SRC造のコンクリートのかぶりの目的【建築士試験】
こんにちは!ゼロ所長です。
今日は、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)のかぶりの目的について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。
鉄骨に対するコンクリートのかぶり厚さは、耐火性、耐久性等を確保するとともに、鉄骨と鉄筋の納まりやコンクリートの充填性に配慮して決定する。
正解は・・・ 〇となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
一緒に考えてみよう。
SRC造
SRC造は鉄筋コンクリートの中に鉄骨を入れて一体化させた構造だ。
鉄骨と鉄筋コンクリートを組み合わせた結果、「強く、かたく」なるけど、納まりが複雑になるデメリットもある。
ゼロ所長も何度か設計したことがあるけど、鉄筋コンクリートの鉄筋と鉄骨が干渉する(ぶつかる)んだよ。
このとき、鉄筋を通すために「鉄骨部材に穴をあける」のだけど、どういう位置に孔が必要になるのか「詳細図」を書いて確認が必要なんだ。
大変な構造だね!
昨今は、材料費だけでなく労務費も相当に高いから、余り面倒な構造は採用されないことが多い。
施工が面倒なSRC造も下火になっていて、あまり見かけない構造になってしまったね。
SRC造のコンクリートのかぶり
それとSRC造の場合、鉄骨に対するコンクリートのかぶり厚さも注意が必要なんだ。
もちろんSRC造は鉄筋も配置するから、鉄筋に対するかぶりも考える。その上で鉄骨に対するかぶり厚さも考慮するってことだね。
一般的に鉄骨に対するかぶり厚さは150mm以上は必要と言われている。
鉄筋の通常のかぶり厚さが40~50mmなので、かなり大きなかぶりだけど、このくらい無いと鉄筋の配置、コンクリートの充填などが苦しくなるイメージだね。
まとめ
よし。これまでの情報を元に整理しようか。
SRC造は、鉄骨と鉄筋コンクリートを組み合わせた結果、RC造よりも「強く、かたく」なる
SRC造は納まりが複雑。鉄筋コンクリートの鉄筋と鉄骨が干渉しないよう設計
施工性を考慮すると、鉄骨に対するかぶり厚さは150mm以上は必要
こんなかんじで問題を解けるよ。
参考
最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。