Re:Re:

こんばんは。はしごです。夜遅くにこれを書いています。最近は寒い日と暖かい日が交互に訪れていて衣服の調節が難しいです。先日の天気の良い暖かい日に河原でバドミントンをしたら風が強くてシャトルに強めのカーブがかかってしまいましたが、屋外でバドミントンをする際はできるだけ正午の風が弱い時間帯が良いみたいですね。15時くらいは風が強まってくるらしい。

さっそくおすすめされた長谷敏司『あなたのための物語』を読んでいます。読み終えたら感想を伝えたいです。


私から今回にゃーしきさんにおすすめする本は……ではハヤカワSFで揃えて柴田勝家『アメリカン・ブッダ』を。

SF短編集で六編収録。収録作を軽く紹介します。

『雲南省スー族におけるVR技術の使用例』……生まれてから死ぬまでずっとVRヘッドセットを付けて暮らす少数民族についての民俗学レポート小説。自分たちがどういう世界に生きているのかの認識、を共有するという点において、社会の中で生きることと、みんながVR空間で暮らす村は同じなんじゃないか?等のアイデアや問いかけ系で、20ページでサクッと読めて面白いです。

『鏡石異譚』……幼き日の主人公の元に未来の自分が現れる。未来の自分は、自分の人生に何があったか、どうすればいいかを今の自分にアドバイスしてくれて……。記憶と時間と素粒子で紡がれるSF。

『邪儀の壁』……実家には「ウワヌリ」と呼ばれる古い壁がある。ある日その古い壁が壊れて、その下に塗り固められていた隠し念仏が出土する。歴史的価値がある、と調査していると、その奥から更なる出土品が……。民俗学ホラー。

『一八九七年:龍動幕の内』……1897年のロンドンに天使が現れた!?南方熊楠くんがその怪事件の謎を解明しちゃうぞ。これは『ヒト夜の永い夢』の前日譚にあたります。龍動幕の内から読み始めて大丈夫。南方熊楠くんフィクションのキャラみたいなのに実在の人物なの面白い。登場人物たちが事件の調査のために天使が出現した広場を歩いていたらアイスの屋台を見つけて「アイスだ!」と駆け寄ってアイス買って食べてるシーンが二回くらいあってかわいい。めちゃくちゃ共感する。

『検疫官』……物語は禁止です!なぜなら物語は人を惑わせる劇薬だから。ということで物語を国内に持ち込んではいけない国で、空港で検疫を行う主人公ジョン・ヌスレの物語。ある日ジョンの働く空港で飛行機から降り立った一人の少年が運悪く空港に足止めされてしまうことになり……。

『アメリカン・ブッダ』……表題作。世界が決定的に変わってしまい、住めなくなったアメリカを離れ、冷凍睡眠して精神だけが別世界「Mアメリカ」で暮らす人々の元に、アメリカでの生き残り、ネイティブ・アメリカンで仏教徒の青年からメッセージが届く。「僕たちがいま、どんな風にアメリカで生きているかをあなた達に伝えようと思う」。この作品がすごく良くて一番好きで、この一篇を是非読んでほしくておすすめします。

交換日記でタイトル決めるの結構迷っちゃって、迷った挙句、そういえば昔に友達とメールでやり取りしていたときは、返信すると件名に付いていく「Re:Re:」だったな~と思い出してそれにしました。アジカンの「Re:Re:」って曲好きでそれも思い出します。

次のお題はおすすめの曲やバンドをおねがいします。それでは。



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