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昨日のダウンダウン(伝説の一日)

吉本興業創業110周年特別公演「伝説の一日」でダウンタウンがNGKの舞台に立った。

自分はオンライン配信でその日の夜中に見たのだが、ワクワクしっぱなしで30分があっというまに感じるくらいだった。

何よりもダウンタウン二人に感動した。

自分は40歳になるが、覚えている限りダウンタウンをTVで見始めたのは平成初期の「夢で逢えたら」と「ガキの使い」だったと思う。そこから「ごっつええ感じ」「HEYHEYHEY」と続き、2000年代に入り「リンカーン」と旺盛を極めた番組で楽しませてもらった。
(その他忘れている番組もたくさんある)

関西の人だとダウンタウンといえば「4時ですよーだ」が筆頭にあがる。
漫才をライブやテレビで見たことがあるという人もいるだろうが、関西以外ではほとんどみたことがないのではないだろうか。

ガキの使いのフリートークがまさに漫才のような掛け合いで、初期のガキ使はOPが10分、フリートークが20分くらいの構成で松ちゃん浜ちゃんのトークが毎週楽しみだった。笑い、怒り、ギャグ、バカバカしさ、哀愁、下ネタ、何でもかんでも笑いに昇華したフリートークは最高だった。
だから自分の中にあるダウンタウンの笑いはこのフリートークであり、今回の舞台がまさにこのフリートークが復活して見れたことに感動したのだ。

フリートークの中に漫才を織り交ぜたような(あるいは逆か)展開でほぼ台本なし、もしくは1割だけ固めてなりゆきで笑わせるダウンタウンの真骨頂の舞台だった。

内容に関しては色々なニュースがまとめているので割愛するが、今回後輩芸人がSNSでつぶやいていた一言をまとめると「凄すぎる」というフレーズが一番多かったと思う。

自分もすごかったと思う。

凄いというのは漫才のネタや技術のことではない。
数年に一度あるかないかの1発勝負でダウンタウンが舞台の上でしっかりと光り輝いたことがすごいのだ。ダウンタウンが放つ言葉のシャワーを浴び、それにお客さんやスタッフや芸人が笑い、高揚し、余韻を持って帰るまでの印象を心に残したことが凄いのだと思う。

たった30分でこれほどの人の心を動かせるのは、今勢いのある芸人たちでも絶対に無理だと思う。ダウンタウンが40年歩んできた歴史とずっとファンが渇望した舞台がこの奇跡(奇跡ではなくいつでも発揮できたポテンシャルかもしれない)を作り上げた。

古参ファンの中には「こんなの漫才じゃないよ」「もっと面白いネタあるのに」「昔を知ってるから全然よくない」みたいな意見も0.1割くらいあったかな。

あのね、そうじゃないんだよ。いつまでタイムスリップしてるのかしらないが、昔の漫才なんて誰もやってほしいなんて思ってないよ。ダウンタウン二人もやりたいなんて思ってなかっただろうし。
「フランスW杯予選のカズのハットトリック見てるから、今のカズはこんなもんじゃない」って言うの笑?

キャリアを重ねた二人の掛け合いが漫才となって完成した最高のフリートークだったよ。そこに歴史を感じたし貫禄や威厳をまとったレジェンド、それが伝説の一日に登場したダウンタウン。

松ちゃんいわく、近い将来一線を引くつもりだという。
それが意味するところはわからない。TVなのか、芸人なのか、それともダウンタウンを畳むのか。最後はNGKでダウンタウンの漫才をしたいということも過去に発していた。

このフリがあるから余計に伝説の一日が特別なもので、注目され、渇望され、人々の心を動かしたのだ。おそらくFANYオンライン配信チケットも二日目の第三回公演分が圧倒的に売れてるはず。

日本中が注目した伝説の一日。
すんごいものを見させてもらいました。

やっぱダウンタウンすげーわ。
なにがすげーって?
面白いからにきまってるだろ。