JTC変人会、記念すべき第1回を終えて
JTCとは、Japanese Traditional Company (日本の伝統的企業)の略です。50年、100年、時にはそれ以上の長い歴史を持ち、何千人何万人という規模で会社組織を成長させることもある企業のことを言います。そんな企業の、いわゆる旧態依然な組織の在りようにやんわり抗いながら、少しずつでも変革を起こそうと企業の片隅で粛々と奮闘する人々のことを、私は心からの尊敬を込めて「JTC変人」と呼ぶことにしました。
そんな変人たちが集い、それぞれの企業の違いや重なりを共有し、互いのもやもやと行動を受容しあうところから始めて、やがて一歩一歩前進していく会として、「JTC変人会」をスタートしました。その記念すべき第1回の様子を書き記します。
JTC変人会って何?
一見楽しげに先進的なことをやっていても、さまざまな障壁が次々と現れて、八方ふさがりになったりする。
そんなとき、課題も愚痴も、まず「言語化する」「共感する」「受け止める」ということから始めないと、キラキラした他社の施策だけが宙に浮いてしまい、次の一歩をいつまでも踏みだせないのではないか、と思いました。
そこで、同じ境遇の仲間と話すことで自分のもやもやに共感してもらい、客観視するところから始め、他人の経験を借りて次の一手を決める、そういう場を作ることにしました。
JTC変人会をはじめるにあたって、きっかけとなった体験や主旨についてはこちらのnoteをお読み頂けると嬉しいです。
第1回としてのゴール
第1回目・・・というのはどんな会であってもビックリ箱みたいなもので、何が出るのか主催者にも誰にもわからないものです。しかし、2回3回…と続けていくためには、秘訣があると思っています。それは、とにかく1回目のゴールのハードルを上げ過ぎないこと。そして、「そもそも何でこの会をやりたいんだっけ?」「どんな話をしてほしいんだっけ?どんな場にしたいんだっけ?」・・・に立ち返りながら、以下を目標にして当日を迎えました。
3名が参加表明をして下さったら初回として上出来!
うちの会社もそれあるあるです、というコメントが出る
次回も参加したいです、と言ってもらえる
参加者数、お話の量のバランスを見極める
JTC変人会の様子
事前に準備しておいたアジェンダはこちら☝。時間配分もほぼ想定通りうまくいったのですが・・・想定をはみ出てしまったのが「自己紹介タイム」! みなさんの自己紹介がとても興味深くて濃いので、タイムキープを途中で諦めてしまった。自己紹介の途中で質問しちゃったりして、インタラクティブにもなってきて、それぞれの歴史に興味津々で聞き入ってしまいました。
JTC変人会は、JTC変人の方から、同じくJTC変人である私が引き出し、JTC変人の参加者と分かち合う、という場。私がお話を聞きたい方にスピーカをお願いし、15分ほど活動概要をお話してもらって、そのあと私や参加者の方々からのQ&Aタイムに入ります。
栄えある第1回のゲストスピーカは・・・ フジテック株式会社 佐竹 右教さん!タイトルは「JTCとコミュニティと私」。右教さんは、フジテック株式会社の情報システム部門にご所属です。タイトルにあるように、社外コミュニティでの活動に精力的で、コミュニティでの登壇回数は年間約20回!界隈では有名人です。
その20回のほとんどは、ライトニングトーク(LT)と呼ばれる5分のスピーチ。このJTC変人会では、LT5分の中で語りきれなかったことを語って頂いたりして、参加者と双方向に対話をする場を作ってみました。
右教さんのお話の中で印象深かったポイントをいくつか。
長い出向期間(なんと17年!)の間に、仕事のやりがいを見出しその後のキャリアの主軸に(IT業界、ネットワーク・セキュリティのスペシャリスト)
コミュニティでの最初の体験から最近のコミュニティでの覚醒に至るまで、人との出会いに恵まれる(右教さんは持っている人!)
次々にJTCに導かれた理由の一つは、IT業界特有の技術資格を持っていたこと。しかし今は資格よりも信用貯金に注力!
立ち上げた大規模な社内コミュニティ、活動をどう活性化するか挑戦中
自分以外のメンバを社外のコミュニティに”放流”したい!
右教さんへのQ&Aタイムに入る前に、参加者の自己紹介タイムを挟みます。
所属会社は、みなさんおそらく製造業なのですが、重機系から生活用品系などさまざま。IT部門にいる方もいれば、マーケティング部門や組み込みソフト製造部門など、所属する部門もバラエティに富んでいました。
新規事業では特に、いいモノを作れば売れる、の考え方は邪魔になる
製造や製品企画部門から宣伝部への異動、同一社内と言えど、もはや転職
比較的小さい売上規模の事業を担当すると、企画から納品まで全工程を経験できるというメリットもあったりする
転職直後は過去の栄光に固執する人の多さにおののいたが、新しい風を吹かせたい
長寿事業にいるため今後の事業成長は期待できない。新製品開発のためのコミュニティ、ハッカソンなどを主催して8年になる
自分で目的を決められない人が多くて困る
上記は、みなさんの自己紹介の中でお話されていたことの一部です。共感
と発見とがそこかしこに溢れていました!そのままQ&Aタイムになだれ込む感じで進めさせて頂きましたが、その中ではこんなお話もありました。
新しいコミュニティを個別に立ち上げるより、既存のコミュニティに情報を投下するなど、既存コミュニティをつなげながら立ち上げると良さそう
事業のライフサイクルと同様に、コミュニティのライフサイクルもあるのか(※これについては書籍があるということで参加者のあつみさんが教えてくれました!)
JTC変人、辺境にいる人は経営層の誰かと繋がっている確率が高い説
JTCと言えど、副業解禁、おまけに申請不要!という企業も!
話は尽きないということで、少し休憩・アンケート回答のお願いを挟ませて頂いたのちオンライン懇親タイムを設けました。これも気づけば23時を回っており・・・ あっという間に夜が更けてゆきました。
第1回を終えてみて/次回に向けて
第1回JTC変人会を終えてみて感じたこと。参加者のみなさんの話が尽きない、という状態を見て、とっても嬉しい気持ちになりました。みなさん楽しく言いたいことを言って下さったと思いますが、その多くに共感し背中を押してもらったし、明日からの行動のヒントみたいなものまでもらったような気がします。
さて。先に述べました第1回のゴールに到達したのかどうかを確認。
1.3名が参加表明をして下さったら初回として上出来!
☝お写真からもわかりますとおり、この点はクリア。
2.うちの会社もそれあるあるです、というコメントが出る
☝特に、製造部門にいる人どうし、IT部門にいる人どうしなどで「あるあるだよね」という声が聞こえてきました。
3.次回も参加したいです、と言ってもらえる
☝次も楽しみにしています、という言葉やX投稿を頂きました!次回は3/27に決定!
4.参加者数、お話の量のバランスを見極める
☝6名程度だと、全員とじっくり話ができることが分かりました。少し話に加わっていない人がいても、すぐに気づいて話掛けられました。
こんな感じで第1回目のゴールも無事達成することができ、ほっと一安心!
振り返り・次回JTC変人会へのフィードバックも整理したところです。次回に向けては、自己紹介タイムをたっぷりとるなど少し工夫をして、臨みたいと思います!
最後になりましたが、第1回という、海のものとも山のものともつかない会に、参加表明をして下さったみなさま、本当にありがとうございました。
また次回にお会いしましょう~!
最後までお読み頂き、どうもありがとうございました。