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地下部分の地震力と水平震度k【建築士試験】

こんにちは!ゼロ所長です。

今日は、地下部分の地震力と水平震度kについて考えるね。
こんな問題が出題されることがある。

建築物の地下部分の各部分に作用する地震力の計算を行う場合、水平震度k は、地盤面からの深さに応じて小さくすることができる。

正解は・・・〇となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
一緒に考えてみよう。


上部構造と下部構造(地下部分)の地震力

建物には地震力が作用する、ということはみんなも知っているよね。
一方で、地震力の計算式は

  • 上部構造

  • 下部構造(地下部分)

で違うんだ!
上部構造は地面より上(普段私たちが建物を見ている部分)の構造。
一方、下部構造は地面の下に埋まっている「基礎や地下構造物」のことだ!

上部構造と下部構造

上部構造に作用する地震力の求め方は下記を読んでね。

地下部分に作用する地震力を求めるときに使う水平震度kは、

k≧0.1(1-H/40)×Z

という式で算定するんだ。
むむ・・・!なんだか難しそう。
でも安心して。理解するポイントは1つだけ。
kが水平震度、Hが地下部分の地面からの高さ(深さ)、Zは地位係数だから、上式より、 Hが大きいほど(地下部分が深い位置になるほど)「kの値が小さく 」なるんだ!

実際にHに値を代入して計算するとわかるよ。
たとえば、H=0のときk=0.1Z、H=40のときk=0になるね!

さらに、地下部分に作用する地震力は下式で求める。

地下部分に作用する地震力= k×地下部分の重量

なのでkが小さくなれば、地震力も小さくなるね。

なぜ地下部分が深い位置になるほど地震力が小さくなるのだろうか。
これは 地下部分は土によるクッションの効果で地震の影響が上部構造より小さくなる、と理解するとイメージしやすいかな。

まとめ

よし。これまでの情報を元に整理しようか。

地下部分の地震力
 ⇒ 上部構造の地震力の求め方と違う
  ⇒ 地下部分の地震力は、水平震度と重さを掛け算して算定
   ⇒ 地下の深い位置になるほど、土によるクッションの効果で揺れにくい。水平震度は小さくできる

地下部分の水平震度の公式は丸暗記するよりも、H=0、H=40のときどうなるか自分で計算しておくと覚えやすいよ。

参考

最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。



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