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12星座もしもシリーズ60「学園祭準備編1」

山羊「新学期も始まったばかりで、メンバー全員、集まってくれてありがとう!早速ですが、今月末に行われる学園祭に関して、お話させていただきますね。」

生徒会室には、珍しくメンバー全員が集まっていた。
山羊司会、乙女が後方でホワイトボードに要点を書きこんでいる。

メンバー全員のスマホに、今回の学園祭に関しての様々な業務とその内容が詳細に記された文書が送られていた。
天秤「やる事てんこ盛りですねw」
双子「こんなん、俺たちがやってたら、俺、全然文化祭に参加できないじゃんw」

牡牛「ですからぁ、君たちに知恵を貸してもらいたいのですぅ~!てか、水瓶君、大人しいけど寝てませんよねぇ??」
水瓶「失礼な!てか、資料貰った時点でどうすれば良いか、考えてた。で、一応叩き台みたいな感じでは作ってみたよ。」

ぴろぽろりん♪
水瓶から全員に文書が送られる。
じっとスマホを見つめる5人。
山羊「今読んだだけだと、完璧って感じですね。」

天秤「あ、でもここは少し変えた方が良いかも。」
双子「この部分、いらなくないか?」
水瓶「そっか、だったら、こんなんはどう?」

てな感じで、どんどん新しい意見が出てきて、物事が進んで行き、その日でほとんどの方針は決まった。

山羊「思ったより早く終わって、安心しました。生徒会としては、ここまでで大丈夫なので、私は先生達との会議に行ってきますね。では!」

少し浮足立った感じで、生徒会室を出て行った山羊。
乙女「会長、思った以上に早く決まって、しかも生徒会負担が少なく済む提案に、喜んでいましたね!」
牡牛「ですねぇ^^」

双子「え??そうなの??全然わからんわw」
天秤「てか、漫研としては何かやる?」
水瓶「いらなくない?」

牡牛「なんてコト言うんですかぁ~~!小規模でいいから、何かやりたいですぅ~~!!」
乙女「私も、漫研として何かやりたいかも、です。」

天秤「でも、俺ら漫研的な事って牡牛さんが漫画描いてるくらいで・・・・。」
双子「はいはいはいはい!!!!!俺、バザーやりたい!!!!!」

水瓶「それ、あり、かも(笑)」
乙女「牡牛さんが同人誌売ってもいいし?」
天秤「俺、古着売ろうかな?」

水瓶「俺、シフォンケーキ売る~~!」
乙女「なら私は、アロマミストとハーブティーにしようかな?」
天秤「値札さえきちんと付けて置けば、そんなに人数もいらなさそうだし、いいかもしれないね!」

双子「他の部とかでも出したい奴いると思うよ!」
てな感じで、バザーをやる事にした、漫研メンバーだった。
まぁ、漫画描けよ、漫研誌作れよ、と思わなくはないがそこはスルーで(笑)

同じころ、オカヒロ研でも学園祭の出し物の件で話し合いがされていた。

獅子「基本、オカルトメインで行くのが良さそうだな?」
蟹「やっぱ、占いメインがイイとは思うけれど、ヒーロー的な事で打ち出す事ってある?牡羊君、どう?」
牡羊「俺は、皆の意見に従うよ。」
射手「俺も占う側に参加したいかも?占星術なら俺も少しだけどやれそうだよ?」

蠍「射手君、占星術に興味あるって言ってたけど、いきなり占っちゃうってすごい!って、誰か占った事あるの?」
射手「ん?夏休みで実家帰った時に、家族占ったら好評だった!」

獅子「じゃ、占いメインで、占えない俺と牡羊は宣伝係になる?」
牡羊「ん、いいんじゃない?」

蟹「私、皆の衣装作るから!魔法使いっぽい衣装が良いかと思うの!この後、採寸するね!」
魚「占いは、蠍ちゃんと、私、蟹ちゃんと射手君がするのね?」

蟹「細かい所は、もう一度シュミレーションして調節して行こ!」
獅子「なら、今日はこれくらいでいいか?蟹さん、皆の衣装作るって、1人だけ大変じゃない?手伝いとかなくてもいい?」

蟹「ん!難しい事はしないし、いざとなったら頼れる人がいるので、心配しないで!」

と早々に話し合いは終わった。

部活解散となり、何故か同じ方向へと向かう牡羊と魚。
お互い、どうしていいのか分からない雰囲気が漂っていた。
だが・・・・。

意を決して魚に向かった牡羊。
牡羊「魚ちゃん!こんなに気まずいのはもう耐えられない!俺たち、友達からやり直しませんか?」
いきなり牡羊にそう言われた魚・・・。
魚「・・・・。牡羊君・・・・・。ごめん。ありがとう!友達になってください!」

魚のコトが心配で堪らなくて後ろをついてきた蠍と蟹。
蟹「蠍ちゃ~~~ん!!」
蠍「蟹ちゃん!なんか、いい方向に行ってる感じで良かったです!」

その間に牡羊と魚は廊下の角を曲がってしまっていた・・・。
蟹「寮に帰りますか。」
蠍「蟹ちゃん、先に帰ってて。私、気になる事があるの!」

と言いながら、廊下の先に進んで行った蠍。
蟹「えええええ?なんか気になるでしょ、それ!」
と思いながら蠍の後をつける蟹。

蠍には、何故牡羊と魚が同じ方向へと向かって行くのか気になっていた。
だって・・・・その先には。

「じゃ、俺たちも解散な!」
「晩御飯で会いましょう~!」
「今日はトムヤムクンとガパオライスらしいですぅ~!」
「激辛!!やり~~ぃ!」

「まぁ、あと2日乗り越えればおばちゃんのご飯食べれるから、それまで楽しんでいこ!」
「明日は乙女さんの誕生会だね。」

なんて声が聞こえて来た。

牡羊「おう!」
と牡羊がメンバーに声を掛けている瞬間だった・・・。

魚がとある人物に抱きついた。
魚「水瓶くん!来ちゃった!」
水瓶「ん。そかそか。」
なんて言いながら、水瓶にしては珍しく言い方が微妙に温かい感じ?があったのだった。

そんな二人を見ていた、双子と天秤。
両方から牡羊の肩をはさみ。

双子「おぅ!牡羊、風呂いこ~~。」
天秤「だな~~。オカヒロ研の出し物は、やっぱ占い?」

てな感じで、牡羊をその場から連れ出した双子と天秤。

乙女と牡牛はその場でフリーズしていた。
牡牛「お、乙女さん・・・・。」
乙女「お、牡牛さん・・・・。」

と、そこへ・・・。
山羊「あら、皆さん廊下で何してるんです?」
と、山羊が戻って来た。

水瓶に抱き着いている魚に気が付いたようだった。
まっすぐ、二人の前に歩みよる山羊。

その様子を見つめる、乙女と牡牛。
そして、影で見守る蠍と蟹。

生徒会前廊下に張り詰めた空気が漂う!!!!
山羊「水瓶君、魚さん・・・・・?」
山羊と目が合う水瓶と魚。

じっと見つめ合う三人だった。

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