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一升瓶を携えた龍

病める皆様も健やかなる皆様も、如何お過ごしで御座いましょう。
お妙です。

大関ワンカップジャンボ、300mlの日本酒。
あたしは度々これに助けられています。
良い酒を買っておく程の金は無いが、陽気になっておかないとこの後会う人に失礼だろう、なんて時にお世話になっております。
1合じゃあ足りない。が、それ以上買うのも憚られる。吐いてしまう。だから、300mlというちょうど良い容量の彼奴をぐい、と呑み、熱くなる食道から、これから先起こることは全部どうだっていいんだよ〜という囁きを感じて鬱を誤魔化して、楽しい毎日。なのです。

以前、ちょっと良い酒を買ってたくさん呑みながらツイッターの友人と通話(現実で会えるような友人がいない為)していたら、気に入っていたコップを割ってしまいました。
そのときコップを割ったショックと同時に、こんな考えが過りました。
ワンカップジャンボの瓶は割れにくいしいくら割っても代わりが出来る。
元々ワンカップジャンボの瓶を1つコップ代わりに置いていたのですが、容量が300mlだとわかっていることもあり飲み物を飲むのに使い易く、重宝しておりました。
それなら、家中のコップを割る前にワンカップジャンボを買う度に洗ってコップ代わりに置いておけば、コップを割ってもショックが少ない。代わりがいくらでも増える。そう思いました。

今では4つになったワンカップジャンボの瓶。
このラベルを剥がすのは至難の業で、表面の印刷部分を剥がしてから残った白い部分をお湯で洗って溶かさないと中々綺麗になってくれない。
そのため、わたしの流しの排水溝にはワンカップジャンボのラベルと思われる紙がちらほらと見受けられます。

以前、コップを割った際に通話していた友人と会って話した際、その友人は言いました。
「一升分集めたら龍が現れるかもしれない」
ワンカップジャンボは300ml。すなわち6つ分。
あと2つ集めて、一升瓶を携えた龍が願いを叶えてくれるその日をお待ちしております。

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