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習慣化の障壁「即時性への焦り」を超えるための実践知をまとめてみた
習慣化を続けるうえで、即時性がないことへの焦りを感じる人は少なくないと思います。そこで、習慣化したくても続かないのはなぜか?これまでの自分の行動と照らし合わせて考えてみることにしました。
この記事では、習慣化を阻む即時性がないことへの焦りの正体を明らかにし、私がそれを乗り越えるために実践したことを紹介します。
習慣化の障壁になるのは何か?
習慣化が難しいものと認識される要因について整理しました。下記はあくまで一例ですが、私自身も思い当たる内容がいくつもあります。
すぐに結果が出ない焦り
即時のフィードバックや結果が得られないことによる不満や焦燥感制御された目標動機
義務や圧力から目標を追求する場合ストレスにつながる目標失敗の影響
高く具体的な目標を達成できないことで、自尊心の低下とモチベーションの減少が起きる注意の分散
日常生活や他の目標により、特定の目標への取り組みが妨げられる習慣形成の難しさ
行動変化や既存の行動と新しい行動のバランスが難しい
即時フィードバックに慣れ過ぎている
デジタル社会の昨今、高速インターネット、翌日配達、タイパ重視など即時満足できる技術、サービス、価値観が当たり前になっています。
自分のことを効率主義、せっかちと思ってはいないものの、Webページの読み込みが遅いと少しイライラしてしまうし、調べものをしたら結論やまとめ部分から読んでしまうし、と無意識のうちに即時性を求めていることに気づきました。
一方で、同期的コミュニケーションが続くと疲れてしまい、非同期コミュニケーションを好む人との交流に居心地の良さを感じる一面もある。即時性を求めつつも疲れているのは、私だけの実感ではないと思っています。
やる気は最初がピーク。なぜ続かないのか?
新しいことを始めた直後は「よし、やるぞ!」とやる気が高まります。しかし、1週間、1か月と経つうちに、その勢いは自然と落ち着き、不安や迷いが生まれることも。
その結果、モチベーションが維持しにくくなり、習慣化が難しくなることがあります。
私自身、目標を立てるのが好きで、計画を練る段階が一番楽しいです。でも実際に始めると、継続できていても最初の「やるぞ!」という感覚は薄れている。
なぜなのか?
私の場合「現在地と理想像の距離が遠く、小さな努力を実感しづらい焦り」が大きかったです。
何かを始める時「こうなりたい!こういうことができるようになりたい!」もしくは「このスキルがないとダメかも」など何か理想像があると思います。この時点で理想像と現在の自分に乖離があることを自覚しているんですよね。
でも過程で、その乖離が「本当に結果につながるのかな。時間の無駄にならないだろうか」と不安に感じて焦りにつながっていたと思います。
まさに「即時のフィードバックや結果が得られないことによる不満や焦燥感」が習慣化にとって障壁となっていました。
あくまで体感・経験に基づく話ですが、根拠があるのか気になり少し調べた結果、好奇心とやる気には相関関係があることが示されている研究がありました。
好奇心は短期間のモチベーションにはなるが、長期的には続かない
「即時性効果」により、成果の獲得が遅れるとモチベーションが低下する
読んだ論文:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/bdm.2360
現在地は過程でしかないと理解する
習慣化の継続には焦りが障壁になっているようです。私自身、記録アプリを活用しながら継続することは得意な方だと思っていましたが、本当にこの努力で成果が出るのか?と焦ることが多々ありました。
焦りについて自覚したのは、数か月に一度コーチング兼カウンセリングをしてもらっている方から
「Reiさんはすぐに結果を求めすぎる傾向がありますよね。だから限界まで頑張りすぎてしまう。ストイックに努力するのは素晴らしいけれど、それでは続かない。Reiさんが今持っている経験や価値観、スキルは簡単に手に入れたものではないと思っていますよ」と言われたことでした。
目から鱗。
即時性がないことで焦っていた。この気づきから、現在地は過程でしかないと思うようになり焦ることが大幅に減りました。
IT業界にいることで技術の進歩の速さに追いつく難しさや自分のスキル不足に焦ることはあります。また社会に対する漠然とした不安感への焦りも。ただ私は1歩ずつ進もうとしていて、小さくてもできることが増えている実感があるのも事実です。
焦りを完全になくすのではなく、鼓舞するのに繋がる適量にコントロールすることが大事だとも気づきました。
そもそも論になりますが、効率的な道や最短ルートはあっても、瞬間移動して現在地から目指すところに行くことはできない。そんな当たり前のことを当たり前だと気づいたことで、不必要な焦りと距離をおけるようになりました。
習慣化できている要因
読書、足トレ、note週1投稿、学びのアウトプット、勉強など習慣化していることは色々ありますが、昨年11月から始めた「足トレ」が今日で100日を迎えました!
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愛用しているアプリ:継続する技術
習慣化には好奇心だけでなく、他の仕組み(環境設計、報酬、継続の工夫)も必要です。例えば足トレについて私が実践している工夫は3つあります。
好きな記録アプリを使う
記録を取ることで「やった」という実績が可視化され、小さな積み重ねが実感できる。続けるモチベーションになる目標設定は徐々にレベルを上げていく
いきなり高い目標を設定すると挫折しやすいが、少しずつ負荷を増やすことで達成感を得ながら続けられる1か月、100日などの区切りタイミングで振り返る
節目ごとに成果を振り返ることで「これだけ続けられた」と実感でき、モチベーションを維持しやすくなる
最初のやる気がみなぎっている時に仕組化しておく。過程は仕組化によって不要な焦りから自分を守り、区切りのタイミングで振り返って小さな成果を感じてモチベーション維持に繋げる。
私の場合は、この方法が習慣化できている要因だなと感じています。
習慣化すると「さあ頑張るぞ!」と毎回気合いを入れなくても、自然と行動できるようになります。無理して努力を積み重ねるのではなく、環境や仕組みを整えることで気づいたら続いていたという状態を作ることが、習慣化の本質かもしれません。
皆さんにとって、習慣化の壁になっているものは何でしょうか?
もし途中でやる気が落ちてしまう場合、それは「即時性の焦り」が関係しているのかもしれません。記録をつける、目標を細かく分ける、一定期間ごとに振り返る――そうした工夫が、気持ちを楽にしてくれることもあります。
無理なく続けられる方法を見つけながら、一緒に習慣化を楽しんでいきましょう!