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【WCS44位】ポケカを始めて1年で世界大会に出る話
タイトル元ネタ:ポケモンカードを初めて1年で世界大会に出場する話|みやしし (note.com)
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はじめに:記事の紹介と簡単な経歴
くろくまです。WCS2023において44位と悪くない成績を収めることができました。自分にとって今年がポケカの初のシーズンであり、1年目にしては上出来な取り組みをできたと思います。せっかくなのでWCSのレポートとともに、1年間の取り組みを振り返ろうと思います。WCSの雰囲気が気になる方や、来年のWCSに出たい人に読んでもらうことを期待しています。
また、気になることがあればDMしていただければ基本的に答えます!ポケカ仲間無限募集しているのでお誘いただければ都内・神奈川なら飛んでいきます!ぜひお待ちしております!
有料部分は投げ銭用です。来年のハワイ遠征費に充てますので、もしよろしければお願いします!
略歴)ポケカ以前は19年4月よりダブルバトルでWCS出場を目指していました。ポケカを始めたのは21年12月のVmaxクライマックス(Dレギュ落ち時)。そこからダブルバトル部門でのJCS出場が決まり22年6月までは放置。JCSで全敗した僕はもう1年でWCS出場できる実力をつけられる自信がなくカードでワンチャンを狙うことに。
7月よりカードを再開しシティs1でベスト4入賞したことで火が付きます。12月CL京都でのONCのロストカイオーガをみたことをきっかけに1つのデッキの練度を上げることを決意。4月に初のCLであるCL宮城でロストカイオーガを使いDay2に出場。シティs4では流行よりも少し早くロストヌメルゴンを使い優勝でき、note執筆を機に様々な方々との交流を増やすことができました。JCSでベスト8に入りWCSday2権利獲得。
1章:WCS振り返り編
1-1:使用デッキ紹介と環境考察の過程
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JCS時点の僕のリストはサナ・ギラティナ・ミュウをトップメタにしつつ、ルギアにも重きを置いて構築していました。一方でアルセやロスバレに対しては不利とは言わずとも不安の残るような仕上がりでした。しばらくは↑のリストを調整して使用していましたが、NAICでのアルセウス系統の大躍進を考えると、アルセウスに当たったときにもっと喜べるようなリストにする必要があると考えました。
特に滋賀でのVOW杯では6回戦中3回アルセウス系統に当たり負け越してしまったため、デッキを見直す機会になりました。
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そこで↑のようなリストを作りました。ガラルサンダーを採用し、ルギアやギラティナに対して強くなるために輝く枠はリザードンにしました。どのポケモンも攻撃するために必要なエネルギーが少ないため、感触は悪くなかったのですが、それよりも隠し札ができないデメリットの方が大きく感じたため没になりました。
また、ガルシア杯付近の時期ではパオジアンの増加を感じていました。特にGustavo Wada選手が使用してガルシア杯5位になったリストや、神パオジアンのリストは完成度が高く思えました。どちらもこちらのVポケモンを簡単に倒すことができるうえに、こちらの手札干渉が無いため、いつコロン手裏剣を打たれてもおかしくない状況を作られてしまいます。今まで使用率が低く、JCSやここまでの世界レギュ大会でも当たらないことを言い訳に逃げていたデッキだったため、完成度の高いパオは最も脅威になるデッキだと感じました。
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他にもベスト16にパオが2名おり、パオの台頭を感じたきっかけ
空の封印石+Vポケモンを採用するロストですべてのパオジアンを対策するためにはパルキア用のライコウとアルセウス用のガラルサンダーが必要であり、そこに加えてドラピオンとカイリューを採用するのはVポケモンが多すぎるように思えました。このように環境に存在するデッキが以前よりも種類を増したため、空ロストを使用するのは難しいと考えロストカイオーガの使用を決定しました。
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崩れたスタジアム・ともだちてちょうがこだわり
WCSで使用率が高そうでメタを置いたのは対ロスト・ミュウ・サナ・アルセでした。特にNAICで活躍したギラティナが採用されてないアルセに対するカイリュー押しつけが非常に強く、先2で押し付けられれば相当有利を取れると考えていました。カイオーガ型にしたことでミュウにも相当有利をとれ、サナに対してもやまびこを自然に採用できたことが追い風でした。
