コンクリート充填鋼管(CFT)柱の耐力【建築士試験】
こんにちは!ゼロ所長です。
今日はコンクリート充填鋼管(CFT)柱の耐力について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。
コンクリート充填鋼管(CFT)柱の耐力評価において、実況に応じた強度試験により確認した場合は、 鋼管とコンクリートの相互拘束効果を考慮することができる。
正解は・・・ 〇となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
一緒に考えてみよう。
コンクリート充填鋼管(CFT)
コンクリート充填鋼管(CFT)は、鋼管の中にコンクリートを充填した部材なんだ。
鋼管はトイレットペーパーの芯のように筒状だね。
だからこの空洞にコンクリートを充填することができるね。
つまり!コンクリート充填鋼管(CFT)は、鋼とコンクリートを組み合わせた材料(複合材料)なんだ。
CFTと似た材料に鋼と鉄筋コンクリートを組み合わせた材料に「SRC」があるよ。SRCは鉄骨と鉄筋コンクリートを組み合わせた材料だ。
SRCの場合は、鉄骨を鉄筋コンクリートで被覆します。似ているようで全く違う。
SRCは鉄骨の外側にRCがあって、CFTは鉄骨の中にコンクリートがある。
また、CFTは、鋼管の中に「コンクリート(無筋コンクリート)」を充填するね。CFTでは、鉄筋を配置しないので注意しよう。
コンクリート充填鋼管(CFT)柱の耐力
CFTには相互拘束効果という、強度上昇が見込める現象がある。
相互拘束効果と書いてあると難しそうですが話は単純だよ。
CFTでは鋼管の中にコンクリートを充填していく。
鋼管単体の場合、圧縮力が作用すれば比較的小さな力で鋼管の板は座屈(鋼板の局部座屈)するよね。
鋼管はトイレットペーパーの芯のように、見た目は太くても、中が空洞だから座屈には弱いんだ。
だけどCFTでは空洞部分にコンクリートが詰まっているので、鋼管の板が凹んだり窪むような局部座屈の恐れが低下する。
それと見方を変えれば、鋼管の座屈(変形)をコンクリートが拘束しているよね。
コンクリート単体とCFTを比較すれば、鋼管に充填されたコンクリートでは、周囲にある鋼管のお陰でコンクリートの座屈や変形が拘束されるってことだ!
つまり、CFTでは鋼とコンクリートが相互に、荷重(圧縮力)に伴う変形を拘束しており、これによる強度上昇の効果を相互拘束効果というよ。
相互拘束効果による強度上昇を試験により確認すれば、コンクリートの短期許容圧縮応力度を割り増しすること等が認められてるんだ。
まとめ
よし。これまでの情報を元に整理しようか。
コンクリート充填鋼管(CFT)は、鋼管の中にコンクリートを充填した部材
CFTでは鋼とコンクリートが相互に、荷重(圧縮力)に伴う変形を拘束している。これによる強度上昇の効果を相互拘束効果という
相互拘束効果による強度上昇を試験により確認すれば、コンクリートの短期許容圧縮応力度を割り増しすること等が認められてる
こんなかんじで問題を解けるよ。
参考
最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。