が抱いた疑問1は、なんで国内の女性と王子が結婚しなきゃ?ってコト。

牡羊「王子って他の国の姫とかと結婚すんじゃね?そうする事で国力を増強させるとか、国交を円滑にするとか、多くの利害が発生するよな?なのに、なんで今回は領土内でのパーティーなんだ?」
カストル「へぇ、そこ突っ込みますか?あなた、珍しい女性ですね!」
牡羊「おぉぅ・・・そ、そうですか??」『やべ、ついつい口調が・・・・でも、突っ込まれてないから、いっかw』

カストル「ふふ・・・。また面白いお話お聞かせいただけますか?私は、そろそろ別な方のお話を・・・」

そういいながらカストルはその場を立ち去った。
牡羊「んん~~、とりあえず、情報源掴んだっぽいから、あとは気ままにやってみよう!」

誘われるがままに多くの男性とダンスをする牡羊。
ダンス相手から、この国のコトやら王子、王室のコトをなんとか聞き出す牡羊。

が、さすがに疲れて来た。
そこへ、半間の告知のベルが鳴った。

牡羊「ほぇ・・・・。さすがの俺も疲れたぜwてか、この世界もイロイロあんだなぁ~。って、やべwぐずぐずしてたら、もう11時半過ぎてるし!急いで帰らないと!!!」

初日にしては、多くの情報を得られた牡羊(シンデレラ)であった。

翌日。
牡羊「舞踏会は5日間だから、あと、4日か・・・・。
時間無駄に出来ないな。
今日あたり、王子と接触できたらいいのだけど・・・。

あと、姉達の動向も抑えないと、だな。てか、向いてね~~~!
でも、頑張らなきゃだ。俺は出来る男、って今は女か?」
と思いながら、猛ダッシュで家事をこなす牡羊(シンデレラ)であった。

で、変身して舞踏会へと出席した牡羊(シンデレラ)。

王宮内をカストルを探し、ふらふらしてしまう、牡羊。

牡羊「カストル~~、どこいるんだ??スマモないって不便だなw」
カストル「つんつん!!!」と牡羊の肩甲骨中心を突く感覚が!
牡羊「ぅぅ!!!って一体ナニゴト???」
思わず後ろを振り向く牡羊。

そこには、満面の笑みを浮かべたカストルがいた。
カストル「ふふ!今日も来てくれたんだね!君、王子に会いたい?」
牡羊「そ、そりゃもちろん!」

牡羊の言葉を聞いて、カストルの少しだけ表情が曇ったように見えた牡羊だった。
牡羊「カストルに会えて良かった~~~!!!」
思わず、カストルに抱き着く牡羊だった。
カストルは少しだけ、頬を赤らめたようだった。

カストル「そりゃ、この国の女性なら王子に会いたくない人なんていないよね?!で、やっぱ、第一王子から会ってみる?」

牡羊(シンデレラ)「え?王子って何人いらっしゃいますの??」
カストル「正室の子で今のところ王位継承権が付いているのは三人ですね。」

カストルが教えてくれた第一王子は、優雅で見た目もかなり良い感じの好青年、といった感じだった。
牡羊(シンデレラ)「まるで、絵に描いたような王子さまですね。」『なんか~~~、天秤っぽい感じすんなぁ~。』
カストル「物腰が柔らかだし、女性だけじゃなくて男性にも気配りされていて、多くの人に慕われていますよ。」

第二王子は、というと飄飄とした感じでありながら、何か一本筋が通っているような、逞しさを感じる青年だった。
牡羊(シンデレラ)「第二王子、なんだか力強いですね!」

カストル「第二王子のほうが、お好みですか?というか、あなたのコトを聞いていませんでしたね?」
牡羊(シンデレラ)「あ?私??○○領の娘の、リリィと言います。でも、ここに来てるのは継母や義理姉達に内緒だから、絶対に言わないでね!普段は下働きで継母たちに逆らえないんだから~!舞踏会に来たことがバレたら、殺されちゃうかも?で、第三王子は?」

カストル「内向的な性格で引きこもり、一切外には出ない人のようですよ。さすがに、王もお妃もかなり心配しているようですが、今回の舞踏会は不参加で済ませたようですね。」

そんな話を聞きながら王を見てみると。
牡羊『すげ~~貫禄wちょい獅子っぽい(笑)で、王妃は・・・・・な、なんか怖い感じが・・・・・。なんとなく、蟹さんぽい???こぇぇ~~!うちの姉達、あの王妃に対抗出来んのか??』

そうこう考えているうちにカストルが一人の男性を連れて来た。
カストル「王子、こちらリリィというとある侯爵家のご令嬢です。訳あって、素性を隠されているので、不要な質問はお控えください。」
第一王子「初めまして、リリィ。私、この王国の第一王子です。カストルに促されてお側に参りましたが、このような美しい女性とお会い出来るとは、思いもかけぬ幸せでございます。どうぞ、次の曲、ご一緒に踊っていただけませんでしょうか?」
そっと、手を差し伸べる第一王子。

牡羊『普通の女性なら、王子と踊れただけで舞い上がるんだろ~~な~~。てか、やっぱ俺こいつダメだわw言う事なす事、全部天秤に見えるしwwどうせ、口先だけだろがwシンデレラの物語だって、靴が残されてなかったら、シンデレラを探せなかったんだろ?たまたま、シンデレラが小さい足だったから良かったけど、めっちゃデカかったらどうしたんだ?てか、自分が好きになった相手の顔を覚えてないってないわ~~。俺なら、魚ちゃんがたとえゴキブリになったとしても、すぐに分かる!!!それが愛だ!!!

いいなと思ったら応援しよう!