12星座もしもシリーズ45(獅子転校危機編4)
水瓶「真面目に聞いて!獅子父、俺、獅子と雇用契約を結びたい。」
雇用契約ってナニ???
道場前にいる、水瓶以外の全員がフリーズした。
獅子父「獅子のために私の会社で働きたいのか?」
水瓶「そんなの、ないない!逆ね、俺が獅子を雇うの!」
水瓶の提案の大笑いする、獅子父。
獅子父「そ、そうか!何で雇うつもりかしらんが、獅子は転校するんだよ?君が獅子を雇いたくても、物理的に無理じゃないかな?」
水瓶「俺の専属整体師として、獅子を雇う。月額報酬は、この学園の学費と寮費。」
獅子父「あのなぁ、君、水瓶君って言ったっけ?ここの学費と寮費、君の分の他に君のご両親が払ってくれるのかな?」
わしわしと水瓶の頭をぐしゃぐしゃする、獅子父。
水瓶「俺が払う。」
獅子父の手を振り払う水瓶。
見るに見かねた天秤。
天秤「もういいってw水瓶、お前黙ってろ!」
水瓶を獅子父から引き離す天秤。
と、その時。
プルルルルル~~~~。
獅子「あ、ごめ!俺だわw」
スマホに着信があったらしい。
獅子が着信を受ける。
獅子「・・・はい。・・・・・分かりました・・・。今、隣に居ます。替わります。」
黙ってスマホを獅子父に渡す獅子。
なんだ?訝し気にスマホを受け取る獅子父。
獅子父「獅子父は私だが何か?」
獅子父が電話応対をしている間、もう最後だからと、別れの言葉を言う、面々。
獅子「心配かけたな。ありがとう・・・。違う学校に行ってもLUINでいつでも話せる・・・よな?」
牡羊「週末ごとに獅子の家に遊びに行くって!」
射手「学園にも、遊びに来い!!?!」
そんな三人に、
双子「獅子、心配すんなって!皆、お前が別の学校に行っても、変わらないよ?」
天秤「ん、まぁ、どこ行っても今まで通り、楽しくやれるよ!。」
といいつつ、水瓶の口を手で押さえている天秤だった・・・・。
水瓶「むぐむぐ・・・・」
獅子「・・・。皆、ありがとな!!!俺、こんなに感動した事、初めてだ!!!」
深々と頭を下げる獅子。
電話が終わったらしい、獅子父が獅子の横に寄って来た。
獅子父「獅子、おまえな・・・、転入先に転入試験前に、断られたわ・・・。」
獅子「??」
獅子父「ったく!!!!どんだけ勉強してない?????」
獅子「いや、それなりに・・・・」
という、親子ケンカ??・・・に発展なのか??
と、廊下に二人の人影が!
校長「み、みなさん!!獅子君の転校はな・・・・」
いきなり振り下ろされた片腕で後方にふっとぶ校長。
校長「へぶし!!!」
そのまま、廊下に横たわってしまった。
カツカツカツ・・・・。
廊下に響き渡る、靴音。
真紅のミニスカートスーツに真紅のハイヒール。
燃えるような赤毛に真っ赤なルージュ、かけているサングラスフレームも赤という赤づくめの、尋常ではないオーラ―を纏った熟年女性がこちらに向かって歩いてきている。
獅子「かあちゃん、なんで?」
獅子の姿を見つけ、猛ダッシュし獅子を抱く母。
獅子母「獅子ちゃん!ごめんなさいね!!!私が至らなかったばかりに、父さんにちょっかい出させちゃって!!」
獅子「な、なんで??忙しいのに、俺なんか構ってる暇なんてないだろ?」
獅子母「なに言っているの?獅子ちゃんが一番なのよ?だから、他の事は後回し!」
獅子が今回、成績&授業態度が悪く進級の為の追試を受ける事になったのは、両親の元に通知が云っていた。
獅子父「なぁ、やっぱりあの子は家から通える学校がいいんじゃないか?」
獅子母「あの子は、甘えん坊さんなのよ!この家って、普段ほとんと人がいないでしょ?」
獅子父「いや、今は俺、いるけど?」
獅子母「俺、居るって言ってる時点で、もっと考える事ないわけ???」
母も父も、獅子のためを思っているのは同じ。
獅子父・母『獅子ちゃんに寂しい思いをさせたくない!』
ロデム「がぅぅぅ!」
コスモ学園廊下で獅子の両親のバトルが始まった???
獅子母「獅子父くぅん?・・・・・。なんで上半身裸かなぁ??」
ぴちぴちと獅子父の胸を叩く獅子母。
獅子父「いや、これはその、何と言いますか・・・。」
突然、正座になり獅子母に土下座をし始める獅子父。
獅子『親父、ごめw俺、かあちゃんには逆らえません・・・・。』
天秤に拘束されていた水瓶だったが・・・・、なんとか口をふさいでいる手だけは放してもらえた。
水瓶「獅子母さん、獅子、転校しちゃう?」
獅子母「ふふ・・・。大丈夫よ。君は、獅子ちゃんのお友達かな?」
水瓶「俺は友達だと思ってるけど・・・・・獅子は、俺の事嫌いかも?」
獅子母「獅子ちゃんは、誰も嫌ったりしないから!心配しないで友達でいて欲しいな?」
わしわしと水瓶の頭を右手で掴み、揺さぶる獅子母であった。
獅子母「でもね、獅子ちゃん、勉強ばっかりしろ!とは言わないけれど、落第だけは・・・・」
獅子の顔を両手で思いっきり挟む、獅子母。
獅子母「だ・め・よ??分かった??」
獅子の顔がどんどん青ざめる・・・・・。
獅子「ぁぃ!!!!」
獅子父の髪をわしづかみにして引きずって、去って行った獅子母だった。
山羊「良かったですね、獅子君」
獅子「会長、いろいろ迷惑かけちゃったな、ありがとう。」
牡羊「俺、腹減った~~。ご飯は?」
射手「今日は、皆が返って来るっていうんで、ジンギスカン!」
天秤「よっしゃ!今日は男子がメシ当番だし、ちゃっちゃと用意しますか!」
水瓶「デザートは、お口さっぱりレモンソルベ!もう一回かき混ぜたらいい感じかな?」
双子「俺たちも手伝わないとな、獅子ちゃん!」
獅子「その呼び方やめろw」
なんて言いながら、食堂に向かう男子達。
蠍「じゃ、女子は食事までは、部屋に戻ってましょう?ご飯の後にお風呂にしませんか?」
蟹「同感!臭いついたまま、寝たくないわ。」
魚「そんな時間に入っても大丈夫なの?」
乙女「お休み中は、寮母さんがいらっしゃらないので、全部学生が管理してるんですよ。」
牡牛「だから、お風呂も自分達時間で入っていいのですぅ~。」
蟹「ご飯まで、魚ちゃんの話聞かなくっちゃ!」
乙女「魚さん、なにかあったのですか?」
蠍「蟹ちゃん!」
蟹「あ、ごめwうっかり・・・。」
魚「・・・ん、女子になら聞いてもらっても大丈夫・・・。」
射手「そういや、牡羊!魚ちゃん連れて家に帰ったんだろ?どうだった??」
双子『おおお~~、獅子の事あって、忘れてた!射手、ないす~~!」
牡羊「どうって?普通だよ??」
天秤「お前の事だから、魚さん引っ張りまわして熱でも出させたんじゃね?」
牡羊「!!!!!な、なんでそれを!!!」
天秤「牡羊の恋バナなんか聞きたくないけど・・・・。でも、なんか気になる・・・?」