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圧密沈下と有効応力の関係【建築士試験】

こんにちは!ゼロ所長です。

今日は圧密沈下と有効応力の関係について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。

圧密沈下は、有効応力の増加に伴って、土粒子自体が変形することにより生じる

正解は・・・ ×となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
一緒に考えてみよう。


圧密沈下と有効応力の関係

有効応力は増加するのだけど「土粒子自体は変形しない」から不適切な文章だよ。

とはいっても、有効応力とか圧密沈下の意味ってよく分からないよね。
できるだけ分かりやすく解説していこう。

圧密沈下は、長時間かけて土中の水分が排出して、土の体積が減少して起きる沈下で、粘性土で起きやすいんだ。

土は土粒子、水、空気の3要素で構成されていて、特に、土粒子と水(間隙水)の関係が大切だよ。

土は土粒子、水、空気の3要素で構成
土は土粒子、水、空気の3要素で構成

土に圧縮力が作用するとき、水を含んだスポンジが水を排出して縮むように、土は間隙水を排出して圧縮される。

だけど、粘性土は透水性の低い土だから、水を中々排出できないんだ。
だから、ゆっくりと間隙水を排出しながら、徐々に圧縮すなわち沈下が進行する。

土の圧密は、バネを使って説明されることが多いかな!これは土の性質を大変よく表したモデルといえるね。蓋に小さい孔が空いているけど、これは排水が目的なんだ。

小さい孔というところがポイントで、穴が小さいから中々水が排出できない。粘性土を模したモデルだね。

圧密の仕組み
圧密の仕組み

圧縮力が作用すると間隙水が排出される。で、圧縮力は土粒子にも作用し始めて、徐々に土粒子が密に詰まっていくんだ。

このとき、土粒子のみに生じる応力を「有効応力」という。
図でいうところのバネに作用する応力のことだね。

圧密と有効応力
圧密と有効応力

有効応力が増加すれば、土粒子同士の結びつき(配列)が変わる。これはバネが変形することに等しい。

だけど、バネを成す材料そのものが変形しないように、土粒子自体が変形するわけではないってことだ。

まとめ

よし。これまでの情報を元に整理しようか。

  • 圧密沈下は、長時間かけて土中の水分が排出に伴い土の体積が減少して起きる沈下で、粘性土で起きやすい

  • 土粒子のみに生じる応力を「有効応力」という

  • 有効応力が増加すれば、土粒子同士の結びつき(配列)が変わるが、土粒子自体が変形するわけではない

こんなかんじで問題を解けるよ。

参考

最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。

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