ロスバレの使用率は1位になってもおかしくないことが予想されたため、スイーパーでロスト競争に負けないことや崩れたスタジアムを実質的な回復札として用いることで差をつけようとしました。
メタを置いたデッキ以外のパオやルギアに対しても、有利とは言わずともカイオーガで十分捲れると考えていました。この2つのデッキは安定感が他のデッキよりも比較的低いためBo3であれば1回は事故ってくれることも期待していました。
そして大会当日の使用率がこちらです。
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かなり自分にとっては追い風だと感じました。上位3つで約50%を占めており、それらに有利な要素を詰め込んでいたためです。一方でアルセがDay1同様に予想よりも少なかったことにはおどろいていました。アルセに有利なミュウ・ロスギラが数を増やすことは予想していましたが、実際にはさらに一歩進んでミュウ・ロスギラを得意なルギアが増えるところまでメタゲームが進んでいたようです。
予想とは異なる点もありましたが、自分が最も安心したのはパオジアンの使用率が比較的低いことでした。カイオーガにしたとはいえ最も当たりたくないデッキであることに変わりはなかったため一安心でした。
そして大会当日のマッチは……
ルギア3 〇〇ー
パオ2 ×× (いずれもパルキア・セグレイブ・ビーダル型)
ロスト2 〇ー
サナ1 〇
4-2-2
最後負け😭😭😭😭
— くろくま bear (@0kurokuma325) August 12, 2023
なーーーんでミュウと1回あたらないでパオ2回ふむんだよ…
4-2-2で終了!
本当に応援の力を感じました!詳細あとでまとめます
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1-2:環境考察の振り返り
結論から言えば「パオを笑うものがパオに泣いた」という感じでしょうか……。割合からいえばどっちかのパオがミュウやサナでもよかったと思うのですが、まあミュウ・サナにも微有利というだけで普通に負けるので何とも言えませんね。
反省としては自分が全くパオを使っていないため理解度が低かったことや練習相手にパオの使い手を加えることができなかったことです。自分の知り合いに一人だけパオパルの使い手がいましたが、日程などの都合で練習ができませんでした。彼もまたロストを使わないそうなのでお互いに実りのある練習ができたはずでした…。自分に積極性が足りなかったことや練習量がたりないことのツケが回ってきた結果となりました。
今回のWCSの使用率を見る限り、使用率が高いロスト・サナに有利なパオを持ち込めた人は本当に構築力・環境読みが強い人だったと思います。TOP8にはのこっていないもののオポ落ちで9位のCyrus選手はパオパルを使用していました。
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ネヅさんお疲れ様!(崩スタは僕が提案した)
ちゃんとミカルゲやフリーザーを採用して多方面に勝てるように仕上げていることに感動しました。来年の世界チャンプかもしれない
Bubbled out at 9th at the World Championships, went 6-2 both days, incredibly happy with my performance and will come back stronger next year, biggest shout-out go to @TheShuffleSquad @starflowerpuppi @FinnDumb @PeroffDennis @CannedKiw1
— TSS | Cyrus Davis (@CyrusDavisTCG) August 12, 2023
Longer post later! #TSSWin pic.twitter.com/ouJc6kweIN
1-3:日本との違いを感じた点
この節ではBo3や世界大会レベルの猛者の大会、国が違うことにより差を感じた点を雑多的にまとめていきます。
〇Bo3における違い
・Bo3におけるデッキ選択があまりにもBo1と違いすぎました。神パオやルギアのような、事故率が高いデッキでもパワーが高ければ十分選択できるようです。なんとなくはわかっていたものの、ここまでルギアの使用率が高くなることは驚きでした。
自分のデッキもワンチャン後1でミラージュゲートを使える可能性があり、そのような強力な上振れを有しているデッキには選択理由が1つ増えていると感じます。
・引き分けにしない練習が必要でした。世界大会本番ともなればお互いに練習よりも考える時間が長くなってしまったと思います。目の前のワンチャンを追うよりも次の試合で勝つことを目指す経験をもっとするべきでした。
・メモは偉大でした。特にロストカイオーガはサイド落ちやリソース管理が大事なのでその記憶をメモに残せるのはめちゃくちゃ楽です。逆にその他のデッキはほとんど書くことないかも。ナンジャモされたときに手札を書いておくくらいかな?
