12星座もしもシリーズ40カオス編(火エレメント編)
牡羊「やっべーーー!魚ちゃんとのデートに遅れそう!!えっと、えっと・・・これでいいか?てか、ハンカチは?」
魚ちゃんとのデートの準備に忙しい牡羊。
部屋のドアを叩く音。
どんどん!
双子「お~~い、牡羊いる?」
牡羊「あ、双子と今日は、ローラースケートやりに行こうって、言ってたんだっけ???」
その事をすっかり忘れていた牡羊。
まずは、着替えなきゃ!って、何を着ればいいんだ??
てか、デートと友情、どっちを選べばいいんだ????
左程多くもない衣類の中から、必死で探す牡羊。
ゴン!!
牡羊「痛って~~!ロッカーに小指ぶつけた!!」
で、思わず掴んだ本棚が、中身がないせいで倒れてしまい・・・。
ガチャガヤ!!!ドッシャーーン!!!
ガチャ。
やっと、ドアを開けた牡羊。
牡羊「お待たせ!!」
双子「いや・・・・、なんかその半端な恰好やめて?」
上はジャケット下はジャージ・・・・な、牡羊。
牡羊「まずは、魚ちゃんとデート行ってその後魚ちゃんを誘ってローラースケートやろう!!」
双子「いや、それ、俺との約束断ってもいいから・・・w」
牡羊「バカ言え!俺は正義の味方なんだ!!!!何があっても約束は守る!俺はそういう男だ!!!」
そういいながら、部屋を出る牡羊!
牡羊の部屋の中、なんでこうなった?的なカオス状態が・・・。
衣類は床に投げ捨てられ、教科書はコタツの上下に散らばって・・・。
でも、元々の物が少ないから、まぁ気にすんな?的な??
双子「ま、いっか!・・・てか、牡羊!ドアのカギくらい掛けて行けよ~~~。」
双子が気が付いた時には、牡羊はもうどこにも見えなかった・・・・。
こうして、牡羊の部屋はカオスになって行く。
水瓶「獅子~~、首痛い~~。」
と、獅子の部屋を叩く水瓶。
獅子「お、おぉ・・ちょい待ち!」
しばらくして、ドアを開ける獅子。
獅子の部屋に入った途端、鼻をつく接着剤の臭い。
真っ直ぐ窓に向かう水瓶。
で、窓を開ける。
水瓶「換気しないと!」
窓を開けた途端、イロイロな物が飛ばされていく!!!
獅子「うぉぉぉ!!!!俺の傑作(予定)が!!!」
プラモの小さい部品も飛ばされてしまったらしい・・・。
水瓶「おろ?どっか行っちゃった??」
獅子「う、動くな!!!俺が全部の部品回収するまで、お前はそこから一歩も動くな!!!!」
さすがの水瓶も黙って言う事を聞いて、そのままのポーズでフリーズしていた。
必死で細かな部品を探す獅子。
獅子「・・・・。肝心のあの部品が見つからん・・・。」
水瓶「まだ~~?」
いい加減、同じポーズを保てなくなって来た水瓶。
水瓶「俺、限界!」
そのままのポーズで倒れこむ水瓶。
獅子「ぎゃ~~~!!!」
よりによって、獅子が探している付近に倒れこんだ水瓶であった。
水瓶「・・・・・。すまぬ・・・。」
その後、必死に水瓶と部品を探す獅子。
部屋の中は、すっかりごたごたに・・・。
獅子「・・・。水瓶、ごめんな、もう時間も遅いし探すの止めよう。」
水瓶「ん・・・・わかった。・・・・ご、ごめんよ。」
水瓶が部屋に戻った後、大惨事になってる部屋を眺めながらも、今日はもう寝るか、と思いパジャマに着替える獅子。
ぽろ・・・。
服から落ちたようなそれは・・・。
獅子「あ、あった!!!!」
探していた部品だった・・・。
獅子「くぅ~~!よっしゃ!!!お前は俺を見捨てていなかった!!!!」
猛烈にスイッチ入った獅子は、徹夜してそのプラモを作りあげた!
が、朝方・・・。
獅子「う~~~、頭いてぇ!」
部屋の換気を忘れていたせいか、激しい頭痛が・・。
獅子「窓、開けるか・・・。」
獅子が窓を開けた途端、強風が!!!作りたてのプラモを吹き飛ばし・・・・。
そこにはばらばらになったプラモが・・・・・。
獅子「!!!!うぉぉぉお!!!」
獅子、部屋の物に八つ当たりして、不貞寝・・・。
こうして、獅子の部屋はカオスになって行く。
射手「ん?アンギュラー国って、今これが流行ってるんだ?」
ネットで、留学予定のアンギュラー国を調べている射手。
射手「お?これって、ナニよ?初めて見る!」
と、かれこれ15分程ネットしていた射手。
突然、ネットをやめて机に向かう。
教科書を開き勉強を始める射手。
射手「目標あるって、いいな!」
無心で勉強し続ける射手。
が、突然その手が止まる。
射手「その先、どうするんだ?留学から帰って来たその後・・・。」
部屋の中には、やってみたけど続かなかった物で溢れかえっている。
射手「留学なんてのも、このガラクタと同じ?」
教科書をふっとばし、ふらっと部屋を出て行く射手。
部屋の中には、射手に忘れ去られた物達が、雑念ながらにひっそり息をひそめていた。
こうして、射手の部屋はカオスになって行く。
何気に寮の屋上に向かった射手。
射手「うは~~!!めっちゃ星、きれいじゃん!」
ごろん、と屋上に仰向けになって星を見る射手。
『私達、がらくたじゃないからね』
どこからか、小さなささやきが聞こえたような気がして、辺りを見回した射手であった。