溶接部の非破壊試験【建築士試験】
こんにちは!ゼロ所長です。
今日は溶接部の非破壊試験について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。
溶接部の非破壊試験において、放射線透過試験、超音波探傷試験、磁粉探傷試験、浸透探傷試験のうち、内部欠陥の検出には、磁粉探傷試験が適している。
正解は・・・ ×となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
一緒に考えてみよう。
溶接部
溶接部は鋼材の接合部と溶接金属を熱により溶かして接合した部分だね。
溶接は、高力ボルト接合と並んで最も頻度の多い接合方法だ!
内部欠陥
溶接部の内部で生じる欠陥のこと。
溶接部は欠陥が生じないように注意が必要なんだ↓↓↓
溶接欠陥には色々な種類があって、それぞれの種類で補修方法が違う。
たとえば、溶接部の割れ、一部欠損、凹み等々。詳細は下記を読んで欲しいな!
非破壊試験
前述したけど、溶接部は様々な欠陥が生じる!
しかも溶接内部に欠陥が生じることもあるので注意したいね。
溶接部の欠陥は人間の目視だけでは判断が難しい。
また、下手に溶接部を触ると余計に傷をつけてしまう可能性もあるね。
そこで、製品を傷つけたり、壊さずに試験(測定など)する試験の登場だ!
これを非破壊試験というんだ。
非破壊試験には色々な方法がある。
代表的な試験方法を紹介しよう!
放射線透過試験
放射線を照射(あてること)し、内部の傷を調べる試験。 放射線による人体の影響が懸念され、建築で使うことは少ない 。
超音波探傷試験
超音波によるエコー(超音波による反射)で 内部の傷を調べる 試験。 操作が簡単で、欠陥の検出能力が高い 。
磁粉探傷試験
磁化した鉄粉を溶接部の表面にあて、 表面の傷を調べる 試験
浸透探傷試験
溶接部の割れに 蛍光液などを浸透させ、表面欠陥の状態を調べる方法
ポイントは溶接内部の欠陥を調べる場合、どの試験が有効かという点だね!
上記に示した通り、溶接内部の欠陥を調べる場合、超音波探傷試験が有効なんだ!
いわゆるエコーというやつだね。
人間の身体も内蔵の悪い部分を調べるときエコーをするね。
同じ原理だ。
まとめ
溶接部には欠陥がつきものなんだ。
特に、見た目にはわからない内部の欠陥を調べるには、非破壊試験を行う。非破壊試験をすることで、「 出来上がった製品をわざわざ破壊せずに」欠陥が検出可能だ。
優れモノだね!
そんな非破壊試験の方法で、 溶接部の内部の欠陥を調べる一般的な方法は「 超音波探傷試験 」が一般的 。
だからこの問題は、難しそうな用語が多いけど一瞬で×だとわかるんだ。
その他の試験は、人体への影響が懸念されNGだとか、表面割れを検出する試験であったりと、内部欠陥を検出する試験では無い。
今回の問題を変えて「 浸透探傷試験は内部欠陥の検出に適している 」という問題も想定されるね。当然、こちらも✖だ。
参考
最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。