・スロープレイによる注意を食らわないか不安でしたが、1度もありませんでした。自分にとってはちょうどいい思考時間でプレイできましたが、もっと短くなることに越したことはなさそうです。
・自主大会が本当に貴重です。日本レギュと世界レギュは違うので、世界レギュの大会が開催されたら全国どこでも飛んでいく気持ちが必要です。僕はふいたん杯・VOW杯・ガルシア杯・サニメン練習会・カードシークレットBOX争奪に参加しました。主催の皆様、貴重な機会を本当にありがとうございました。
〇言語について
・カード名やテキストは一応全て英語で言えるようにしましたが、ほとんど話さずに対戦自体はできます。怖いのはジャッジ対応をしたり、テキスト確認をされたりしたときでした。一度ボウルタウンのテキスト確認をされ、相手「これはV以外出せるよね?」僕「いや輝くポケモンも出せないよ」と対応しましたがうまく通じず結局ジャッジを呼びました。ジャッジも日本語話者が来るとは限らず、全て英語でやり取りされたので少し不安でしたが幸いリスニングだけは得意なので助かりました。試合中にスマホで翻訳するわけにもいかないので英語の勉強はした方がいいですね。
・日本人以外全員英語喋れるぽいです。「あいつ日本人だから英語話せないしハブろうぜ」みたいになっても正直文句言えません。隣の卓との4人のうち日本人が僕だけで、僕以外の3人で談笑されたときは正直こたえました。カードの英語名覚えるくらいなら英会話勉強した方が役に立ちそう。
〇その他の世界大会ならではの違い
・国内よりも枚数確認に関して緩かったです。初手を「7枚です」みたいな感じで見せなかったりという感じです。机にデッキケースを置いていたり、自分はダメカンをもっていなくてこちらのダメカンを勝手に使う人もいました。こちらがドラゴンゲイルを打った時だけ足りなくなりそうになりました。持ってる人は余分に持ってくとよさそうです。
・試合が始まるタイミングがくっっっそわかりにくかったです。日本の大会のようにすべての卓の対戦準備を待たずに始まるので、早めの着席と対戦準備、およびタイマーの注視が重要でした。自分はサナと戦う時に気づいたら時計が残り48分になっており、慌てて対戦を始めました。
・相手がショットガンシャッフルをすると余裕でデッキが見えました。だからといって何か影響したわけではないけど。
・日本人と当たったらじゃんけんで先後を決めるといつもより楽しいです。
2章:強くなるための取り組み編
2-1: noteを読む
何事においても実力のある人間を真似ることは成長につながります。
自分がプレイヤーとして成長したと実感したのはシティS1ベスト4の経験です。この時使ったのは当時流行し始めていた『アルセウス+ミュウツーVUNION』でした。
【横浜CLマスター55位】アルセウスミュウツーV-UNIONデッキ解説【全文無料】|バツローグ (note.com)
当時プレイされていた方なら印象深いであろうバツローグさんのnoteによって自分の運命が変えられたと言っても過言ではありません。強者の上質な思考を無料で吸収できたことに感謝しています。自分が初心者だったころは各対面に対する具体的な戦い方や、不採用カードの理由が全く分からなかったため、それらをしっかり説明してくれるnoteの存在はとても大きかったです。
有料noteも多くはありませんがいくつか購入しました。今から振り返ればもっと多くの記事を購入してもよかったと思っています。こればかりは購入して中身をみないと判断できないので難しいですが、初心者のうちに自分が関わりようのない強者の思考を知れるチャンスは逃さないべきでしょう。
また、せっかくnoteを読むのであれば積極的に質問をすることもお勧めします。自分は多くのnoteの著者にDMをして記事で躓いた点を解説していただきました(皆様本当にありがとうございました)。
自分も以前noteを書いた際に多くの質問をいただきましたが、とても嬉しい経験だったとともに、それに回答するのは自分の成長にもつながったと思います。すべてのnote著者が質問welcomeというわけではありませんが、大半は質問を喜ぶと勝手に思っています。失礼のないように質問すれば応じてくれるはずです。
