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ねえ〈《 私》は、何の役に立てますか?〉

どうも、にゃーしきです。寒い日が続いていますね。皆さん、お風邪など召されていませんか?

初雪は見逃してしまいました。そもそも私のいるところでは降っていないかもしれませんが。

眉毛を全剃りして書いてしまうのはレイヤーあるあるだと結構思っているのですがどうでしょうね。眉毛のなんたるかを知っていないと書けないので、はしごさんの眉が無事であることを願っております。

さて、私が気に入っていてかつ、はしごさんにおすすめしたい本の話でもしましょう。これはなかなか難しいですね。そもそも、人に本を勧めるのがそんなに得意ではなくて、本とは突然、それこそ恋に落ちるように出会うべきであると思うからです。

でも、ないわけではありません。「にゃーしきさんのおすすめの本は何ですか?」だったらスカイ・クロラシリーズや戦闘妖精雪風と答えるのですが、今回は「はしごさんへおすすめする本」ということで長谷敏司の『あなたのための物語』を勧めます!

https://www.amazon.co.jp/dp/B00GJMUUYY/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

西暦2083年。人工神経制御言語・ITPの開発者サマンサは、ITPテキストで記述される仮想人格《wanna be》に小説の執筆をさせることによって、使用者が創造性を兼ね備えるという証明を試みていた。そんな矢先、サマンサの余命が半年であることが判明。彼女は残された日々を、ITP商品化の障壁である“感覚の平板化”の解決に捧げようとする。いっぽう《wanna be》は徐々に、彼女のための物語を語りはじめるが……。

『あなたのための物語』の1行目、何が書かれていると思います?

「サマンサ・ウォーカーは死んだ。」という一文から物語は始まります。サマンサと《wanna be》を通して描かれる人間、生命、運命。そしてそれらを描きながらサマンサと《wanna be》の関係性はすすむ。

初めて感覚器との伝達回路を解放されて「ああ、私は空を飛んでいます」と”勘違い”してはしゃいだ声をあげる《wanna be》。
そしてその勘違いを訂正され、「ここが研究室」で「己が実験体」だと気づく《wanna be》。
サマンサは、研究チームの人間たちは、《wanna be》に「ひとりの人間として過ごすこと」を期待する。

《wanna be》は問う。コンソールに烈しい情動を表示させ、声を絞るように。

〈《 私》は、何の役に立てますか?〉

はしごさんならきっと《wanna be》のことを愛してくれるでしょう。

交換日記ですから、お題もとりかえっこで。「はしごさんが気に入っていて私におすすめしたい本はありますか?」


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