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横移動が拘束されていない柱の座屈長さ【建築士試験】

こんにちは!ゼロ所長です。

今日は、横移動が拘束されていない柱の座屈長さに用いる意味について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。

横移動が拘束されていない剛節架構において、柱の座屈長さは、梁の剛性を高めても節点間距離より小さくすることはできない。

正解は・・・〇となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
一緒に考えてみよう。


柱の座屈長さと横移動の拘束

柱の座屈長さは

  • 横移動を拘束する場合

  • 横移動を拘束しない場合

で変わるんだ。

柱の座屈長さは、柱の節点間距離(つまり、柱の実際の長さ)に座屈係数をかけて算定する。

座屈係数は、柱の端部の拘束条件(支点または接合部の条件)で変わるよ。

ザックリ言うと、両端をより強固に拘束するほど「座屈長さは短く」なり、拘束を弱くすると「座屈長さは大きく」なる感じだ。

座屈長さが大きいほど座屈しやすいので、柱の両端が動かないように強固に拘束して座屈長さを短くすべきってことだね。

つまり、

  • 横移動を拘束する場合

  • 横移動を拘束しない場合

では当然、「横移動を拘束しない場合」の方が、座屈長さは大きくなり、座屈しやすくなるんだ。


座屈の専門的な知識が無くても、何となくイメージできるよね。

要するに、拘束を弱くすると柱が折れやすい(座屈しやすい)、拘束を強くすると柱が折れにくい(座屈しにくい)ってことだ。

具体的に

・横移動を拘束する場合
・横移動を拘束しない場合

の座屈長さはそれぞれ下記の通りだよ。

横移動を拘束する場合の座屈長さ
横移動を拘束する場合の座屈長さ
横移動を拘束しない場合の座屈長さ
横移動を拘束しない場合の座屈長さ

柱の節点間距離(柱の長さ)をLとすると、上図のように横移動を拘束しない場合の座屈長さは、Lより小さくならないことがわかるね。

さっきも書いたけど、横移動を拘束しない場合の方が、座屈長さは大きくなるよね。だから、節点間距離Lより短くなることは無いんだ。

まとめ

よし。これまでの情報を元に整理しようか。

  • 両端をより強固に拘束するほど「座屈長さは短く」なり、拘束を弱くすると「座屈長さは大きく」なる

  • 横移動を拘束しない場合」の方が、座屈長さは大きくなり、座屈しやすくなる

  • 横移動を拘束しない場合の座屈長さは、Lより小さくならない

こんなかんじで問題を解けるよ。

参考

最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。

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