2-2: 様々な比較を徹底的にする
花選びでどちらを取るか・リファインで何を切るか・博士かナンジャモか・先VIPかアクロマか・デッキの60枚目をどのカードにするか・2つのデッキリストの違いは何が背景になっているのか・CLごとのデッキ使用率はどのように変化しているのか。ポケカをするうえで多くの場面で比較をする場面があります。それぞれの選択肢の良さ・悪さ・違いを自分が考えられる限り全て挙げるようにしましょう。視野は広がれば広がるほど得をします。実際の対戦中に全ての比較をすることはできないので、練習時にどれだけの比較をするかが重要です。
自分はロストをずっと使っており、いつもの仲間と練習するときは頻繁に手を止めて花選びやアクロマを考えます。多くの場合、仲間にも選択肢を公開し様々な意見をもらうようにしています。自分も仲間もポケカの実力はそこまで高いわけではなかったはずですが、なるべく多くの比較をして視野を広げたことが強さにつながったのではないかと考えています。
そういう意味では初心者の内から分岐がたくさん発生するデッキを使うことは、難しい反面毎試合での反省できる事項が増えて成長につながると思います。ロストが登場したタイミングでポケカしててよかった。
2-3:対戦相手との交流を大切にする
感想戦をしっかりやろう、という趣旨です。すべての試合でやる必要はないですが、気になることがあった際には感想戦をして解消するようにしましょう。しかしすべての人が感想戦に応じてくれるわけではないし、初対面の人に感想戦をしにくい人もいると思います。そのため、対戦前後の時間で対戦相手と感想戦できるくらいには仲良くなりましょう。ジムバトルや自主大会は自分より強い人を見つける絶好の機会です。
ありがたいことに、僕はジムバや自主大会で感想戦をしたことをきっかけに一緒に練習するようになった人が少なくありません。WCSまではJCSチャンピオンのネヅさんとも頻繁に練習できました。せっかくのオフラインゲームなのでご縁を大切にしましょう。自分は本当に周囲の方々に恵まれています。いつもありがとうございます。
また、知らない人と感想戦をする際には言語化能力を高く持っておくと役に立ちます。説明がうまい人ってそれだけで頭良く見えるので信頼を置いてもらうきっかけになると思います。そのためにも前節で紹介した比較を常日頃から行うことは重要です。仲間内ではない他の人にも説明できるくらいに練習しましょう。noteを書くのもお勧めです。
おわりに ポケカにおける運と経験について
他にもポケカの上達に必要なことは数多く存在すると思いますが、自分がこの1年間で特に取り組んだことをお伝えしました。最後に運と経験の話を少しして終わろうと思います。自分が1年でWCSに出れたのは実力よりも運のおかげだと思っています。JCSやCLでは何度手札干渉の返しにアクロマを引いたか数えきれないし、相手がめちゃくちゃ事故る試合も多かったです。現状の日本の大会システムは運の比重が大きいとされ、自分には1年目にチャンスが回ってきた、ただそれだけのようにも思えます。
しかしだからといって経験や実力が全く反映されないわけではないはずです。目の前にボールが来た時にホームランにできる力がなければ結果は出せません。四天王は全員WCSに出てるしTordは準優勝、間違いなく実力ゲーの要素もあります。自分が今回パオジアンやルギアを過小評価し、ロストの引き分けのリスクを甘く見ていたのは経験不足によるものだし、僕が負けたパオジアン使いはWCSに7回出場しているそうです。
思うに、様々な環境で結果を残すと「ポケカにおける勝ち方」のようなものがつかめてくるのでしょう。蓄積された具体はやがて上質な抽象へと昇華するのではないでしょうか。
これからも結果を残せるかわかりませんが、来シーズンは自分にできることはすべてやったと思えるように、願わくはハワイに仲間たちと行けますように。
くろくまでした。
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